「空間認識能力」という言葉を聞いたことがありますか?実は、算数の図形問題で必要になるため、低学年のうちにグンと伸ばしておきたい大切な力なんです。
そこで今回は、空間認識能力の基礎知識と、家庭で伸ばす方法についてご紹介します。
空間認識能力とは?なぜ必要なの?
空間認識能力とは、物体の向きや形、位置関係を頭の中で正確に認識する力のことです。
小学1年生の3学期から算数の授業で扱う「図形問題」は、覚えた知識ではなく、「図形が頭の中でイメージできるかどうか」が鍵となるため、空間認識能力があるかないでつまずきやすさが変わるといわれています。
さらに空間認識能力は図形問題だけでなく、スポーツをする時や絵を描く時、地図を読む時など、日常に密接したさまざまな場面で必要になります。
そのため、早いうちから空間認識能力を伸ばしてあげるのがおすすめですよ。
家庭で空間認識能力を高める方法3選
空間認識能力は、生活の中で伸ばすことができます。そこでここからは、空間認識能力を高めるおすすめの方法をご紹介します。
ブロックや積み木、パズルで遊ぶ
4~7歳の子どもを対象とした研究で、パズルやブロック、ボードゲームで週に6回以上遊ぶ子は、週に5回以下の子に比べて空間認識能力が高かったと報告されています(※1)。
遊びの中で、平面図形や立体図形に手で触れる経験が多ければ多いほど、頭の中で図形をイメージしやすくなることが期待できますよ。
パズルは、以下のようなものがおすすめです。
おすすめのパズル:ウボンゴ
指定された図形を、いくつかのピースを使って制限時間内に完成させるボードゲーム。
完成形を頭の中でイメージしながら、手を使って再現する練習になります。ピースを反転させないと完成できないこともあり、図形を多角的に見る力が鍛えられます。
パズルが完成したら「ウボンゴ!」と叫ぶルールも楽しく、家族でワイワイ遊びながら空間認識能力を伸ばせますよ!
日常的に「形」「空間」に関わる単語を使う
空間認識能力に関する研究で、三角・丸などの「形」に関わる言葉や、大きい・高いなどの「空間の特徴」に関する言葉を日常的に使った親子は、子どもの空間認識能力が高まったという報告があります(※2)。
子どもとの会話のなかで、「それ」「あそこ」などの指示語をできるだけ使わずに、物の形や場所などを具体的な説明で話すよう意識してみましょう。
地図を使って遊ぶ
地図を読みながら実際にその場所を歩くことは、空間認識能力の育成につながるといわれています(※3)。
今は地図アプリで簡単に自分が向いている方向や現在地が把握できますが、あえて紙の地図を使って街を歩くことで、空間の中での距離感や配置を把握する力を高めることが期待できます。
商店街や動物園、水族館など、子どもと地図を見ながら目的地を決めて一緒に歩いてみると、探検隊になった気分で楽しめますよ!
空間認識能力を楽しく伸ばそう!
図形問題を始め、さまざまな場面で大切になる空間認識能力は、家庭で楽しみながら伸ばすことができます。今回ご紹介した方法を、ぜひ親子で実践してみてくださいね。