「さくらんぼ計算」と聞いて「なにそれ?」と思ったあなた!大丈夫、この記事さえ読めば、さくらんぼ計算のやり方・教え方がわかります!
まずは「さくらんぼ計算」のやり方を知ろう!
「さくらんぼ計算」は、繰り上がりのたし算や繰り下がりのひき算をするときに、「10のまとまり」を作って計算する方法です。
図のように、「10のまとまり」を作るために計算する一方の数を2つに分解します。この絵が「さくらんぼ」の形に似ていることから、「さくらんぼ計算」と呼ばれています。
子どもに「さくらんぼ計算の方法を教えて」と言われたときに答えられるよう、以下から図とともにやり方を解説していきます。
さくらんぼ計算で足し算してみよう
8+7を「さくらんぼ計算」で解いてみましょう。
① 足される数に何を足せば10になるかを考え、足す数を分解する
「足される数=8」に「2」を足すと「10」になるので、「足す数=7」を「2」と「5」に分解する
② 足される数と①で分解した数で10を作り、残った数を足す
「足される=8」と、「①で分解した数=2」で「10」をつくる(8+2=10)
次に、「10」と「①で分解して残った数=5」を足す(10+5)
● 答え:15
さくらんぼ計算で引き算してみよう
繰り下がりのひき算の「さくらんぼ計算」は、解き方が2つあります。「15−9」をそれぞれの解き方でみてみましょう。
引かれる数を分解する方法
① 引かれる数を10の位と1の位に分解する
「引かれる数=15」を「10の位=10」と「5」に分ける
② 10の位の数から引く数を引く
「10の位=10」から、「引く数=9」を引く(10−9=1)
③ ①で分解して残った数と②の答えを足す
「①で分解して残った数=5」と「②の答え=1」を足す(5+1)
● 答え:6
引かれる数を分解して「10のまとまり」を作り、「10−◯」の引き算をしてから足し算をします。「ひき算」と「たし算」の反対の手順を踏む必要があるので、少し複雑かもしれません。
引く数を分解する解き方
① 引かれる数から何を引けば10になるかを考え、引く数を分解する
「引かれる数=15」から「5」を引くと「10」になるので、「引く数=9」を「5」と「4」に分ける
② 引かれる数から①で分解した数を引いて10を作る
「引かれる数=15」から「①で分解した数=5」をひく(15−5=10)
③ ②の答えから①で分解して残った数を引く
「②の答え=10」から「①で分解して残った数=4」を引く(10−4)
● 答え:6
すべての過程で「引き算」しか使わないシンプルな方法です。暗算するときの考え方に近いので、覚えやすいかもしれません。
「さくらんぼ計算」の子どもへの教え方は?
繰り返しになりますが、「さくらんぼ計算」は「10のまとまり」を意識することが大切です。
足し算では、「8はあといくつ足せば10になるかな?」、引き算では「15は10と何に分かれるかな?」と、「10のまとまり」を意識させる声をかけましょう。
声かけとあわせて、取り入れたいのが以下の練習です。
「10になる組み合わせ」を暗記させよう
さくらんぼ計算のコツは、足して「10」になる2つの数の組み合わせを暗記すること。逆にこれさえできれば、さくらんぼ計算でつまずく心配はなくなります。
頭だけで考えると混乱することもあるので、算数ブロック、おはじき、ビー玉やアメなど、モノを使って10の組み合わせを作ると、目で確認できるため理解度が上がります。
「さくらんぼ計算」がその後の算数を楽にする!
「さくらんぼ計算」で「10のまとまり」を意識する理由は、小学1年生以降に習う「筆算」のためとされています。
筆算で大きな数を計算するときに、足し算では「10」を繰り上げたり、引き算では「10」を繰り下げたりすることがあるため、「10のまとまり」を意識すると理解しやすいという考え方です。
最初は難しく感じるかもしれませんが、まずは計算のパターンを覚えましょう。今回の記事を参考に、親子で一緒に解いて、楽しく計算できると良いですね。