仕上げ磨きの方法は?いつまで必要なの?嫌がるときの対処法は?

監修医師 歯科医師 石川 宗理
石川 宗理 千葉センシティ矯正歯科院長。北原学院千葉歯科衛生士専門学校非常勤講師。歯学部卒業後、矯正専門のドクターとして、多数の歯科医院、医療法人でさまざまな患者と向き合う。2022年6月、千葉市で自身の医院であ... 監修記事一覧へ

自分で上手に歯磨きができない赤ちゃんや小さい子どもは、ママやパパが仕上げ磨きをしてあげる必要があります。虫歯を予防するだけでなく、子どもの歯の成長を確認するためにも、仕上げ磨きは大切ですよね。

そこで今回は、仕上げ磨きについて、方法やいつまでする必要があるのか、嫌がるときの対処法をご説明します。

仕上げ磨きとは?どうして必要なの?

赤ちゃん 歯磨き 日本人(アイキャッチ)

「仕上げ磨き」とは、子どもが自分で歯磨きをした後に、大人が歯ブラシを持って子どもの歯を磨くことです。

小さい子どもは歯ブラシを握れるようになっても、歯の隅々まできれいに磨くことはできません。

食べかすや歯垢が残っていると虫歯になってしまうため、仕上げ磨きで子どもの歯を清潔に保つ必要があるのです。

ママやパパが仕上げ磨きをすることで、子どもの口の中の様子をチェックすることができ、歯が生えてきた、抜けそう、といった状態を知ることもできます。

仕上げ磨きの方法は?上手にするコツは?

子ども 歯磨き はみがき 仕上げ磨き 1440116

仕上げ磨きをするときは、専用の歯ブラシで歯の間にたまった食べかすをかき出しましょう。

特に前歯と奥歯は唾液の自浄作用が働きにくく虫歯になりやすいので、念入りに行います。

以下に、上手に仕上げ磨きをする方法とコツをご紹介します。

力を抜いて優しく磨く

仕上げ磨きをするときは、力を抜いて優しく磨いてください。自分の歯を磨くときと同じ力加減で磨こうとすると、子どもが嫌がるだけでなく、歯茎や歯を傷つけてしまうかもしれません。

歯ブラシを軽く握って、歯にそっと触れる程度の力加減で、1本1本の歯を丁寧に磨くことを意識しましょう。

歯ブラシは歯の面に直角に当てる

歯茎を傷つけないように、歯ブラシは歯の面と直角に当てましょう。

歯と歯茎の境目、歯と歯の間にしっかり歯ブラシを当て、1〜2本ずつ小刻みに振動させて磨くのがポイントです。歯の裏側も忘れずに磨いてくださいね。

奥歯の溝は、手前にかき出すように優しく

奥歯の溝には汚れが溜まりやすいので、溝に沿って手前にかき出すようなイメージで汚れをとってあげてください。

歯ブラシの毛先が広がらない程度の力で優しく磨くことを意識しましょう。

奥歯の側面を磨くときは口を小さく開けさせる

上の奥歯のほっぺ側は、大きく口を開けると磨きにくくなるので、口を小さめに開けさせましょう。ほっぺたと歯の間に隙間ができて磨きやすくなります。

下の奥歯の内側を磨くときは舌がじゃまになるため、「あー」と声を出してもらうと舌が下がって磨きやすくなりますよ。

ママとパパは笑顔を意識!

歯ブラシすることに必死になりすぎて、怖い顔になっていませんか。

ママ、パパの表情を見て歯ブラシが怖いものだと思ってしまう子どももいるので、肩の力を抜いて「笑顔」で行ってみてください。

仕上げ磨きをするときの体勢は?

小学生 仕上げ磨き いつまで

仕上げ磨きをするときは、子どもの成長にあわせて、安全で快適な体勢で磨いてあげましょう。

抱っこ磨き

0~1歳の赤ちゃんにおすすめです。おっぱいをあげるときのように横抱きで磨いてあげると、赤ちゃんも慣れた姿勢なので安心できますよ。

寝かせ磨き

1~2歳におすすめです。大人が膝を少し開いて正座し、膝の上に子どもの頭を乗せて磨いてあげてください。

座らせ磨き

3歳を過ぎたら、椅子に座らせて、後ろから頭を支えて磨いてあげてもいいですね。

赤ちゃんのうちは、動いてしまうことがあるので、慣れるまではママとパパで手分けをして磨いてみましょう。

一人が膝を少し開いて正座して、その間に赤ちゃんの頭を置き、もう一人が上から「いないいないばあ」をするなどで気を紛らわしてあげると、磨きやすくなりますよ。

仕上げ磨きはいつまで必要なの?

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仕上げ磨きをする時期について、いつまですれば良い、という決まりはありません。

子どもが自分でしっかりと磨けるようになるまでは続けましょう。歯磨きが上手にできる年齢には個人差があるので、子どもの成長に合わせて対応してください。

少なくとも、永久歯が生えてくる小学校2〜3年生まではと言われていますが、永久歯が生えそろうまでは仕上げ磨きを続けるのが理想です。

この時期は「混合歯列期」と言われ、グラグラな乳歯があったり、生えたての永久歯があったりなど歯の大きさがバラバラなため、とても歯磨きしづらい時期。

とはいえ、高学年になってくると仕上げ磨きを嫌がる子どもも出てくるでしょう。奥歯は虫歯になりやすいため、磨き残しがないかチェックだけでもしてあげてくださいね。

子ども一人で奥歯までしっかりと磨けるようになっても、定期的に歯科検診を受けて、歯がきちんと磨けているか、虫歯がないかどうかをチェックしてもらいましょう。

仕上げ磨きを嫌がるときの対処法は?

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仕上げ磨きを嫌がる子どもには、無理強いするよりも、歯磨きは楽しいものだと根気強く促すことが大切です。

お気に入りの歯ブラシで磨く

仕上げ磨き用の歯ブラシにはさまざまな種類があります。好きなキャラクターが描かれたものや、好きな色を選ばせてあげると、その歯ブラシで磨いてもらうことがうれしくなるはずですよ。

歯磨きが楽しくなる絵本や動画を見せるのもおすすめです。

短時間で終わらせる

仕上げ磨きをするときは、ついつい時間をかけてしまいがちですが、子どもにとって、ずっと同じ姿勢で口を開けているのは大変なこと。短時間で手早く終わらせることを心がけてくださいね。

タイミングを見つける

子どもが眠そうなときや機嫌が悪いときに仕上げ磨きをすると、余計に嫌がります。朝食の後や、夕食後のリラックスタイムなど、落ち着いて磨ける時間を確保できるといいですね。

仕上げ磨きは親子の大切な時間!

忙しいときは、ついつい仕上げ磨きをするのが億劫になってしまうこともあるかもしれませんが、毎日の積み重ねが大切です。決まった時間に仕上げ磨きをすることで、子どもも歯磨きの習慣が自然と身につきますよ。

仕上げ磨きをすることで、親子のスキンシップをとることもできます。子どもの成長を見守りながら、仕上げ磨きでしっかりと歯をケアをしてあげてくださいね。

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