フォークやスプーンが上手に使えるようになり、箸に興味を持ち始めたら、箸を使う練習を始めてみましょう。
今回は、「箸を使って食べる」をサポートするのにぴったりな、すべりにくく、はさみやすいようにひと工夫した、ごはんとおかずのレシピを紹介します。
まだ持てなくて当然、じっくりと練習しよう
箸は大人でも正しい持ち方ができない場合があるほど、高度な手指の動きを要する道具です。3歳頃で持てるようにはなっても、正しく使えるようになるのは5〜6歳が目安。
「まだ持てなくて当然」と考えて、じっくりと取り組みましょう。
箸の前段階として、スプーンやフォークで手指の動きや力加減などをしっかり学んでおくことが大切です。また、箸は持ち始めてもすぐには上手に使えないもの。
上手にできないことがストレスになったり、意欲を損なったりしないよう、箸だけでなくスプーンやフォークも準備しておいて、平行して使える状態にしておくのがおすすめです。
最初はかきこんで食べたり左手が出たりすることもありますが、大人が手本を見せながら、やさしく正しい持ち方を促してあげましょう。
箸で食べやすい調理の工夫を
箸を使って食べる練習をするときは、箸で食べやすい調理の工夫をしましょう。
すべりにくい食材を選びぶ
ゆでブロッコリーやキャベツ、高野豆腐などを選び、納豆やオクラなどねばりがあるものなどは避けましょう。
はさみやすいかたさに
やわらかすぎるとはさめないため、噛む力を考慮しながら、箸ではさみやすいかたさに調整しましょう。
はさみやすい薄さ&大きさ
球状よりも、1cm幅くらいで2cmほど長さがあるとはさみやすいです。マカロニくらいのサイズが目安です。
箸を使って食べる練習にぴったり!
ごはん&おかずレシピ
厚揚げと桜エビの焼きうどん
材料
- 1厚揚げは湯(分量外)をかけ、2〜3cm長さの短冊切りにする。チ ンゲンサイの葉も同じ大きさに切り、芯はせん切りにする。桜エビは分量の湯で戻して刻み、戻し汁も残しておく。ゆでうどんは4〜5cm長さに切る。
- 2フライパンにごま油を熱し、1の厚揚げ、チンゲンサイを炒める。桜エビ、戻し汁、うどんを加え、しょうゆを入れて汁気がなくなるまで炒める。カツオ節をふる。
すべりやすいうどんは焼くと箸で取りやすくなります。崩れにくい厚揚げは箸でつかみやすい食材。厚揚げ、桜エビ、チンゲンサイはいずれもカルシウムや鉄分が豊富。火の通りが早いので便利です。
ぺたんこギョーザ
材料
- 1キャベツはゆでてみじん切りにし、水気を絞る。ニラもみじん切りにする。
- 2豚ひき肉に1と片栗粉、塩、しょうゆを合わせてよく混ぜ、3等分してギョーザの皮にのせる。端に水をぬって半分に折り、ひだを寄せずに合わせ、中央を指でつまんでリボン状にする。
- 3フライパンにごま油を熱し、2を並べる。底に薄く焼き色がついたら湯を加え、ふたをして蒸し焼きにする。ふたを取り、水分を飛ばして底をカリッと仕上げる。
ギョーザは肉と野菜をおいしく食べられるメニュー。ひだをつけずに包んで中心をつまむと、簡単で食べやすい形に。蒸し焼きにすれば火の通りも早く、皮もおいしく仕上がります。
かぶとパプリカの即席漬け
材料
- 1 かぶはいちょう切りにし、葉はみじん切りにする。赤パプリカは短いせん切りにする。刻み昆布は短く切る。耐熱容器に入れて水小さじ1(分量外)をふり、ラップをして電子レンジで約50秒加熱する。
- 2ポリ袋に塩、酢、砂糖を入れて混ぜ、1も入れて混ぜる。空気を抜いて口を閉じ、冷蔵庫に入れて約30分おく。
野菜を漬けるとしんなりするので、そのままよりも箸で食べやすくなります。乾燥の刻み昆布はうまみが出るうえ、一緒に食べられるのでおすすめ。キャベツ、きゅうりなどでも作れます。
ミニおでん
材料
- 1にんじん、大根は厚さ1cmの輪切りにし、いちょう切りにするか、抜き型で抜き、残りは刻む。揚げボールとこんにゃくはさっとゆでて油やアクを抜く。こんにゃくは2cm角程度の薄切りに。焼きちくわは1cm幅に切る。だし昆布はハサミで短い細切りにする。
- 2小鍋にだし汁、昆布、大根、にんじんを入れてふたをして煮る。野菜に火が通ったらしょうゆ、みりん、塩を入れ、揚げボール、こんにゃく、焼きちくわ、うずらの卵を入れて弱火で約20分煮る。火を止めて味を含ませる。 ※揚げボール、うずらの卵も食べにくい場合は刻む。
噛み切りにくいものは薄切りに、やわらかくなるものは大きめのひと口大にします。大人用から取分けて刻むこともできます。
様子をみながら正しい持ち方に
箸の持ち方はこまめにチェックしましょう。上の箸は親指の腹で箸を軽く押さえ、人差し指と中指の2本ではさむ。下の箸は親指のつけ根ではさみ、薬指の横腹にのせて2本で支えましょう。
あまり細かくチェックすると嫌がってしまうこともあるので、様子をみながらチェックしてあげると良いですね。楽しみながら上達できるように、サポートしてあげてください。
● 食物アレルギーの診断を受けている、または疑いのある場合は必ず医師と相談のうえ進めてください。
● 具材が大きい場合は、食べやすいサイズに調整してください。
● レシピの食材は旬のものや自宅にあるものに置き換えてもかまいません。(ただし、この時期に食べられる食材かどうかチェックしましょう)。
レシピ・記事提供:「まいにちの手を動かす食事で、すくすく育つ 1〜3歳発達を促す子どもごはん」(日東書院本社)
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