過ごしやすい季節になり、抱っこ紐で赤ちゃんと出かける機会も増えているかもしれません。なにかと便利な抱っこ紐ですが、使い方を間違えると赤ちゃんの転落や窒息事故につながる危険も。
東京都の調査によると、2009年〜2015年で抱っこ紐からの転落事故は117件起きており、重症につながるケースも少なくありません(※1)。
そこで今回は、抱っこ紐からの転落・窒息事故が起きやすい場面と、事故を防ぐための注意点をご紹介します。
抱っこ紐の事故はいつ起きやすい?

抱っこ紐使用時の事故は、大きく「転落事故」と「窒息事故」に分けられます。
それぞれ以下のような場面で起きやすいと言われています(※2)。
抱っこ紐からの転落事故が起きやすい場面
● 荷物を取ろうとかがんだとき
● バックルが半ロック状態になっているとき
● ベルトがゆるく、赤ちゃんと大人の体の間に隙間ができているとき
● 赤ちゃんを抱っこからおんぶに変えようとしたとき
抱っこ紐での窒息事故が起きやすい場面
● 大人の体に赤ちゃんの顔が強く押し当てられているとき
では、抱っこ紐からの転落・窒息事故を防ぐためにはどうすればいいのでしょうか。
事故を防ぐために注意すべきポイント
事故を防ぐうえで最も大切なのは、抱っこ紐の取り扱い説明書をしっかり読んで正しく使用することです。
そのうえで、装着する時や使用中は以下の点に注意しましょう(※1)。
□ 抱っこやおんぶをするとき・降ろすときは、低い姿勢で行う
□ 抱っこ紐の使用中に前にかがむ際は、必ず赤ちゃんを手で支え、ひざを曲げて腰を落とす
□ 装着時にバックルの留め忘れはないか、ベルトのゆるみはないかを確認する
□ 大人の体に赤ちゃんの顔を強く押し当てられた状態など、気道をふさぐことがないように装着する
□ 使用中は赤ちゃんが苦しそうでないかこまめに確認する
また抱っこ紐を使ったまま自転車を運転することは、道路交通関係法令違反になります(※3)。
やむをえず自転車を使う家庭もあると思いますが、転倒事故も起きていてとても危険です。
自転車に子どもを乗せるのは、おんぶ・幼児用座席の使用時のみ可能なものの、自転車用ヘルメットをかぶれる年齢になってから乗せる方が安全ですよ。
抱っこ紐を正しく使って、事故を防ごう
抱っこ紐を頻繁に使う人も多いと思いますが、お出かけが増え、使い慣れた頃こそ事故が起きやすく、注意が必要です。
家族みんなで正しい使用法や注意点を再確認して、思わぬ事故から赤ちゃんを守ってあげてくださいね。