水深10cmでも注意!子どもの水の事故を防ぐために親ができることは?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

暑い日が続くとおうちで水遊びをする家庭は多いと思いますが、毎年夏になると子どもが溺れる事故が多発しています。

そこで今回は、子どもと安全に水遊びを楽しむために注意すべきことを紹介します。

水深10cmでも溺れる危険あり!

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小さな子どもは大人よりも転びやすく、すぐに立ち上がることができないため、わずか10cm程度の水深でも溺れる可能性があります(※1)。

また、人は溺れそうになったら手足をバタバタさせてもがくイメージがあるかもしれませんが、実は大人も子どもも静かに溺れていくことが多いといわれています(※2)。

そのため溺れる音で気づくことは難しく、事故の多発につながっています。

水遊びの事故を防ぐには?

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楽しいはずの水遊びで溺れる事故を防ぐための対策は以下の通りです。

子どもから目を離さない

1〜2分だけ目を離した“スキ”に溺れる事故も起きています。ビニールプールや浴槽で水遊びをする際は必ず大人が付き添い、子どもから目を離さないようにしましょう。

移動は一緒に

大人がトイレなどで一時的に水遊びしている場所から離れる場合は、子どもも一緒に連れて行くなどして、必ず水の近くから離れた安全な場所に移動させましょう。

ほかの大人がいる場合は、交代して見守ってもらってください。

水遊びが終わったらすぐに水を抜く

「水が少ないから大丈夫だろう」「溺れてもすぐに気がつくだろう」と思わず、水遊びでは事故が起こる可能性があると意識しておくことが大切ですよ。

また、ママやパパが気づかない間に子どもがプールや浴槽に近づいて溺れないように、水遊びが終わったらすぐに水を抜くと安心です。

子どもが溺れたときの対応方法は?

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どんなに気をつけていても、事故が起きてしまうことも。もしも子どもが溺れてしまったら、すぐに水から引きあげ大きな声で呼びかけます。反応を確認してから、以下の対処をしましょう(※3)。

呼吸がある場合

顔色や呼吸が正常であれば問題はありませんが、安全な場所で経過をみてください。

呼吸が弱い、顔色が悪い、せきこみがひどい場合は、肩や足の裏をたたいて刺激を与えてください。

このとき体を揺さぶるのはNG。反動で吐いてしまった水が気道に入り、かえって危ないことがあります。

泣き出したら、慌てずに体を拭いて、服を着せてから病院を受診しましょう。

呼吸がない場合

顔色が悪く呼びかけに応じなければ、周囲に助けを求めてすぐに救急車を呼びましょう。

救急車を待つ間に、子どもの胸の真ん中を指2本で圧迫してください。

その際「強く(胸の厚さの1/3以上沈むくらい)」「速く(1分間に100〜120回)」「絶え間なく」を心がけましょう。

人工呼吸も重要ですが、まず胸骨を圧迫することのほうがより重要です。

事故に気をつけて安全に水遊びを楽しもう!

ビニールプールや浴槽は滑りやすく、転倒事故のおそれがあります。大人には想像できないわずかな水深で溺れる危険性もあるので、水遊び中は決して子どもから目を離さず、安全に楽しんでくださいね。

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