これまでも制度上は男性の育休取得は可能でしたが、職場の環境や経済的事情からパパの育休を諦めた家庭も多いかもしれません。
そこで2021年6月3日、誰もが働きながら育休を取りやすくする改正育児・介護休業法が成立しました。2022年春頃から順次施行されます。
この改正により育休制度の何が変わるのか、2人目や3人目を考えているママに知っておいてほしい、2つのポイントをご紹介します。
ポイント①
働きながら育休を取得しやすい柔軟な制度に
出産直後に柔軟に育休が取得できる新制度ができました。また、従来の育休制度もより仕事と両立しやすい形に変わります。
出産直後に取得できる新制度
新制度の特徴は、以下の3つです。生後8週間以内の取得が対象となります。
従来の制度は育休取得の申請期限が1ヶ月前ですが、新制度は原則2週間前。
出産予定日が早まった場合でも、産後すぐに育休に入りやすくなります。
2. 最大4週間の育休を2回に分割して取得可能
2回に分割して取得できるため、仕事の都合でまとめて4週間休めない場合でも、育休取得を諦めなくていいのです。
3. 育休中も一定量働いてOK
従来の制度では原則就業NGですが、新制度では本人と会社との合意のうえで、定められた範囲内で仕事をして収入を得ることが認められます。
従来の育休制度も2回に分割して取得可能に
これまで原則として、子どもが1歳になるまでの間に育休取得は1回のみでしたが、分割して2回まで取得できるようになります。
前述の新制度と従来の育休制度を両方利用する場合には、計4回に分割して取得可能です。
繁忙期を避けて取得期間を調整するなど、仕事と両立しながら育休を取りやすくなりますよ。
施行される時期
施行される日はまだ未定ですが、2022年秋頃の予定のようです。
ポイント②
雇用形態に関わらず育休が取れるように
育休の取得条件から「事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であるもの」という要件が削除され、男女ともに契約社員やパートなど非正規雇用者も育休取得可能になります。
ただし、労使協定により1年以上雇用されていることが引き続き条件となることもあるので、注意が必要です。
施行される時期
2022年4月1日から施行されます。
パパとママが一緒に子育てできるように
今回の改正では他にも、育休取得しやすい環境・制度の整備や、育休取得の意向を本人に確認することを企業に対して義務化。また社員数1,000人超の企業に対して、育休取得率の公表を義務付けました。
男性が育休を取得しづらい雰囲気がなくなり、夫婦で子育てに取り組みやすくなっていくといいですね。
改正法について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。