秋は、脂の乗ったさんまや戻りガツオ、マグロなど、旬の魚が食卓に並ぶ季節です。おいしく食べたい一方で、「妊娠中は魚に気をつけたほうがいい」と聞いたことがあり、何をどれくらい食べていいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、妊娠中に魚を食べるときに気をつけたい理由や、食べる量の目安について分かりやすくまとめました。
妊娠中も魚は食べてOK、ただし水銀には注意

結論からいうと、妊娠中に魚を食べること自体は問題ありません。
魚には良質なたんぱく質やDHA・EPAなどの栄養が豊富に含まれ、妊娠中の食事に欠かせない食材です。
ただし魚は、食物連鎖を通じて自然界の水銀を取り込んでいます。偏った食べ方をしていると、おなかの赤ちゃんに影響を与える可能性も。
水銀は胎盤を通じておなかの赤ちゃんに取り込まれるため、妊娠中は水銀量の多い魚をたくさん食べないよう、種類や量に気をつけることが大切です(※1)。
妊娠に気づく前に食べちゃった…大丈夫?
妊娠がはっきりとわかる前に魚を食べていたことで、水銀が心配になっている方もいるかもしれません。
水銀が赤ちゃんの体に移行する胎盤は、一般的に妊娠4か月ごろにできます(※1)。妊娠してから胎盤ができるまでの間、体に取り込まれた水銀の量は徐々に減っていくので、妊娠に気づいた時点から摂取量に気をつければ、心配し過ぎることはありませんよ。
さんま・秋鮭・戻りガツオは気にせず楽しんでOK
厚生労働省の資料では魚を食べていい目安の量について、キハダ、ビンナガ、メジマグロ、ツナ缶、サケ、アジ、サバ、イワシ、サンマ、タイ、ブリ、カツオなどは「特に注意が必要でないもの」とされています(※1)。
まさに旬の脂の乗ったさんまや、旬を迎えはじめる秋鮭、戻りガツオもこの中に含まれています。つまり、これらの魚は、普段どおり楽しんで問題ありません。秋の味覚として代表的な魚が対象外になっているのは、覚えておくと安心できるポイントです。
ただし、食べすぎには注意してくださいね。
気をつけたいのは「マグロの種類」
一方で、少し気をつけたいのがマグロです。ひとくちにマグロといっても種類によって水銀の量は異なります。回転寿司や刺身盛り合わせなどで日常的に口にする機会も多い食材だからこそ、目安を知っておくと安心ですよ。
クロマグロ・メバチマグロは週に1人前まで
クロマグロ(本マグロ)、メバチ(メバチマグロ)の目安は、1週間に約80gまでとされています(※1)。
ミナミマグロ(インドマグロ)は週に2人前まで
ミナミマグロ(インドマグロ)の目安は、1週間に約160gまでとされています(※1)。
よく食べられるキハダやビンナガ、ツナ缶は水銀の量が少なく、この目安の対象には含まれていません。
複数の魚を組み合わせて食べるときの考え方
注意が必要な魚を複数の種類にわたって食べる場合は、それぞれの目安量を1週間の中で合計して考えます。
例えば、ある週にクロマグロ(本マグロ)の刺身を半人前とミナミマグロ(インドマグロ)の刺身を1人前食べたなら、その週の残りは、ツナやサバなど特に注意が必要でない魚を選ぶ、といったイメージです(※1)。
1食ごとに神経質になる必要はなく、1週間単位でゆるやかに調整するとよいでしょう。
ポイントを押さえて、旬の魚を安心して楽しんで
さんまや秋鮭、カツオのように妊娠中も楽しめる魚はたくさんあります。魚を避けるのではなく、種類や量のポイントを知って、旬の魚をおいしく味わってくださいね。