子どもの事故や怪我には十分な注意を払っているつもりでも、大人が想定できないような危険が日常に潜んでいることがあります。
今回は、近年実際に起こった意外な子どもの事故についてまとめました。生活の中の危険を再確認し、事故から子どもを守りましょう。
未破裂ポップコーンによる窒息

柔らかく食べやすいポップコーンは、子どものおやつとして与えた経験がある方も多いはず。
しかし、容器の中に紛れている未破裂のポップコーンは丸くてつるっとしているので、そのまま飲み込むと喉に詰まってしまう恐れがありますあります。
実際に、幼児が容器の底に溜まっていた未破裂のポップコーンを一気に飲み込んだことで、窒息を起こした事故が報告されています(※1)。
● 4歳未満の子どもにはポップコーンを与えない
● 4歳以上であっても未破裂コーンを取り除いてから子どもに渡す
電子レンジで加熱した離乳食による火傷

冷凍していた離乳食の解凍や温め直しに、日頃から電子レンジを利用している人も多いのではないでしょうか。
とても便利な電子レンジですが、温める量が少量の場合や高出力での加熱の場合は想像以上に熱くなることがあります。また、容器は熱くならず、食品だけが高温になったり、食品の温度にムラが出たりすることも。
実際に、容器の温度のみを確認して与えた離乳食のお粥で、喉の奥を火傷する事故が起こっています(※2)。火傷の度合いやその後の炎症により重症化する恐れもあるため注意してください。
● 高出力での加熱は控える
● 温度ムラをなくすため、可能な食品はよくかき混ぜる
● 必ず大人が試食してから子どもに与える
掃除機の吸引口による負傷

掃除機に興味を示す子どもは多く、掃除のたびについてきたり、触ろうとしたりすることも。しかし、掃除機の吸入口に手を近づけたことで、回転ブラシに巻き込まれ指を損傷する事故が起きています(※3)。
掃除機の中でも吸引口にゴミを掻き出すための回転ブラシがついているタイプのものは、誤って手を近づけると指が巻き込まれることがあります。子どもがいる部屋で掃除機を使う場合は、以下の対策をしておきましょう。
● 子どもと十分な距離を取って使用する
● 誤作動で電源が入る場合に備えて吸引口にカバーをつける
金属片が含まれた加熱式タバコの誤飲
近年、紙タバコにかわり急速に普及している加熱式タバコ。パッケージに惹かれて子どもがタバコの箱に手を伸ばし、タバコを口にしてしまう事故は続いています(※4)。
加熱式タバコの中身には薄く尖った金属片が含まれる種類があります。好奇心から誤飲してしまった場合、金属片により体内の組織を損傷するリスクがあるため厳重な注意が必要です。
●乳幼児の手が届くところに保管・廃棄しない
●どのタイプの加熱式たばこを吸っているか家族全員で把握する
子どもの手が届く範囲
【台の高さ+手の届く範囲】で、
・1歳児=約90cm
・2歳児=約110cm
・3歳児=約120cm
とされています(※5)。手が届かない範囲だけでなく、子どもの目につかない場所に保管するようにしてください。
誤飲した場合
万が一加熱式タバコを誤飲した場合、水や牛乳などは飲ませないでください。直ちに病院を受診しましょう(※5)。
日常の危険を見直し、対策をたてよう
今回ご紹介したような事故は、どの家庭でも起こる可能性があるものです。いくら注意していても、思いもよらない瞬間に事故が起こることがあります。この機会に日常の危険について見直し、事故が起きる前に対策をたてておきましょう。