お食い初め膳で用意するものは?配置はどうするの?

赤ちゃんのお宮参りが落ち着くと、次に「お食い初め」が行われます。「子供が一生食べ物に困らないように」という願いを込めて行事を行いますが、いったいどんなお料理を、どんな手順で食べるのでしょうか。今回は、お食い初めで準備するお料理「お食い初め膳」について、料理の内容をはじめ、食べる順番や方法をご紹介します。

お食い初めはいつするの?

チェック カレンダー 女性

お食い初めは、別名「真魚(まな)始め」「箸祝い・箸揃え・箸立て・箸始め」「歯固め」「百日(ももか)の祝い」と呼ばれ、家族や近親者のみで行う行事です。

一般的には生後100日目頃に行いますが、地域によって、110日目、120日目、またはそれ以降の吉日など様々です。なかには「食いのばし」といって、子供が長生きするようにと願いを込めて、あえて時期をずらすこともあります(※1)。

しかし、お食い初めを行う日は、あくまでも目安です。ママや赤ちゃんの体調を優先しつつ、家族や親戚が集まりやすい日に行いましょう。

お食い初め膳の配置は?

お食い初め 料理 100日 献立 鯛

お食い初めで準備するものは、料理を盛る器、料理、箸、歯固め石です。場合によっては、衣装も準備します。

料理を盛る器は、母方の実家が贈るという風習の地域があります。男児なら朱塗り、女児なら外が黒塗りで中が朱塗りの漆器を使いますが、男女の色が逆の地域もあるので、確認しておきましょう。

お膳(器を乗せる台)に用意する器と料理は、主に次のとおりです。

・飯椀…赤飯やご飯もの
・汁椀…お吸い物などの汁物
・平椀…煮物など温かいもの
・つぼ椀…香の物(漬物)など冷たいもの
・高坏…歯固め石と梅干しなど
・平皿…尾頭つきの魚

これに、「両口箸」「柳箸」「俵箸」と呼ばれる、祝い箸を用意します。地域によって多少異なるので、習わしに沿って行いたい場合は確認しておいてくださいね。

配置は上の写真のとおりですが、手前左に飯碗、手前右に汁椀、左奥に平椀、右奥につぼ椀、そして中央に高杯で、平皿はお膳の外に置きます。

また、お食い初めの際に、赤ちゃんがこれまで白い産着を着ていたものから、色付きの服へ移行する「お色直し式」を兼ねるケースもあります。お色直し式を行う場合は、ベビードレスや、着物や袴風のベビーウェアを準備しておくといいですね。

お食い初め膳の内容は?

お食い初めの料理の内容は、前述の通り一汁三菜ですが、具体的にはどんなものを用意すれば良いのでしょうか。ここでは、お食い初め膳で準備をする料理の内容について、具体的にご紹介します。

赤飯や季節のご飯

お食い初め 赤飯 初潮

お祝いの席として、魔除けや邪気を払うという意味がある、赤飯が基本です。季節によっては、栗ご飯などに変更してもいいですね。

お吸い物

お食い初め お吸い物 はまぐり ひなまつり 節句 桃

鯉や鯛の身、はまぐりが入った汁物を用意します。

煮物

お食い初め お煮しめ 正月 元旦 焚き物 煮物

たけのこなど旬のものや縁起のよい昆布、紅白を彩る大根や人参を使います。筑前煮を作ることもあります。

香の物

お食い初め 香の物

季節の野菜を使った漬物や酢の物を添えておきます。

歯固めの石

お食い初め 梅干し 歯固め石

子供の歯が丈夫になるように、という願いを込めて、丸い小石を準備します。お食い初め用に市販されているものもありますが、お宮参りでもらえる場合もあります。

地域や習わしによっては、栗(勝ち栗)や、タコ(多幸)、梅干し(シワシワになるまで長生きして欲しい)、鮑(鮑を噛めるくらい丈夫な歯になって欲しい)、餅(持ちがいい)など、歯固め石には様々なものが使われます。なかには、碁石を使うケースも。

 

尾頭つきの魚

お食い初め 鯛

お祝いといえば鯛。尾頭つきで、頭の方を少しかために焼くと良いといわれています。地域によっては、「頭」となる人になって欲しいという願いから、ホウボウ科の「金頭(カナガシラ)」という魚を使います。

 

お食い初め膳を食べる順番や方法は?

箸 お食い初め お箸

両親を含めた親戚の中で、一番の年長者を「養い親」として、養い親が行うことで長寿にあやかります。

男児なら最年長の男性、女児なら最年長の女性が、赤ちゃんを膝の上に乗せて、お食い初め膳を食べさせるふりをするのが正式な方法です。

両親や親戚が遠方にいるなど、なかなか集まることができない場合は、パパかママが行いましょう。

お食い初めの手順も地域によって多少異なる場合がありますが、基本的には以下の順番を参考に行ってください。

お食い初めの手順

1. ご飯
2. お吸い物
3. ご飯
4. 魚
5. ご飯
6. お吸い物
※ 1~6を3回繰り返す

最後に、歯固め石に箸を軽く当てて、赤ちゃんの歯茎に当ててあげます。タコを使う場合、直接赤ちゃんに吸い付かせるという説もありますが、誤飲しないよう、吸盤や皮を取った状態にしておきましょう。

また、料理を一口でも食べるのが良いという「一粒食べ」という風習もあります。料理をほんの少し舌に当てるようにして、赤ちゃんの様子に注意しながら行いましょう。

お食い初め膳はママが無理をしない範囲で準備しよう

お食い初めをするのは、赤ちゃんが生後3~4ヶ月の頃です。少しお世話に慣れてきた時期とはいえ、まだまだ慣れないことも多く、ママは疲れやすい状態です。赤ちゃんも、やっと首がすわって外出が増えはじめる時期なので、無理のない範囲で行ってください。

お食い初めを自宅で行う場合は、最近は男女別に器の色も変えてくれるケータリングもあります。歯固め石をそのままもらえるところもあり、とても便利です。

また、自分で作る場合も、器は漆器にこだわる必要はありません。今後の離乳食に備えて、日常で扱いやすい器を準備してもいいですね。

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