1年生の2学期から、算数では繰り上がりのある足し算や、繰り下がりのある引き算が始まります。難易度が上がって子どもは難しさを感じるかもしれません。
そこで今回は、子どもに教えるにあたって覚えておきたい繰り上がり、繰り下がりの計算の考え方を紹介します。
繰り上がりのある足し算の考え方は?
繰り上がりのある計算は、10+◯という計算しやすい式にするために、まずは「10」のまとまりを作ると計算しやすくなります。
① 足される数(左側)に足して「10」になる数で、足す数(右側)を分解する
② 足される数(左側)と足す数(右側)の分解した片方を足して、10をつくる
③ 10のまとまりと、分解して残った数を足す
コツは「10」の組み合わせを覚えること
繰り上がりのある足し算では、「10」になる数字の組み合わせをすぐに思いつけることが大切です。
一瞬でパッと思い浮かべられるよう「10」を作る数の組み合わせを覚えさせましょう。
組み合わせのパターンは9つ。数の順番を逆にしているだけの組み合わせを含めると、本来は5つしかありません。机に向かうとき以外も子どもにゲーム感覚で繰り返し出題して、しっかり覚えさせてくださいね。
繰り下がりのある引き算の考え方は?
繰り上がりのある足し算よりもつまずく子どもが多いのが、繰り下がりのある引き算です。
繰り上がりのある足し算と同様、「10」をつくることが計算しやすくなるコツ。以下の2パターンがあります。
引かれる数(大きい方の数)を分解する方法
引かれる数(大きい方)を「10」とそれ以外に分解する方法です。
① 引かれる数(大きい方)を10とそれ以外に分解する
② 10から引く数(小さい方)を引く
③ ①で分解した残りの数と、②の答えを足す
引く数(小さい方の数)を分解する解き方
① 引かれる数(大きい方)の一の位の数で、引く数(小さい方)を分解する
② 引かれる数(大きい方)から①で分解した数を引き、一の位を0にする
③ ②の答えから、①で分解した引く数(小さい方)の残りの数を引く
コツは2~9の数字の構成を覚えること
繰り下がりの引き算では、引く数を分解するために2〜9が、どの数の組み合わせで構成されているを覚えることが大切です。
これは要するに、一桁の足し算、引き算を暗記するくらいに覚えることが大切、ということでもあります。
10のまとまり、数の分解パターンを覚えて計算しよう
繰り上がりの足し算も、繰り下がりの引き算も、最初のうちは頭で計算するのが大変です。
学校では、計算しやすい「10」のまとまりを作って「10といくつ」で答えを求めていく足し算と、「10−◯」と計算しやすくするために、数を分けて引き算をする「さくらんぼ計算」を教わります。考え方はこれまでと説明した内容と同じですが、式に直接書き込んで考えやすくする解き方です。
繰り上がりのある足し算では「10」のまとまり、繰り下がりのある引き算では、数の分解パターンを覚えると、答えが導きやすくなります。時間がかかっても、この10のまとまり、分解を理解しておくと、この先も役立ちます。親子で繰り返して覚えさせてくださいね。