小学1年生の算数は、2学期から学習内容が難しくなり、勉強につまずく子どもが増えてきます。
そこで今回は、2学期の算数でつまずきやすいポイントと、2学期に入る前にできる準備をご紹介します。
2学期の算数でつまずきやすい内容は?
教科書によって学習内容は異なりますが、2学期の算数で特につまずきやすいのは、以下の3つです。
繰り上がり・繰り下がりのある計算
1学期の算数で学ぶのは位が変わらない簡単な足し算・引き算までですが、2学期からは「繰り上がりのある足し算」と「繰り下がりのある引き算」が始まります。
この単元を理解するには、1学期に習う「数字を分解・合成すること」「10のかたまりを作ること」を理解しておく必要がありますが、そもそもそれらの内容が習得できていない子が多く、1年生の算数のなかで最もつまずきやすい単元と言われています。
学校での学習時間も各10時間程度と長めにとられてはいますが、家庭でのサポートが必要になると思っておいたほうがよいでしょう。
時計の読み方(12時30分など)
2学期からは、「何時」「何時半」といった時計の読み方を学びます。
長針と短針の位置関係をとらえることが難しいことや、そもそも普段からアナログ時計に触れる機会が少ないことが理由で、時計がなかなか読めない子も多くいます。
立体図形の理解
1学期の算数では個数や長さといった見た目でわかるものの比較を学習しますが、2学期からは、身の回りのものの形から立体図形の基礎を学びます。
上記の例題のように立体図形を数える問題などは、見た目でわからない部分を頭の中でイメージする力(=空間認識能力)が必要になります。
そのため空間認識が苦手な子は、立体図形の問題でつまずくことが多いですよ。
2学期につまずかないためにできる準備は?
ここからは、2学期の算数でつまずかないために、今から準備できることをご紹介します。
10のかたまりがパッと作れる練習をする
2学期で最もつまずきやすい「繰り上がり・繰り下がりのある計算」では、どれだけスムーズに10のかたまりを作れるかが重要になります。
「2と8」「4と6」など、10になる組み合わせをパッと作れるかどうか改めて確認してみましょう。
「6と足して10になる組み合わせは?」などクイズ形式でやってみて、苦手な場合は繰り返し練習しておくとよいですよ。
自宅にアナログ時計を用意して会話をする
子どもがアナログ時計を目にする機会が学校だけでは、時間の感覚が身につきにくいもの。できれば自宅にアナログ時計を用意するのがおすすめです。
日常生活の中で、「今何時かな?」「長い時計の針が5になったらお出かけするよ」などと声をかけて、時計を意識することに少しずつ慣れておくとよいでしょう。
遊びながら図形に親しむ
折り紙、ブロック、積み木、パズルなどの遊びは、空間認識能力を高めることにつながると言われています。
身近なものに使われている「まる・さんかく・しかく」を一緒に探してみたり、立体工作をしたりする機会を増やして、立体図形のみえていない部分を認識することに慣れておくとよいですよ。
家庭でできる準備をして、2学期を迎えよう!
算数の学習内容は連続していて、1学期に学んだことが2学期の学習に、2学期に学んだことは3学期の学習につながります。つまずきを減らすために今からできる準備をしつつ、もし子どもが授業についていけない内容がある時は丁寧にサポートしてあげてくださいね。