幼児期の子どもは成長がめまぐるしく、健康的な体を作るのに多くの栄養を必要とします。しかし、成長するにつれて好き嫌いが出てきたり、食べる量にムラがあったりすることも多く、栄養が不足してしまうことも。
なかでも、鉄分は子どもが不足しがちな栄養素のひとつといわれています。そこで今回は、1歳半以降の幼児食におすすめの、鉄分豊富な主食レシピを紹介します。
鉄分が不足するとどうなる?
成長が著しい幼児期には、体が必要とする鉄の量が増え、これまで摂取していた量では鉄が足りず、鉄欠乏性貧血になることも少なくありません。
鉄欠乏性貧血になると、成長の遅れ、注意力の低下、ささいなことで不機嫌になるなど、心と体の発達に影響が出る可能性があります(※1)。
鉄分不足を予防するためにも、栄養バランスのとれた食事や、鉄分、ビタミンを含む食事を心がけましょう。
鉄分の摂取に効果的な食材は?
鉄分を含む主な食材は以下です。
●レバー(豚、鶏、牛)
●牛肉(赤肉)
●さんま
●ひじき
●あさり
●ほうれん草
●小松菜
●菜の花
●豆・大豆製品
●いんげん豆 など
鉄分は、タンパク質やビタミンCと一緒にとると吸収率が高まります(※2)。
植物性食品に含まれる鉄分を効率的に摂取するためには、タンパク質を含む肉や魚、大豆などと一緒に食べることがポイント。
肉や魚などの動物性食品の場合は、ビタミンCを含む野菜などを一緒に食べるのがおすすめですよ。
さまざまな食材を上手に組み合わせて、鉄分豊富な幼児食を作ってみてくださいね。
1歳半以降の幼児食にぴったり!
鉄分が豊富な主食レシピ
納豆入り野菜ごはんおやき
材料
※キャベツ、小松菜、にんじんなど
- 1ボウルに納豆、野菜、ごはん、薄力粉、塩、青のりを入れてよく混ぜ、野菜のゆで汁を少量ずつ加えてまとめる。
- 2熱したフライパンにサラダ油を薄くしき、スプーンで1を入れて3cmの大きさに平らに伸ばす。色づいたら裏返し、ふたをして焼く。
高野豆腐そぼろのビビンパ風混ぜごはん
材料
- 1高野豆腐をぬるま湯に浸して戻し、みじん切りにする。小鍋に水、しょうゆ、砂糖を煮立たせ、高野豆腐を入れて弱火で煮汁がなくなるまで煮る。
- 2薄切りにしたにんじんを水からゆで、やわらかくなったらほうれんそうを入れて、ほうれんそうがやわらかくなるまでゆでる。ザルにあげて軽く水洗いし、にんじんは短いせん切り、ほうれんそうはみじん切りにする。
- 31に2とごま油、塩、白すりごま、ごはんを混ぜる。
大豆入りドライカレー
材料
- 1 大豆、玉ねぎ、にんじんはみじん切りにする。
- 2フライパンににんにくのみじん切りとサラダ油を入れて熱し、1を炒める。しんなりとしてつやがでたら合いびき肉を入れ、色が変わったら薄力粉をふるい入れて混ぜる。
- 3 水、ケチャップ、しょうゆ、カレー粉を入れて煮汁が少なくなるまで炒め、味を見て塩を加える。ごはんにかける。
型抜き野菜の豆乳ドリア
材料
- 1にんじんは3mm厚さの薄切りにしてゆで、ハムもさっと湯通しする。好みの型で抜き、端切れは刻んでごはんに混ぜる。
- 2小鍋にAを混ぜ入れ、とろみがつくまでヘラで混ぜながら煮る。
- 3サラダ油(分量外)を薄くしいた耐熱容器に1のごはんをしき詰め、2のソースを広げる。粉チーズとパン粉をふり、刻んだグリーンアスパラガス、コーン、2のにんじんとハムを飾る。オーブントースターで焼き色がつくまで焼く。
栄養バランスのとれた献立を
鉄分は健康的な体作りに大切な栄養素ですが、鉄分だけを意識しても効率的に摂取することができません。日々バランスのとれた献立を意識してあげましょう。
今回紹介したレシピにある丼ものは、一度にたくさんの食材がとれるのでおすすめですよ。参考にしてみてくださいね。
● 食物アレルギーの診断を受けている、または疑いのある場合は必ず医師と相談のうえ進めてください。
● 具材が大きい場合は、食べやすいサイズに調整してください。
● レシピの食材は旬のものや自宅にあるものに置き換えてもかまいません。(ただし、この時期に食べられる食材かどうかチェックしましょう)。
レシピ・記事提供:「まいにちの手を動かす食事で、すくすく育つ 1〜3歳発達を促す子どもごはん」(中村美穂著、日東書院本社)
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