代表作「りんごかもしれない」「あるかしら書店」などで人気の絵本作家・ヨシタケシンスケさんの作品には、ユーモアと優しさが詰まった絵本がたくさん。
作品に通ずるのは、「自分次第で、世の中はいくらでもおもしろがれる」というメッセージです。
そこで今回は、小学校低学年の子どもと一緒に「人生をおもしろがるためのヒント」を考えられる作品を6冊ご紹介します!
“死”と”生”をおもしろがれる
「このあとどうしちゃおう」
死ぬのって怖い?死んだらどうなる?
主人公の男の子は、亡くなったおじいちゃんが残したノートを見つけます。そこには、おじいちゃんが死んだあとにしたいことがズラリ。どんなお墓がいいかな?天国にはどんな神様がいるかな?
男の子は、おじいちゃんの死を考えていくうちに、やがて「生きる」ことについて考え始めます。
「死んだらどんな世界にいくかな」「生きているうちにどんなことがしたい?」と、重くなりがちな「死」について気軽に話すきっかけになる作品です。
子どもが死に対して恐怖心を抱いている時や、身近な人が亡くなった時に、心を解きほぐすのにもおすすめですよ。
- 税込価格
- 1,540円
自由な”未来”をおもしろがれる
「それしかないわけないでしょう」
未来は大変なことばかり?正解は一つだけ?
「僕たちが大人になる頃は、大変なことしかないんだってさ」とお兄ちゃんから言われた女の子。
「本当に未来は一つしかない?」「どっちかしかない答えなんてあるの?」という疑問から、「それしかないわけない!こんな未来があってもいいよね!」と考えを巡らせます。
正解は自分で見つけられること、考え方ひとつで未来はおもしろくできることなど、人生を軽やかに力強く生きるヒントが詰まっていますよ。
ネガティブな意見の多い世の中で、子ども自身の中にいくつも選択肢を持っておいてほしいと願う人にぴったりな1冊です。
- 税込価格
- 1,430円
“ズルい”をおもしろがれる
「ふまんがあります」
どうして子どもだけ?大人ってズルい?
子どもから、「なんで大人ばっかり!ズルい!」と不満をぶつけられたことはありませんか?
この絵本は、まさしくそんな「大人への不満」がテーマ。
「どうして大人は夜遅くまで起きているのに、子どもだけ早く寝なきゃいけないの?」などとパパに不満をぶつける女の子に対し、パパはユーモアたっぷりに反論していきます。
最後には、「大人も子どももズルいことってあるよね」と、それぞれに事情があるんだという納得感につながりますよ。
親子で不満を溜め込まず、対等に意見を言い合う関係性を作るきっかけになるかも!?
- 税込価格
- 1,430円
“イヤ!”や”キライ!”をおもしろがれる
「ころべばいいのに」
学校で過ごしていると、「あの子がキライ!」「イヤなことを言われた!」と子どもが言うことも多いのではないでしょうか。
そんな子どもたちと同じ悩みを抱えているこの絵本の主人公は、イヤな気持ちをどうやり過ごすか、どう向き合うかを考えていきます。
自分の中のネガティブな感情を否定するのではなく、「向き合い方や行動は自分で選べる」ことを教えてくれる1冊。アンガーマネジメントを楽しく教えたい人におすすめです!
- 税込価格
- 1,540円
“人との違い”をおもしろがれる
「みえるとかみえないとか」
人と人ってどう違うんだろう?
こちらは宇宙を舞台に、「目が見えない人には世界がどう見えているのか」をポップに描いた作品です。
「見える」「見えない」の違いを考えながら、主人公の男の子は、みんながそれぞれちょっとずつ違う部分があることや、同じ部分もあることに気づいていきます。
「多様性」を子どもに伝えるのはなんだかハードルが高いですが、この絵本なら、障がいを「できない」「足りない」と捉えるのではなく、「違いをおもしろがってみよう」という視点から楽しく考えさせてくれますよ。
- 税込価格
- 1,540円
“選ぶこと”をおもしろがれる
「にげてさがして」
「やばいもの」からは逃げてもいい?
この絵本の中で印象的なのが、「きみのあしは『やばいものからにげるため』についているんだ」という言葉。
つらい時に逃げることはネガティブなことではなく、居心地のいい場所を自分で”探す”こと、自分で生きる道を”選ぶ”ことだと、ポジティブに伝えてくれる1冊です。
何かとプレッシャーが多い世の中で、子どもが生きづらさを感じる瞬間は少なからずあるかもしれませんが、子どもとこの絵本を読み返すたびに、「逃げる」を選択をする勇気をもらえますよ。
- 税込価格
- 990円
世の中を、おもしろがって、生きていこう!
ヨシタケシンスケさんの絵本は、「こんな考え方もいいよね」「こうしたらもっと楽しくなるかも!」と想像が膨らむものばかり。人生を自分の力でおもしろくするために大切なことがぎゅっと詰まっていますよ。
親として伝えたいメッセージを絵本に込めて、ぜひ子どもに届けてみてはいかがでしょう?