年々人気が高まっている中高一貫校ですが、一般的な学校と比べて何が違うのでしょうか。子どもの近い将来の選択肢を増やすためにも、中高一貫校ならではのメリット・デメリットを知っておくと良いでしょう。
そこで今回は、中高一貫校のメリットとデメリット、実際に通っていた人の声をご紹介します。
中高一貫校のメリットって?
それでは中高一貫校のメリットを見ていきましょう。
余裕を持って大学受験の準備ができる
中高一貫校では、高校入試が不要、もしくは簡単な試験で進級することができるため、高校受験のための勉強が不要となることが多いです。
受験による授業の中断もなく、時間に余裕にもって勉強に取り組むことができますよ。
一貫性のある授業内容
中高一貫校では、中学校から高校までの6年間に学ぶ内容を、子どもにとって分かりやすい形で教えられるように授業計画が建てられています。
「高校で習う範囲だから」と分断するのではなく、繋がりのある分野を一気に習うなど、一貫性のある授業が受けられます。
友達との仲が深まる
6年間という長い期間、友達とじっくりと関わることができます。多感な思春期の間を過ごした友達は一生の財産になりますよ。
部活動に打ち込める
中高一貫校では高校受験に割く時間が不要なことが多いので、高校受験に向けて部活動を引退することなく、そのまま続けることができます。
年上のお兄さん・お姉さんの姿が見られる
中高一貫校では、最大5歳上のお兄さん・お姉さんの姿を見られます。近い将来に自分がなりたい姿を思い浮かべることができるので、モチベーションの維持にも大きく貢献しますよ。
学力が同じくらいの同級生が多い
私立・国立の場合は入学試験によって生徒が絞られます。公立の場合でも、適性検査の結果や小学校の報告書などから基準をクリアした生徒のみ入学できる仕組みです。
そのため、学力の差が少なく、お互いを高めあいながら6年間を過ごせます。
中高一貫校のデメリットは?
では、中高一貫校のデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
中学受験をする必要がある
どの中高一貫校でも受験をする必要があり、塾や家庭教師などの受験対策の費用がかかることも。
いわゆる難関の中学校を受験する場合、小学1年生のうちから塾に通う人もいますよ。
学校が少ない
中高一貫校は、全中学校のうちの約7%程度です(※1)。そのため、学校の選択肢が少ないのが現状です。
通学に時間がかかることも
学校の数が少ないので、自宅から近い場所にないことが大半かもしれません。そのため、通学に時間がかかることも。通学時間が長くなるほど、通学費もかかってしまいますね。
環境が変わらない
6年間同級生の顔ぶれが変わらず、新しい人間関係が生まれにくいため、視野が狭くなる可能性があります。校風などの環境があわないと、6年間の苦労するケースも。
中だるみをしやすい
新しい環境に慣れる負担がないのはメリットですが、良い意味での緊張感がなくなり中だるみをしやすくなります。
実際に通った人はどう思っているの?
国立・私立・公立の中高一貫校に通っていた人に、実際通ってみてどうだったかを聞いてみました。
自由な校風が良かった
国立
1学年120人くらいで、留学生だけが編入できるような学校でした。制服もなく、かなり自由な校風で毎日楽しく過ごせました。
委員会や文化祭は中高合同で、交流する機会もあり、憧れの先輩の姿を見て自分も頑張ろうと自然に思うようになっていました。
自主性を尊重→やる気次第!
公立
進学実績の良い高校にそのまま進学できるので選びました。生徒の自主性を尊重してくれましたが、自分のやる気次第な面もありました。
文化祭や体育祭は高校と合同で、とても楽しかったです。学費も安くて助かると親に言われたので、おすすめです!
通学時間を使って勉強ができた
私立
毎日1時間弱の通学時間があったのですが、その時間で英単語の細かい暗記などをするようにして、計画的に学習するクセをつけました。おかげで当時の将来の夢であった職業につくことができました。
私立だったので決して安くない学費を何も言わずに支払ってくれていた親に感謝です。
学力が近い友人と励まし合って学力UP
私立
寮生活を6年間送ってきたので、一生ものの友人ができました。同じくらいの実力の同級生と切磋琢磨しながら過ごすことで、自宅にいるよりも学力が伸びたと思っています。
塾に行かなくても大学に合格できるくらいの授業を行ってくれる学校な点も良かったです。
中高一貫校の良し悪しを知っておこう
6年間の一貫教育を受けられる中高一貫校。メリット・デメリットについて確認した上で検討してみましょう。子どもの個性にあった学校を選べるといいですね。