デリケートゾーンのトラブルの一つに「膣カンジダ」があります。皮膚や口、膣の中などに存在する真菌(カビ)の一種「カンジダ」が異常増殖し、膣内の炎症を引き起こす病気です。膣カンジダは体調が悪くなったりすると再発しやすく、市販薬を使って症状をやわらげることもできます。今回は、膣カンジダに効果的な市販薬の種類や値段についてご説明します。
膣カンジダは市販薬で治せるの?
膣カンジダは、免疫力の低下などが原因で膣内の細菌バランスが崩れ、カンジダが異常増殖することで発症します。体力を回復させれば自然に症状が治まることもありますが、炎症がひどく、かゆみが強いときには、カンジダに効く「抗真菌薬」で治療します(※1)。
「デリケートゾーンがかゆい」「ボロボロしたおりものが出る」など、膣カンジダが疑われる症状が現れたときは、まず婦人科で診察を受けたうえで、治療薬を処方してもらいましょう。一般的には、毎日自分で膣剤を入れたり、クリームを塗ったりすることで治療します(※2)。
膣カンジダに効く市販薬を薬局やネットストアで購入することも可能です。ただし市販薬は、過去に膣カンジダの診断を受け、治療を受けた経験のある人のためのもので、症状が再発したときに使うのが基本です。
素人目には、自覚症状だけで「膣カンジダ」と判断するのは難しく、勘違いをして市販薬を使い続けた結果、性感染症などほかの病気が進行してしまっていた…ということもありえます。初めて膣カンジダを発症したときは、自己判断で市販薬を使わず、必ず婦人科で診断してもらってください。
膣カンジダの市販薬の種類は?膣錠、軟膏(塗り薬)がある?
膣カンジダが再発した場合に使える市販薬には、膣錠と軟膏(塗り薬)の2種類があります。
膣錠は、基本的に1日1錠を膣内に入れて数日間使い続けます。挿入後、膣内で薬が溶けて広がり、炎症を元から鎮めます。
一方、軟膏タイプの市販薬には、膣カンジダによる外陰部のかゆみや発疹、ただれなどをやわらげる効果があります。1日に2~3回患部に塗り、症状が治まるまで数日間使い続けます。
これらの薬を使い続けても効果が現れなかったり、症状が悪化したりした場合、ほかの病気が隠れているか、薬が体に合っていない可能性もあるので、再度婦人科を受診しましょう。
膣カンジダの市販薬の選び方は?
膣カンジダが再発した場合、症状に合わせて薬の種類を選びましょう。
膣の入口の狭い範囲に症状が現れていて、おりものなどにも膣カンジダ特有の異常が見られる場合は、膣錠を選びます。
逆に、おりものなどの異常が見られず、外陰部だけにかゆみや痛みが現れている場合は、軟膏を使います。ただし、膣内と外陰部のどちらにも症状が現れている場合は、膣錠と軟膏を併用する必要があります。
「直近6ヶ月以内に2回以上感染した人は使用しないこと」など、各メーカーごとに使用上の注意が異なるため、購入前に必ず詳細を確認するようにしてください。不安があるときには、薬局で薬剤師に相談しましょう。
膣カンジダの市販薬って、通販で買えるの?
膣カンジダの再発に効く市販薬は、様々なメーカーから販売されています。ここでは、ネット通販で購入できるものをご紹介します。
膣錠タイプ
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1. フェミニーナ 膣カンジダ錠(小林製薬)
サイズが小さく、膣に挿入しやすいスリムタイプです。
- 税込価格
- 2,317円
2. メンソレータム フレディCC 膣錠A(ロート製薬)
出典: jp.rohto.com
使い捨てのアプリケーターに最初から膣錠がセットされていて、挿入に慣れていない人でも使いやすいタイプです。
- 税込価格
- 3,944円
3. エンペシドL (佐藤製薬)
出典: www.empecid.jp水分で溶けやすい発泡タイプの薬で、膣内ですぐに広がります。
挿入後の漏れを防ぐため、できれば就寝前に挿入しましょう。
- 税込価格
- 2,030円
軟膏(塗り薬)タイプ
4. メディトリートクリーム(大正製薬)
出典: www.taisho.co.jp
患部にしっかり密着するクリームタイプ。
下着やトイレットペーパーとの摩擦で落ちにくいのが特徴です。
- 税込価格
- 793円
5. シュトガード 膣カンジダクリーム(コーア製薬)
こちらも、かゆみが気になるデリケートゾーンに塗りこんで治療する薬です。
- 税込価格
- 750円
膣カンジダの市販薬は再発したときに使いましょう
繰り返しになりますが、膣カンジダの市販薬は再発したときにのみ使うものということを忘れないでください。過去に医師の診断を受けたことがない人は、まず婦人科を受診して、抗真菌薬を処方してもらいましょう。
膣カンジダが再発したときに市販薬を使う場合は、用法・用量を守って正しく使いましょう。また、「3日間使い続けても症状が改善されない場合」や「6日間使い続けても症状が消失しない場合」は、婦人科を受診するようにしてください。
症状が治まった後は、疲れを溜めこまない、通気性の高い下着を身につけるなど、再発を防ぐ生活習慣を心がけましょう。
※「膣」は、医学上正しくは「腟」と表記しますが、本記事では読者のみなさまに親しみのある「膣」という字で表現しております。
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