リアルすぎるパパの育休体験談!生活や気持ちの変化は?【パパペディア】

育児休業(育休)を取得するパパが増えているとはいえ、令和2年度の取得率はわずか12.56%(※1)。

いまだ育休を取得するパパが少ないなか、実際に育休を取得したパパ5人に、育休を取った理由や育休中の日々について話を聞きました。興味深い話がたくさんあったので、ぜひ参考にしてくださいね。

育休取得で気をつけるべき2つのポイント

育休取得したパパに聞いてみた!育休はどうだった?

実際に育休を取得したパパたちは、どんな理由や想いで育休を取ったのでしょうか。

5人のパパたちに聞いた、育児休業を取得した理由、周囲の反応や抱えた不安、育休中の苦労や喜びなどを紹介します。

※今回話を聞いたのは、パパninaruの運営を行っている弊社(株式会社エバーセンス)のスタッフです。弊社は育休義務化は行っていないものの、男性の育休取得率が事実上100%のため、育休取得に対する不安が少ないという傾向が出ていると考えられます。その点をご了承の上読んでいただければ幸いです。

ケース1:Tさんの育休

Tさん

Tさん

30代前半、マーケティング
11ヶ月の男の子のパパ、出産日から約2カ月間取得

Q1. 育休を取った理由は?
● 近くに両親、親戚がおらず、ママ1人では大変と思ったから。
● 男性の育児参加が積極的だと、第2子以降の出生率が上がるというデータを見たから。
● 会社が男性でも育休を取りやすい環境だから。
● 新生児育児をしっかり経験しておきたかったから。
Q2. 育休を取得するときに不安はあった?
● お金のこと。
● 手続きの流れがわからず不安だった。
Q3. 育休取得についてママや周囲の反応は?
● 以前からママに「育休取るよね?」と言われていたので、取ると決まったら安心してくれた。
● 自分の親に伝えたときは少し驚いていた。自営業なので育休の制度を理解できておらず、お金の心配をしていた。
Q4. 育休中の分担やスケジュールは?
● お風呂は午前中10時に入れていた。
● 母乳育児だったので昼間の授乳はママに任せ、それ以外の料理、洗濯、掃除はできるだけしていた。
● 夜とママの外出時用に、母乳は搾乳して冷蔵庫で保存していた。
● 2〜3時間おきに授乳が必要なので、ママ授乳→自分が搾乳した母乳をあげる→ママ授乳→といったサイクルを作り、夫婦それぞれ4時間くらいは連続した睡眠をとれるようにしていた。
Q5. 仕事復帰後に感じたことや変化したことは?
● 今となっては経験がそのまま仕事に還元できているが、復帰直後は仕事がうまくできるか不安だった。
● どんな顔して出社すればいいかわからなかった。
● 1日のなかで仕事をする時間が少なくなった。
● 子どもとできるだけ同じ時間に寝るようになった。
● 会社の(夜)イベントへの参加率が下がった。
Q6. 育休中の思い出は?
● 子どもによって好き嫌いがあると噂を聞いたので油断して哺乳瓶を用意していなかったが、出産翌日に必要だと言われ急いでアカチャンホンポへ買いに行った。
● 夫婦お互いに子どもが生まれた実感がわかなくて「この子を本当に生んだの?」「どこから出てきたんだろうね…」といった会話をしていた。
● よくも悪くもいつも通りだった。
Q7. ズバリ!育休は取ってよかった?
もちろん、YES!

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ケース2:Kさんの育休

Kさん

Kさん

30代後半、エンジニア
生後5ヶ月の男女双子のパパ、現在約6ヶ月間の育休取得中

Q1. 育休を取った理由は?
ママに頼まれたから。
Q2. 育休を取得するときに不安はあった?
特になし。
Q3. 育休取得についてママや周囲の反応は?
ママの希望通り取得したので、特に誰にも相談していない。周囲の反応は「そうなんだ」という程度。
Q4. 育休中の分担やスケジュールは?
● 夕方5時(入浴後)〜次の日の朝6時、7時ぐらいまではほぼ自分1人で全部担当。
● 朝7時ぐらいから11時ぐらいまで就寝(その間はほぼママ担当)。
● 11〜12時ぐらいから夕方5時までは夫婦2人で担当。
● ママの仕事があるときは自分1人で午後も担当。逆に自分が何か用があるときはママが担当。
Q6. 育休中の思い出は?
● 子供と自分だけで病院に行った時に帰り、知らない女性に「お父さん1人ですか?」と質問され、「そうですが、どうしましたか?」と尋ねると「珍しいなぁと思って」と言われた。どうやら男1人で子供を抱っこしているのは珍しいようで、同じようなことが2、3回あった。
● 育児に男女の差がないことを知る。結局マインドセットと行動力次第。
● 生まれる前は周りから「つらいよ」「きついよ」とか言われ続けていたけどよく理解できずにいた。双子育児はおそらく1人育児の数倍大変だと思うけど、楽しめている。
Q7. ズバリ!育休は取ってよかった?
YES!

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ケース3:Gさんの育休

Gさん

Gさん

30代前半、編集
生後1ヶ月のパパ、現在2ヶ月間の育休取得中

Q1. 育休を取った理由は?
● 産後に疲労しているママのサポート。
● 自分が育児に慣れるため(これまで新生児と触れ合ったことが一度もなかった)。
● いざという時に、ワンオペで育児を回せる環境を整えるため。
Q2. 育休を取得するときに不安はあった?
特になし。
Q3. 育休取得についてママや周囲の反応は?
● 周囲の反応は特になく「そうなんだ」程度。
● 親に育休取得すると伝えていないが、父親も育休取っていたらしいので、取得することを伝えたとしても大した反応はない気がする。
Q4. 育休中の分担やスケジュールは?
● 深夜3時くらい〜朝のミルクまではママが担当。
● 朝の沐浴が終わったらママが就寝し、その後は自分がミルクと家事を担当。
● 0時〜7時に夜泣きのピークがあるので、ママの負担が大きい分、他を自分がすべてする。
● 日によってまちまちだが、昼くらいからママが起きてきて合流して、その後のミルクは深夜2〜3時くらいまで2人で助け合いつつやっている。
● 基本自分が料理、掃除、外に出る用事(買い物、役所関係、ゴミ出しなど)を担当し、ママが深夜番と洗濯をしている。
Q6. 育休中の思い出は?
深夜〜早朝にかけてはずっと起きていて、日中は何をしても起きない(30分くらいくすぐっても目を開けない、大きな音でも微動だにしない)のは自分の血だな、と思った。
Q7. ズバリ!育休は取ってよかった?
YES!

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ケース4:Sさんの育休

Sさん

Sさん

30代前半、エンジニア
3歳の男の子、1歳の女の子の2児のパパ
第一子は退院から1ヶ月間、第二子は出産当日から2ヶ月間取得

Q1. 育休を取った理由は?
【第一子】
● 「自分の子供の育児を取られたくない」というような意識があった気がする。

【第二子】
● 第一子のときの経験が、とても貴重な経験だったという実感があったから。

Q2. 育休を取得するときに不安はあった?
【第一子】
● キャリアを離れる不安。育休取得中も毎日「いまこの瞬間も自分は出遅れている」という不安・ストレスがあった。

【第二子】
● あまり不安はなかった。

Q3. 育休取得についてママや周囲の反応は?
ママは目に見えて喜んでいたような記憶はない。後から聞いたら、ポジティブに思ってくれていたようだった。
Q4. 育休中の分担やスケジュールは?
【第一子】
ママが会陰切開で2週間寝込んでいたこともあり、授乳以外の全て&ママの介護(3食作る、全家事)していた。ママに頼る=育休失格、みたいな固定観念があったため、ママと交代で夜泣き対応すればいいところを「自分は常に起きて対応しなければ」と必ず起きたりして体調を崩し、それからは交代で対応していた。

● 3時間ごとの授乳(24時間なので8回で、そのうち半分は自分がミルクで、ママが授乳する時は見守り)
● 1日16回の布オムツ替え&手洗い
● ママと自分の食事作り
● 掃除洗濯など
● 朝7〜9時は仕事で遅れを取らないよう資格の勉強をしていた

その後、体調を崩して、作業を2交代制でやっていた。

【第二子】
ママ入院中は1歳半の息子と2人きりだったので、息子の育児全般をしていた。退院後も、2人目となると手の抜き方がある程度わかることもあり、第2子よりも長男の世話をよくしていた気がする。

ママの体調の回復が早かったこともあり、食事作りなどはママと分担していて、第一子のときほど体力的にはしんどくなかった。ただ不思議と、いわゆる「男性の産後うつ」的な症状があらわれたのは第二子のときだった。

Q5. 仕事復帰後に感じたことや変化したことは?
● キャリアで出遅れる!と不安に感じていたものの、復帰するとそうでもなく、「むしろ人間として成長した分、仕事にも好影響があったのでは」と感じた。それは自分自身の認識だけでなく、上長からも言われた。
● 仕事復帰後も、育児に対して当事者意識を維持できている。それが家族関係が良好な要因なのかなと思うと、「育休は、その先の長い人生にずっと効くものなんだろうな」と思った。
Q6. 育休中の思い出は?
● 第二子育休中、自身の産後うつ状態から抜け出したときに、自分の中の育児の軸が定まったことが今でも印象深い経験。
● 具体的には、自分の中の育児の定義を「お世話をする、ご飯を食べさせる、子供を安心させる」というような具体的・目の前の行動から「子供たちを幸せな大人に育て上げること」と認識を変えられたことで、悩みが消えたり、行動が変わったりした。
● 育休が明けた今も、何度も悩むたびにそのとき自分の中で築いた軸に立ち戻ると、前向きに子供と向き合えている。
Q7. ズバリ!育休は取ってよかった?
YES!

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ケース5:Jさんの育休

Jさん

Jさん

30代半ば、人事
2歳の女の子のパパ、誕生翌日から1ヶ月間取得

Q1. 育休を取った理由は?
子供の面倒を見るペースを掴みたかったため。
Q2. 育休を取得するときに不安はあった?
特になし。
Q3. 育休取得についてママや周囲の反応は?
ママからは丸々1ヶ月取っても持て余すだけだから、働いて稼いできてほしいと言われた。結果半育休に。
Q4. 育休中の1日のスケジュールは?
● 育休の日はオムツ替えとミルクは自分が主に担当。お風呂は毎日自分が担当。
● 出社の日は、日中はママに任せ、自分の手があいている時間は引越し準備で荷物の梱包を担当。
Q5. 仕事復帰後に感じたことや変化したことは?
半育休で仕事もしていたので、育休に入る際も育休が終わる時もスムーズに移行ができた。
Q6. 育休中の思い出は?
引っ越しが近かったので、その準備をしながら新生児のお世話をするのは大変だった。
Q7. ズバリ!育休は取ってよかった?
YES!

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全員が育休を取って良かったと回答!
それでも気をつけるべき2つのポイント!

今回話を聞いた育休経験のあるパパは、全員が「育休を取って良かった!」と回答してくれました。しかしすべての夫婦にとって、パパが育休を取ることがメリットになるとは限りません。

パパたちにさらに詳しく話を聞いた結果、育休を取る予定 or 取ろうか迷っているパパたちに伝えておきたい2つのポイントがありました。

1. 育休取得はしっかりママと相談して決める

ママがパパに育休を「取ってほしい」と願う場合もあれば、「取らなくていい」と思っていることもあります。「取らなくていい」とママが言っているのに相談なく育休取得を決めてしまうと、夫婦関係に悪影響を及ぼしかねないので注意しましょう。

育休を取ることで明らかなのは、育休取得中はもらえるお金が減るということ。一般的にはそのデメリットを上回るメリットがパパの育休取得にあるはずですが、周りの環境次第ではその必要性が薄いこともありえます。

もちろん、育休取得は「権利」なので、ママが望まなくてもパパが取りたいという場合もあるでしょう。その場合はママにしっかりとその想いを伝えましょう。

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2. がんばりすぎない

今回話を聞いたうちの1人は、「育休中に頑張り過ぎて体調を崩した」と話してくれました。つい頑張りすぎてしまうのはママもパパも同じかもしれませんが、役立ちたい気持ちが強いパパたちは無理をしがちのようです。

ママとコミュニケーションを取ってスケジュールや担当を微修正しながら、頑張りすぎず、「毎日の子育てを楽しもう!」という気持ちでいられるようにしたいですね。

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育休を取ることより、育休を取るかを考えることが大切!

パパの育休を取り巻く課題はまだまだありますが、法改正もあり、年々着実に取得しやすくなっているのも事実です(※2)。

これから先続く子育てのスタート地点に、ママといっしょに立てる育休。不安は人それぞれあるかもしれませんが「取得してよかった」というパパたちの声が、男性の育休取得の答えではないでしょうか。

大切な家族のために、夫婦関係のために、自分のために…育休についてじっくり考えてみてくださいね。

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