よく笑う赤ちゃんに育てるための5つの方法とは?性格の違いなの?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

赤ちゃんが無邪気に笑う姿はとても微笑ましいですよね。よく笑う子に育ってほしいと願うママやパパも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、よく笑う赤ちゃんに育てる方法や、笑う・笑わない性格などについてご説明します。

赤ちゃんがよく笑うのはいつから?

赤ちゃん 笑顔

赤ちゃんは新生児期から笑うことがありますが、生後1~2ヶ月にみられるのは「生理的微笑(新生児微笑)」という本能的なものといわれています。

周囲の様子や表情を読み取って、顔面をしっかりと使って感情を表現するために笑うのは生後3ヶ月頃からで、これを「社会的微笑(あやし笑い)」といいます。

赤ちゃんがよく笑うようになるのは、この社会的微笑が起きてからです。早いと生後2ヶ月でみられますが、生後6ヶ月頃から始まる子もいて、個人差が大きいです。

社会的微笑が始まると、赤ちゃんは「笑顔」を好意的な表情であると認識します。

相手が信頼できる相手であることがわかると笑顔を出すようになり、人間関係を築く基礎となるコミュニケーション能力を身につけていきますよ。

よく笑う赤ちゃんに育てる5つの方法とは?

親子 赤ちゃん 笑顔

赤ちゃんにも個性があるので、笑うタイミングや笑顔を向ける対象はさまざまです。しかし、そもそも「笑う」ことの意味が分からなければ笑顔になることができませんよね。

感情表現の仕方がまだわからない赤ちゃんに対して、笑顔を見せる機会やきっかけを教えてあげることが、赤ちゃんの笑顔を促すことにもつながります。

以下の方法を参考に、実践してみてくださいね。

1. たくさん笑いかける

赤ちゃんの笑顔はママやパパの笑顔を真似するところからはじまります。特別な反応を示さない時期からでも、たくさん笑いかけてあげましょう。

2.コミュニケーションを積極的にとる

ママやパパが話しかけることで、赤ちゃんに「安心」「信頼」「心地良い」という好意的な感情が芽生え、自然と笑顔を出すきっかけになります。

生後1〜2ヶ月頃に始まる「あー」や「うー」といった母音を発する「クーイング」や、生後3〜6ヶ月頃に始まる「まんまー」「ばぶばぶ」といった「喃語(なんご)」を赤ちゃんが発したときは、ママやパパが積極的に反応してあげましょう(※1,2)。

「気持ちが伝わった」という喜びが芽生え、笑うきっかけにもなりますよ。

3. 赤ちゃんの行動に反応する

自分の行動に対して反応が返ってくると、赤ちゃんは嬉しくて笑いかけながらママやパパの反応を楽しみに待つようになります。

音楽が流れているときに赤ちゃんが体を揺らすような仕草をしたら、「楽しいね」「嬉しいね」などと笑顔で話しかけてみましょう。

赤ちゃんのちょっとした行動にもできるだけ反応してあげてくださいね。

4. スキンシップをとる

人と触れ合う機会が多いほど赤ちゃんの情緒が安定し、社会性が高まるといわれています。

抱っこしたり、膝の上に乗せたりと、肌の温度の安心感を感じながら親子の触れ合いを楽しみましょう。

スキンシップをとることで「オキシトシン」という安心感を得られるホルモンが子どもにもママやパパにも分泌されるといわれているので、マッサージをしたり、抱きしめたりと、触れ合う機会を増やしてみてくださいね。

5. 刺激を与える

視覚だけでなく、聴覚、嗅覚、触覚といった、全身の感覚を使って赤ちゃんを刺激してあげましょう。この時期は、まだ「痛い」「かゆい」「くすぐったい」といった、刺激の判別がついていません。

うちわでパタパタあおぐ、「いないいないばぁ」「一本橋こちょこちょ」であやす、足の裏をくすぐるなど、楽しい刺激をたくさん与え、笑顔を引き出してあげてくださいね。

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赤ちゃんがよく笑う・笑わないのは性格?

新生児 赤ちゃん 笑顔

赤ちゃんが笑ったり笑わなかったりするのは、赤ちゃん自身の性格も影響しています。

ママやパパがたくさん話しかけたり、笑顔を向けていたりしても、必ず毎回笑顔を返すとは限らないので心配しすぎないようにしましょう。

赤ちゃんがあまり笑わないと、「発達障害なのかな」と不安になる人もいるかもしれません。発達障害の一つである「自閉スペクトラム症(ASD)」の場合、赤ちゃんに以下のような特徴が見られます(※3)。

● 笑い返さない
● 目を合わせない
● 静かで反応をしない
● 指さしをしない
● 他の子に関心を示さない
● 言葉の発達が遅い
● こだわりが強い

ただし、自閉スペクトラム症に関する行動については、一般的に3歳くらいまでは判断が難しいとされています。

1歳前後の赤ちゃんでは明確に判断することはできませんが、普段の生活の中で気になる行動があれば、かかりつけの小児科や乳児健診で相談してみてくださいね。

赤ちゃんにたくさん笑いかけよう!

赤ちゃんはママやパパの笑顔を見て、触れ合うだけで自分が受け入れられている存在だと感じることができます。

時にはテレビやスマホに頼って子守りをすることもあるかと思いますが、少しでも赤ちゃんとコミュニケーションを取る時間を増やして、楽しみながらたくさん笑わせてあげてくださいね。

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