寝かしつけに苦労しているママは「ネントレ」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。ネントレは、新生児期から取り組むことは可能なのでしょうか?
今回は乳幼児睡眠コンサルタントの愛波 文さんに、新生児の寝かしつけのコツについて教えてもらいました。
そもそもネントレとは?
「ネントレ」とは「ねんねトレーニング」の略で、赤ちゃんがひとりで眠れるようになるための練習のこと。
「ジーナ式」や「タイムメソッド(ファーバー式)」などいくつかの種類があり、効果的な方法は赤ちゃんの個性やママの性格によって変わってきます。
ネントレに成功すると、授乳や添い寝、抱っこなどで寝かしつけをしなくても、赤ちゃんが自力で夜通し寝てくれるようになります。
夜泣きも減るので、ママの寝不足も解消されますよ。
新生児からネントレはできる?
新生児は大体2〜3時間ごとに寝たり起きたりを繰り返すので、ママはまとまった時間眠れず大変ですよね。
「寝かしつけの回数が減ったらいいのに…」と思う人もいるかもしれませんが、新生児からネントレはできるのでしょうか?
A. 睡眠の土台を整える目的なら可能
愛波さん
新生児時期はまだ決まった睡眠スケジュールがないので、赤ちゃんが夜通し寝るためのネントレは推奨されていません。「ネントレ=夜間の授乳がなくなる」と思っている方もいますが、新生児は成長・発育のためにまだまだ夜間の授乳は必要です。
ただ、新生児の頃から「睡眠の土台を整える」という意味のネントレは推奨しています。赤ちゃんは暗いお腹の中で1人で寝ていたので、どのお子さんも1人で寝る力があるんですよ。
愛波先生曰く、新生児の場合は睡眠の土台を整えることはできるとのこと。ただ、2〜3時間ごとに起きるという睡眠サイクルを変えることはできません。
赤ちゃんの個性にもよりますが、まとまった時間寝るようになり始めるのは生後3〜6ヶ月頃。日中の活動時間が増えて夜もしっかりと寝てくれるようになるのは、生後9ヶ月頃と考えられています。
ネントレはいつから始められる?
赤ちゃんの睡眠時間は成長に伴って変わっていくものですが、赤ちゃんが自力で夜通し寝る力をつけるためのネントレは、いつ頃から始めたらよいのでしょうか?
A. 夜通し寝てくれるのは生後6ヶ月頃から
愛波さん
抱っこ・添い寝・添い乳・とんとんなどの癖をとり、1人で夜通し寝てくれるようにするための「ネントレ」は、離乳食が始まっていて、成長が順調であれば生後6か月頃から始めるのが推奨されています。
ただし、6か月で「夜通し」と言っても8時間ぐらいです。たまに10〜12時間続けて寝てくれる子もいますが、とても稀ですね。
そもそも新生児の頃から睡眠の土台を整えておけば、1人で寝かせる「ネントレ」をしなくても自然と1人で寝てくれるようになりますよ。
では具体的に、新生児期の今からできることは何でしょうか?
新生児の寝かしつけをラクにするコツは?
愛波先生によると、赤ちゃんの睡眠の土台としてまず大切なのは、睡眠環境を整えることだそう。
A. お腹の中と同じ環境を作ろう
愛波さん
ママのお腹の中にいたときと同じ環境を作ってあげることが大事です。
● 広すぎない安全な寝床を用意する
● 部屋を涼しくする
● 授乳、ゲップ、オムツ替え、おくるみをしっかりする
● 「ぐっすりノイズ(ホワイトノイズ)」をつけて寝床に置く
これをしてあげるだけで、寝かしつけがラクになりますよ。
寝かしつけをラクにする方法はたったこれだけ。すぐに実践できそうですね。
ホワイトノイズとは、「ザーッ」という抑揚のない一定の背景音のこと。ホワイトノイズを流すことで他の生活音が気になりにくくなり、赤ちゃんがぐっすり眠れると言われています。
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まずは赤ちゃんの寝る環境を整えよう
新生児はまだ昼夜の区別がつかず、短時間の浅い眠りを繰り返します。赤ちゃんにぐっすり、すんなり寝てもらうには、まずは寝る環境を整えてあげてください。
うまく寝かしつけができないと、焦ってイライラしてしまうことがあるかもしれません。しばらく大変だと思いますが、生活リズムが整い始めるまでは、赤ちゃんに寄り添って寝かしつけてあげてくださいね。
▼寝かしつけのコツをさらに知りたい方はこちら
ママと赤ちゃんのぐっすり本「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド
出典: bookclub.kodansha.co.jpマンガで読む ぐっすり眠る赤ちゃんの寝かせ方
今回新生児の寝かしつけについて教えてくれた愛波先生の著書『ママと赤ちゃんのぐっすり本』には、赤ちゃんがぐっすり眠れるヒントが満載です。睡眠の土台の整え方などもっと詳しく知りたい人は、ぜひチェックしてみてくださいね。
『マンガで読む ぐっすり寝る赤ちゃんの寝かせ方』では、赤ちゃんがぐっすり眠る方法をマンガを交えてわかりやすく紹介しています。
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監修:愛波 文
あいば あや
日本人初乳幼児睡眠コンサルタント。IPHI日本代表。Sleeping Smart Japan株式会社代表取締役。米国IPHI公認資格(国際認定資格)を日本人で初めて取得した乳幼児睡眠コンサルタントの先駆者。現在、2人の男の子の子育てをしながら、子どもの睡眠に悩む保育者のコンサルティングやサロンの運営、LIVE配信を行っているほか、IPHI妊婦と乳幼児の睡眠コンサルタント資格取得講座の講師も務めている。著書に「ママと赤ちゃんのぐっすり本」(講談社)「マンガでよむ ぐっすり眠る赤ちゃんの寝かせ方」(主婦の友社)がある。
愛波文のHP:https://sleepingsmartconsulting.com/
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