子どもの性犯罪に関するニュースをみるたびに胸が痛みます。親としては「どうすればわが子を性犯罪から守れるだろう」と不安に思いますよね。
そこで今回は、性犯罪の実態や、子どもが自分の身を自分で守るための「プライベートゾーン」の伝え方についてご紹介します。
子どもを狙った性犯罪の実態は?
警察庁の調査によると、令和2年度の子ども(13歳未満)の性犯罪の被害件数は、認知されているだけで年間1000件近くにのぼります(※1)。
しかし実際の被害はさらに多いといわれています。
子どもは性犯罪に遭ったとしても、それが悪いことと気づかなかったり、口止めされて相談できなかったりなどの理由で、事件が表面化しにくいためです。
加害者は「顔見知り」が約半数
では、性犯罪の加害者はどんな人たちなのでしょう。
残念ながら13歳未満に限った調査データが見つからず、上記のグラフは18歳未満の被害者との加害者との関係のアンケート結果なので参考程度ですが、なんと顔見知りが48.9%と約半数を占めています(※2)。
防犯対策としては「いかのおすし」が一般的ですが、親族や教員、地域のボランティアなど、知っている人からの犯行がこれだけ多いとなると、知らない人に限らず気をつける必要があると教えなければいけないでしょう。
「プライベートゾーン」を教えることが
性被害を防ぐ第一歩
子どもを性被害から守るためにできる一つのことは、「プライベートゾーン」(またはプライベートパーツ)の大切さをしっかり子どもに教えること。
プライベートゾーンとは命にかかわる大切な場所のことで、具体的には、水着で隠れる場所(胸、性器、お尻)+くちびるを指します。
プライベートゾーンはいつ伝える?
伝えるタイミングはいつでも構いません。できれば早めに伝える機会を作った方がいいものの、きっかけが掴みづらい人は、子どもがプライベートゾーンに興味を持った時に伝えてみましょう。
● なんで男の子と女の子で水着の形が違うの?
● なんでおちんちんを見せちゃいけないの?
● どうしてパパとママの体は違うの?
プールの時や、お風呂に入っている時、着替えの時など、子どもからこのような問いかけがあったら、プライベートゾーンを伝えるチャンスです。
プライベートゾーンの伝え方3ヵ条!
プライベートゾーンを伝える時に大切なのは以下の3つです。
1. 人にプライベートゾーンを見せない、触らせない
2. 人のプライベートゾーンを見ない、触らない
3. イヤな気持ちになったら「NO GO TELL」
自分のプライベートゾーンをわざわざ見せたり触らせたりせず、相手のプライベートゾーンを勝手に見たり触ったりしてはいけないことをしっかりと伝えましょう。
大切なのは「家族や仲のいい友達でもダメだよ」と伝えることです。
「NO GO TELL」とは、いざというときにしっかり拒否すること。少しでも子ども自身がイヤな気持ちになったら、以下の行動を取るように伝えましょう。
NO:「イヤ」とはっきり伝える
GO:その場から離れる、逃げる
TELL:親や先生など、周りの大人に話す
子どもが自分で自分を守れるように
プライベートゾーンを伝えることは、自分の身を自分で守る術を知ること。また、友達の身体を大切にすることにもつながります。
親が自分の言葉で伝えるのが難しい時は、イラストと分かりやすいストーリーでプライベートゾーンが学べる絵本に頼るのもおすすめですよ。