お腹が大きくなることでスムーズに動くのが難しい妊婦さんに人気の運動として「マタニティヨガ」があります。興味はあるけれど、一体どんな服装で行けば良いのか迷ってしまうママもいるのではないでしょうか。そこで今回は、マタニティヨガを行うときの服装や、基本的な呼吸法、姿勢についてご紹介します。
そもそもマタニティヨガって?
マタニティヨガとは、通常のヨガを妊婦さん向けにアレンジした有酸素運動です。妊娠中の体や心の不調を緩和させることを目的としています。
深い呼吸とともに体を動かすので、心身共にリラックスした状態になります。瞑想を取り入れることで出産に向けて心の準備ができて、お腹の中の赤ちゃんを普段よりも身近に感じることができると、妊婦さんから人気を集めていますよ。
マタニティヨガは、主に血やリンパの流れを促進する動きが多いので、妊娠初期は控え、安定期に入った頃から行いましょう。スポーツジムや妊婦専用のスタジオに通うだけでなく、自宅でもDVDを見ながら気軽に行うことができますよ。
マタニティヨガをするときの服装は?準備するものはある?
マタニティヨガの服装は、体を締め付けないことが大切です。マタニティヨガ用のウェアではなく、お腹が大きくてもゆったり動けるTシャツやレギンスで十分ですよ。自宅で行うときは部屋着で代用することもできます。
必要なものは、ヨガウェア、ヨガマット、補助用のブロック、汗拭き用のタオル、水分補給用の飲み物です。スポーツジムなどで行う場合は、ヨガマットと補助用のブロックは無料でレンタルできることがほとんどです。自宅で行う場合、ブロックは必要に応じて後から購入しても良いでしょう。
自宅でヨガマットを準備できないときは、バスタオルや毛布を薄く折ってヨガマット代わりに使い、関節を痛めないように気をつけてくださいね。ただし立って行うポーズでは滑りやすいので、タオルや毛布を使わないようにしましょう。
マタニティヨガをするときの服装で気をつけることは?
マタニティヨガをするときの服装で気をつけたいのは、体を冷やさないようにすることです。お腹が出るような服やキャミソールなどはできるだけ避けましょう。
また、マタニティヨガをすると汗をかくことがあります。汗で服が濡れたままだと体が冷えてしまうことがあるので、速乾性のある服がおすすめですよ。
もし速乾性に優れた服がない場合は、マタニティヨガが終わったあと、すぐに着替えるようにしましょう。
マタニティヨガをするときの呼吸法は?
マタニティヨガの呼吸法は、通常のヨガと同様に、鼻で呼吸を繰り返す腹式呼吸が基本です。
腹式呼吸を繰り返すことでリラックスできるだけでなく、体全体に酸素が送り込まれ、ぽかぽかと温かくなってきます。この呼吸をベースに、代表的な以下の2つの呼吸も行ってみましょう。
片鼻呼吸法
1. あぐらのような姿勢で楽に座り、右手の親指で右の鼻を閉じ、左の鼻から息を吸い込む
2. 息を吸ったままの状態で、右手の中指で左の鼻を閉じ、右の鼻を開けて息をゆっくり吐く
3. 吐き切ったら、そのまま右の鼻から息を吸い込む
4. 息をすったままの状態で、右手の親指で右の鼻を閉じ、左の鼻を開けて息をゆっくり吐く
5. ここまでを1セットとして、2~3回繰り返す
カパラ・バティ呼吸法
1. あぐらのような姿勢で楽に座り、両手を膝の上に軽く乗せる
2. 鼻から息を吸ってお腹を膨らませ、吐くときは鼻から「フッフッフッ」と短く吐き出す(吐き出すたびに、お腹に力を入れて「フッ」とへこませながら行うのがポイント)
3. 息を吐き切ったら、鼻から息を吸って、2~3回繰り返す
※息を吐くときは、あまり腹圧をかけないよう気をつけましょう。
マタニティヨガをするときの姿勢は?
マタニティヨガのもう一つの基本は、姿勢です。正しい姿勢を意識的に整えるだけで、腹筋や背筋が鍛えられますよ。マタニティヨガには様々なポーズがありますが、どんなポーズのときも以下の2つの基本姿勢を常に意識するようにしましょう。
直立姿勢(立位の姿勢)
足を拳1個分くらいの幅に開き、背筋を伸ばして立ちます。頭のてっぺんを糸でひっぱられているイメージで姿勢を保ちましょう。
お腹が大きくなると、お腹を前に突き出したような姿勢になりがちなので、前に出し過ぎず、後ろへ引き過ぎないように。この姿勢を意識するだけでも、腰痛予防につながりますよ。
あぐらの姿勢
足の裏同士をくっつけて、背筋を伸ばして座ります。胸を楽に開き、頭のてっぺんを糸でひっぱられているイメージで姿勢を保ちましょう。
このとき、座骨を床につけて、骨盤をしっかり立たせるのがポイントです。骨盤回りの歪みの矯正にもつながりますよ。
マタニティヨガをするときの注意点は?
マタニティヨガをするときには、お腹に力を入れる姿勢や、腰回りをねじる姿勢に注意してください。必要以上に圧をかけたり、反らせたりして、お腹に力が入りすぎないように気をつけましょう。
いつもと違う体の変化を感じたときや、少しでもお腹が張ったときは、中断してゆっくり休むことが大切ですよ。
マタニティヨガを安全に行うために、服装や姿勢に気をつけよう
マタニティヨガに限らず、基本を守ることはどんな運動を行う上でも大切なことです。安全に行うためにも、効果を出すためにも、服装や姿勢に気をつけましょう。
妊娠中は体調に変化が起きやすかったり、妊娠前では予想できなかったトラブルが起きやすかったりします。無理をしないで自分のペースで行ってくださいね。