お食い初めで梅干しを用意する意味は?どんな縁起があるの?

赤ちゃんが生後100日目を迎えたときに、「一生食べることに困らないように」という願いをこめて行われる「お食い初め」。地域によって方法が異なり、準備品の一つにある歯固め石には、梅干しを使うケースもあります。今回は、お食い初めで使う梅干しの意味や、梅干しを使うときにどんな食べ方をするのかをご紹介します。

お食い初めで準備する料理とは?

お食い初め 料理

お食い初めで準備する料理は、「一汁三菜」が基本です。煮物、赤飯や季節のご飯、尾頭付きの魚、お吸い物、香の物とともに、歯固め石を用意します(※1)。

料理の内容は、地域によっても、家庭によっても異なる場合があります。例えば、尾頭付きの魚は、鯛を使うことが一般的ですが、エリアによってはホウボウ科の金頭(かながしら)が用意される地域もあります。赤飯の代わりに紅白のお餅を用意することも。

料理を盛る器は男女で色が異なり、男の子は朱塗り、女の子は外が黒塗りで中が朱塗りの漆器を使用します。この色に関しても、男女が逆という地域があるので、準備する前に地域の風習を調べておくといいですね。

せっかくの行事なので、自宅で料理を作るというママもいますが、生後100日頃は赤ちゃんが生後3~4ヶ月で、お世話も大変なとき。作るのが難しい場合は、お食い初め膳のケータリングもおすすめです。

お食い初めで梅干しを使う意味は?

お食い初め 梅干し 歯固め石

お食い初めで準備するもののなかには、「子供の歯が丈夫になるように」という願いをこめて、本物の小石を「歯固め石」として用います。

歯固め石は、神社でもらったり、購入したりしますが、食べ物で代用することも多く、梅干しを歯固め石と一緒に高つきやお膳に乗せることも珍しくありません。

この梅干しには、「梅干しのように、シワシワになるまで長生きできますように」という願いがこめられているという説があります。なかには、寒い冬の時期を超えて実をつけることから、「辛抱強い子に育つ」という説も。

他にも、関西ではタコ(多幸)、東北では鮑、かつて戦国武将が戦の前に食べたという縁起物として栗(勝ち栗)を食べる地域や、碁石をいくつか置く慣習がある地域もあります。

それぞれに由来があるものなので、地域の習わしに沿って行う場合は、両親や親族、神社などで事前に確認しておきましょう。

お食い初めで梅干しを食べるときの方法は?

お食い初め 食べ方 手順

お食い初めは、基本的には「食べるふり」をするものです。

食べる順番としては、「ご飯、お吸い物、ご飯、魚、ご飯、お吸い物」と、ご飯を挟みながら汁物や魚を食べることを3回繰り返し、次に白木の箸で歯固め石に触れて、赤ちゃんの歯茎に当ててあげます。

梅干しを使う場合は、歯固め石の横に添えておくだけか、実際の石と同様に歯茎や口元に軽く触れる程度です。

その後、ママやパパが食べるときには、梅干し湯として、潰した梅にお湯を注いで飲むこともあれば、昆布茶に梅を混ぜて飲むこともあります。

お食い初めは誰がするもの?

家族 祖父母 孫 日本人

お食い初めを行う場合は、両親を含めた親族のなかで、一番年長者が行うのが基本です。

男児なら親族で最年長の男性、女児なら親族で最年長の女性を「養い親」とし、膝の上に座らせて、お食い初めを行います。両親や親族が遠くにいる場合は、ママとパパだけで行うことも珍しくありませんよ。

また、生後100日というのはあくまでも目安です。生後100日頃で赤ちゃんの体調が良いとき、ママやパパの都合が良いときに行いましょう。地域によっては、110日、120日以降の吉日などに行うこともあります。

お食い初めで梅干しを準備しよう

梅干し

お食い初めには様々な呼び名があり、「真魚(まな)始め」「箸祝い・箸揃え・箸立て・箸始め」「歯固め」「百日(ももか)の祝い」など、地域によって異なります。

地域だけでなく、家庭ごとに内容が異なる場合がありますが、まずはここまで成長した赤ちゃんをお祝いしてあげる気持ちが大切ですよ。

形式に沿って行うのも良いことですが、赤ちゃんをお祝いする気持ちを大切にして、家族がやりやすい形で行えるといいですね。

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