就学時健診の視力検査でつまずく子が多い!意外な落とし穴と簡単な練習方法

小学校入学前に行われる就学時健診。様々な検査のなかでも、特に視力検査は、意外な理由でひっかかる落とし穴が潜んでいます。

今回は、視力検査の意外なつまずきポイントや、家庭でできる練習方法について詳しく紹介します。

就学時健診の視力検査に潜む落とし穴って?

視力検査 表

就学時健診の視力検査では、「C」の切れ目を指す「ランドルト環」を使って片目ずつ視力を測ります。

低学年で「ランドルト環」での視力検査をしたことがある子どもは少なく、はじめての場所での緊張も重なり、以下のようなことが落とし穴になりやすいのです。

● ルールが分からない
● 緊張して受け答えがうまくできない

他の身体検査と違い子ども1人で受け答えをするため、事前に何をすればいいかわかっていないと戸惑いやすいのも1つの理由です。

実際は視力に問題がなくても、上記のことから見えているか正しく判断しにくいことで、再検査となってしまうことがよくあります。

視力検査でつまずく主なポイントは?

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ここでは、具体的にどんなところにつまずきやすいのか紹介していきます。

輪の切れ目の方向を指せない

ランドルト環が提示されて「どこが切れている?」と聞かれたときに、「そこ!」と答えてしまい、向きが判断できないことがあります。

まだ「右」「左」がわからなかったり、指で「方向」を伝えるのが難しかったりするほか、見えないときに「わからない」と言っていいのか戸惑うことも。

片目を隠す違和感から集中できない

測定しない方の目は手や器具で隠す必要があります。しかし、普段は片目を隠して見ることがないため感覚がつかめません。

隠している方の視界の暗さや顔に当たる器機が気になってしまい、集中できないこともあります。

なんとかして見ようとする

普段よりも見えにくいと感じて、目を細めたり、少しずつ両目で見ようとしたりしてしまうことも。視力が正確に測定できない原因になってしまいます。

指定の線より前に出てしまう

基本的に5m離れたところから測定します。5m離れたものを見る経験は日常生活の中ではあまりないので、子どもにとってすごく遠く感じます。

思わず前のめりになり、何度も立ち位置からはみ出してしまって再検査…というケースもあります。

自宅で簡単にでできる視力検査の練習&声かけ

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ここからは、自宅で簡単にできる視力検査の練習方法を紹介します。

まずは「離れた位置に立つ」→「片目を隠す」→「輪の切れている向きを答える」という、基本的なルールを子どもに説明してから取り組みましょう。見通しが立つだけでも心づもりができますよ。

<準備するもの>
● ランドルト環を印字した紙
 ※サイズ違いで数枚(手書きでも可)
● 片目を隠すスプーンやティッシュ

① スプーンやティッシュで片目を隠す

最初は両目で練習してもOK。ルールの確認ができたら徐々に片目を隠す練習をしていきましょう。「片方ずつ見えていることを確認するよ」と先に伝えてあげると理解しやすいですよ。

② 5m離れたところに子どもを立たせる

親がランドルト環を持って立ち、本番と同じように5mの距離をとって子どもに立ってもらいます。遠くのものを見る経験をしておくことが大切ですよ。

「線の位置から見えているか確認するから、前に出ない/後ろに下がらないように」と伝えましょう。ランドルト環は三歳児健診用にPDF等で無料配布しているものを活用しても良いでしょう。

③ ランドルト環が切れている方向を指で示してもらう

ランドルト環の向きを上下左右の4方向に変えて、切れている「向き」を指で示す練習をしましょう。

指が斜めになるなど差す方向が曖昧にならないように、「はっきり」「わかりやすく」示す練習をしておくと安心ですよ。わからない場合は「わからない」と伝えていいことも教えてあげましょう。

④ ランドルト環の大きさを変える

ランドルト環の「C」の大きさを変えてみましょう。少しずつ小さくなっていくことも事前に伝えておいてあげるといいですね。

視力検査用のアプリもたくさん公開されているため、スマホやタブレットで練習してみるのもおすすめです。

視力検査の方法を知ってから就学時健診へ

視力検査は子どもにとって意外に複雑な検査なので、事前に内容を伝えておくと安心です。一度大人がお手本を見せるのも効果的ですよ。

学校や自治体によっては視力検査の順番が後半になり、疲れて集中できないこともあるので、健診の前日はしっかり睡眠をとっておくことも大切です。

その日の体調や気分に左右されることもあるので、結果に神経質になりすぎず、不安な点があればかかりつけ医に相談してみましょう。

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