すでに各地でスギ花粉が飛び始めています。今年の花粉の飛散量は例年より多く、地域によっては例年の2倍以上になる場所もあるようです(※1)。
「妊娠中に体質が変わる」とよくいわれますが、妊娠してホルモンバランスが変わった結果、体質が変化し、花粉に敏感になるケースもあるんですよ。
今回は、今日からできる花粉対策を中心に、妊娠中に花粉症の薬を使うことができるかについても説明します。
今日からできる花粉対策!

花粉に対して敏感になっている場合、少しでも症状を軽くするために日頃の花粉対策が重要です。
対策の基本は、花粉に触れる機会を減らすこと、室内に花粉を持ち込まないこと。具体的には、以下の対策を実践してみてくださいね。
外出時は花粉を防ぐ服装を
体内に入る花粉の量を少なくするには、外出時に帽子やメガネを着用するのがもっとも効果的です。
できるだけツルツルした素材の服を選ぶと、花粉が服にくっつくのを防ぐことができますよ。
家に入る前に花粉を落とす
外出時に体や髪についた花粉を室内に入れないよう、家に入る前に払い落としましょう。帽子や上着は家の外で脱ぎ、ブラシで払うのがおすすめです。
空気清浄機や加湿器を使う
部屋に入った花粉は、人が動くたびに飛散してしまいます。
空気清浄機を使って吸い取ったり、加湿器で花粉を湿らせて床に落としたりすると、花粉が舞い上がるのを防げますよ。
洗濯物は室内干しに
洗濯物はできるだけ室内に干すと、花粉に触れる機会を減らすことができます。
外に干す場合は短時間にして、洗濯物を取り込むときに花粉をはたいてから室内に入れるようにしましょう。
症状がつらい時は花粉症の薬を飲んでもいい?

妊娠中に花粉症を発症したり、症状がひどくなったりした場合は、薬を飲みたくなるかもしれませんが服用には注意が必要です。
特に赤ちゃんの重要な臓器が作られる大切な時期である妊娠16週頃までは、薬の服用はできるだけ控えましょう。
それ以降であれば、妊娠中に適した薬を処方してもらえることもあるので、産婦人科医で相談するようにしてくださいね。
目薬や点鼻薬を使う際の注意点
目薬や点鼻薬が赤ちゃんに影響を与えることはほとんどないと考えられています。
しかし、目薬に使われることがある「プラノプロフェン」という抗炎症成分は、妊娠中や授乳中の使用における安全性が確立されていないため、注意してください(※2)。
自己判断で市販薬を使用せずに、妊娠中であることと妊娠週数を伝えて、病院で処方してもらうのが安心です。
すでに薬を使ってしまったという人は、かかりつけの産婦人科医に相談し、薬の種類や服用量を伝えましょう。
花粉症のつらさは医師に相談を
病院では、妊娠中でも服用できる薬を処方してもらえることがあります。花粉症の症状がつらい場合は自己判断で薬を服用せず、医師や薬剤師に相談してくださいね。
ご紹介した花粉症対策で、少しでもつらさが軽減されますように。