入学前に箸の正しい持ち方を覚えよう!専門家が教える簡単講座【前編】

食事の際に子どもが箸を正しく持てていない、食べ物をうまくつかめない…と思ったことがある方も多いのではないでしょうか。小学校に入ると給食がはじまるので、入学前に箸の持ち方を見直しておくのがおすすめですよ。

今回は箸の正しい持ち方について、箸のエキスパートに正しい持ち方を習得するコツを伺いました。【前編】【後編】にわけて紹介します。

正しい箸の持ち方を覚えるなら入学前がベスト

小学生 箸 持つ 子供

入学前に正しい箸の持ち方を覚えるといいのは、以下のような理由があります。

● 手指の運動機能が発達し身につきやすい時期
● 箸を使って食べる機会が増える
● 鉛筆の正しい持ち方にもつながる

手指の運動機能は3~5歳頃に発達が認められることから、この時期に箸の操作も上達しやすいと考えられています(※1)。

また、箸と鉛筆の持ち方には関連性があると考えられていて、箸が正しく持てると、鉛筆の持ち方も同じ感覚で身につきやすい傾向にあるようです(※2)。

どちらも小学校に入学すると毎日使い続けるものなので、今のうちから見直しておくと安心ですよ。

再生回数100万超え!
箸の持ち方動画の配信者からコツを伝授

「子どもが正しい箸の持ち方をすぐ覚えられた!」とSNSを通じて話題になった動画をご存知ですか?

それが、日本一の箸の産地、福井県小浜市の若狭塗箸専門店「箸匠せいわ」さんが作ったこちらの動画です。

話題になった理由は以下の通りです。

● 短い時間でコツがつかめる
● 持ち方のポイントが分かりやすい
● 実際に正しく持てるようになった人が多数
● 箸のキャラクターに子どもが釘付け

今回は、そんな「箸匠せいわ」の代表を務める木越さんに、動画でも登場した「正しい箸の持ち方のコツ」をさらに詳しく教えてもらいました。

木越さん

木越さん

最初は箸の正しい持ち方がわかるパンフレットを全国の保育園や幼稚園の子ども達へ無料配布する活動をしていました。もっとわかりやすく多くの子どもに広めたいと考え、動画配信をすることにしたんです。

今回は、年長の子に向けたコツをしっかり伝えたいと思います。

箸の正しい持ち方とコツは?

小学生 箸 持ち方ポイント

写真を参考に、まずは以下の①〜⑤の基本の指の位置をしっかり見直しましょう。

① 上の箸は親指・人差し指・中指の3本で軽く持つ
② 親指は人差し指の爪の横にあてる
③ 下の箸は薬指の爪の横にあてて支える
④ 下の箸は親指と人差し指の間に挟んで固定
⑤ 箸頭が手から1cm程はみ出す位置が理想

箸は基本的に上の1本しか動かしません。そのため、上の箸を正しい位置でしっかり持つことが重要です。

木越さん

木越さん

上1本が正しく持てれば、下は添えて固定するだけ。肝心なのは上の1本です。指の長さは個人差があるため、薬指の爪の横で下の箸を支えるのが難しければ、位置をズラしても構いません。下の箸がしっかり固定され、箸先が揃っていれば大丈夫ですよ。

子どもに教えるときは「根気よく・焦らない」

小学生 箸 家族

箸の正しい持ち方を習得させるには、子どもへの接し方も大切だと、木越さんはいいます。

木越さん

木越さん

根気よく、焦らないことも大切ですね。
子どもに対して自分ができることを教えるとき「
なんでできないの?」と急かしがちなんです。
結果それが原因で箸を持つこと自体が嫌になってしまう。

「できなくて当たり前!」というスタンスで、時間かかっても親が一緒に練習してあげる。親子のふれ合いの時間が、実は習得には重要なんじゃないかと思いますね。

正しい持ち位置を意識することも重要ですが、余裕を持った子どもへの接し方や親の心構えが、持ち方を習得する一番の近道かもしれませんね。

箸の正しい持ち方は親子二人三脚で習得しよう

こちらの記事を読んでから動画を見返すと、よりわかりやすいのでおすすめですよ。今回の記事を参考に、ぜひ子どもと一緒に挑戦してみてくださいね。

続く【後編】もお見逃しなく!

後編では、箸の上達に効果的な練習方法と、子どもが持ちやすくておすすめの箸を紹介します。【前編】に続き必見ですよ。

【後編】はこちら↓

入学前に箸の正しい持ち方を練習しよう!専門家が教える簡単講座【後編】

入学前に箸の正しい持ち方を練習しよう!専門家が教える簡単講座【後編】


木越 祥和

木越 祥和

きごし よしかず


日本一の箸の産地、福井県小浜市で創業50年を迎える若狭塗箸専門店「箸匠せいわ」代表取締役。年間10万人来店の日本最大規模の箸専門売店を通じ、箸の魅力を伝えている。子どもが正しく箸が持てるようにと昭和64年に「六角知能箸」を開発。子どもに正しい箸の持ち方を広めるため全国の幼稚園、保育園へのパンフレット配布や、動画配信を通じた普及活動も積極的に行なっている。

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