子宮頸がんとは?原因や症状、検査方法は?生存率は何%?

監修医師 産婦人科医 間瀬 徳光
間瀬 徳光 2005年 山梨医科大学(現 山梨大学)医学部卒。沖縄県立中部病院 総合周産期母子医療センターを経て、板橋中央総合病院に勤務。産婦人科専門医、周産期専門医として、一般的な産婦人科診療から、救急診療、分... 監修記事一覧へ

女性特有の病気のひとつに「子宮がん」があります。子宮がんは、子宮にできるがんの総称で、できる部位によって「子宮体がん」と「子宮頸がん」の2つに分かれます。このうち、特に20~30歳代の女性も「子宮頸がん」を発症しやすいので、注意が必要です。今回は子宮頸がんについて、原因や症状、治療方法のほか、ワクチンでの予防法などをご説明します。

子宮頸がんとは?

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子宮頸がんは、子宮の入り口である「子宮頸部」にできるがんです。早期に発見すれば、手術や放射線治療により完治する確率が高いがんですが、進行程度が高くなるにつれて治療が難しくなります。

20~30歳代の女性がかかるがんの中で、最も多く見られるもので、日本では年間を通して約1万人が新たに子宮頸がんを発症し、約3,500人が死亡していると推定されます(※1)。

しかし、子宮頸がんは原因が解明されていることもあり、若いうちから定期的に子宮頸がんの検診を受けることで、がんになる前の早い段階で発見できる可能性が高いといえます。

子宮頸がんの原因は?

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子宮頸がんは、主に子宮頸部への「ヒトパピローマウイルス(HPV)」感染により発症する悪性腫瘍です。HPVは性交渉によって感染し、日本では10歳代後半~20歳代の女性のおよそ30%に、子宮頸部からHPVのDNAが検出されるという報告もあります(※1)。

しかし、HPVに感染したからといって必ず子宮頸がんを発症するわけではありません。通常は、自分の体がもつ免疫により、2年くらいで自然にウイルスが消滅します。

ただし、HPVにはいくつか種類があり、16型・18型・33型・52型・58型といった強力な「ハイリスク型ウイルス」に感染し、がんに近い状態まで変化すると、約20%の確率で子宮頸部のがん化を招くといわれています(※2)。

なお、喫煙や避妊ピルの長期服用など、様々な要因が発がんのリスク因子の可能性として研究されていますが、まだ解明されていません(※1)。HPV感染から発がんに至るまでのプロセスやメカニズムについては、まだ医学的に明らかになっていない部分も多いようです。

子宮頸がんの症状は?

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子宮頸がんにかかったとしても、初期はほとんど自覚症状がありません。しかし、がんが進行すると様々な症状が現れてきます。

以下のような症状が見られたら子宮頸がんを発症している可能性があるので、すみやかに婦人科を受診して検査をしてください。

● 月経以外で不正性器出血がある
● おりものに血が混じる
● 月経の量が増えたり長引いたりする
● 下腹部や腰が痛む
● 性行為中に痛みがある

子宮頸がんの検査方法は?

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20歳以上の女性は、2年に1回、公費負担の子宮頸がん検診を受けることができます。検診の所要時間は5~10分ほどで、痛みはほとんどなく、時間的にも身体的にも負担の軽い検査です。ただし、初めて受ける人は、心配な点を医師に相談してから検査を行いましょう。

問診

月経周期や生理痛の有無、妊娠・出産の経歴、ホルモン治療の有無、6ヶ月以内の不正性器出血などの症状の有無などを確認されます。体の調子や生理の状況について、気になることがあれば医師に聞いておきましょう。

視診

専用の器具を膣に挿入し、子宮頸部の状態を観察します。おりものの状態や腫瘍の有無を目で確認できる検査です。

細胞診・その他の検査

専用のブラシや綿棒などで子宮頸部の細胞を採取し、がん細胞があるかどうかを調べます。

細胞診で異常が見つかれば、ハイリスク型HPVの有無を調べる「HPV検査」や、子宮膣部を詳しく診る「コルポスコピー」が行われ、異常が疑われる箇所は細胞の一部を採取する「組織診」でさらに詳しく検査します。

子宮頸がんの治療方法は?

病院 手術

子宮頸がんを発症した場合、治療方法としては主に「手術療法」「放射線療法」「化学療法」の3つがあります。

がんの進行度や患者の年齢、妊娠の希望の有無、合併症の有無などを総合的に判断して、最適な治療方法を選択することになります。

進行ステージが初期の場合、妊娠の希望がなければ「単純子宮全摘出術」を行いますが、将来的に子供を授かりたい場合、子宮を温存してがんになっている部分のみを取り除く「円錐切除術」が選択されます。

子宮頸がんの進行度によっては、子宮周辺の組織や骨盤内のリンパ節、卵巣などの子宮付属器も手術で摘出することがあります。それらに加えて、放射線療法や、抗がん剤による化学療法が併用されることもあります。

子宮頸がんの生存率は?

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子宮頸がんの5年生存率は、臨床病期(ステージ)によって変化します。日本産科婦人科学会の統計によると、2002年に治療を行った子宮頸がんの5年生存率は、次のとおりです(※1)。

● ステージⅠ:92.4%
● ステージⅡ:71.7%
● ステージⅢ:47.2%
● ステージⅣ:23.3%

なお、上記データが取られた症例では、ステージⅠ・Ⅱは手術療法、ステージⅢ・Ⅳは放射線療法が主な治療法として実施されています。

子宮頸がんはワクチンで予防できる?

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子宮頸がんは、主な原因であるウイルスが判明しているため、「HPVワクチン」の予防接種を打つことである程度予防することができます。日本で使われるHPVワクチンには「サーバリックス」と「ガーダシル」の2種類があり、どちらも3回受ける必要があります。

また、既にHPVに感染してしまっている場合、ワクチンを打っても治療効果は少ないと考えられており、HPVに感染する初交前にワクチンを接種することが大切です(※1)。

ただし、現行のワクチンですべての子宮頸がんを予防できるわけではないため、すでに予防接種した女性も定期的に子宮頸がん検診を受けるようにしましょう。

子宮頸がんは定期検診とワクチンで予防しましょう

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子宮頸がんは、発症しても、発見が早期であればあるほど治る確率が高いため、定期的に検診を受けることが大切です。

また、ワクチン接種によって、ある程度予防することもできますが、欧米では検診受診率が約80%であるのに対し、日本では20~30%程度と低いことが問題となっています。

すでにワクチンを打っていて、特に自覚症状がなくても、定期的に検診を受けるようにしてください。

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