シングルマザーの子育てや生活で大変なことは?どんな悩みがある?

昨今、母子世帯数が123.8万世帯、過去25年間(平成23年調査時点)で1.5倍に増えています。離婚・死別・未婚など、シングルマザーになる理由は様々ですが、これまでの生活から大きく変化することで、子育てや生活の面で大変に思うことや悩みも増えてきます。今回は、シングルマザーがどんなことに悩むのか、その対処法やについてもご紹介します。

シングルマザーの子育てで大変なことや悩みとは?

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シングルマザーの悩みで一番多いのは、子育てに関わることではないでしょうか。子供の年齢にもよりますが、今までと環境が変わることで、以下のような悩みが多くなります。

仕事と育児の両立

ひとり親になると、どうしても避けられない悩みの一つが、仕事と育児の両立。子供が保育園や幼稚園に通っている場合、子供の年齢が低いほど、体調を崩して連絡がくることが頻繁です。

また、小学校から中学校では運動会などの行事があるほか、役員や平日行事への参加もあるなかで家事もしなければならず、仕事との調整に悩むママは多くいます。

パパがいない子供の気持ち

母子家庭になった理由にもよりますが、父親がいないことをどう伝えるか悩むママは多くいます。年齢があがるごとに、周囲と比べて「どうしてパパはいないの?」と聞いてくることも。

離婚や死の意味が理解できない年齢では、説明することも難しく、どう説明したら良いか悩んだり、咄嗟に嘘をついてしまって後悔したというケースもあります。

再婚を考えたときの彼と子供の関係

再婚を考えている場合は、相手に子供への理解があるかも重要です。ママとして子供が新しいパパを受け入れてくれるか、彼が子供を受け入れられるか、互いの心情を気遣うことが増えます。

また、二人で過ごしたいときもありますが、デートを理由に子供を預けても良いのかと悩むことも。子供がある程度成長している場合、デートの時間帯も悩みの一つです。

思春期・反抗期の過ごし方

子供が同性でもいえることですが、異性の場合は特に思春期や反抗期の過ごし方に悩むママが多くいます。

性教育は、男女ともに正しい情報を与えてあげることが大切です。ママ自身も、どう伝えたら良いのかわからなかったり、同性にしかわからないことがあったりと、対応に困る場面も。

シングルマザーの生活で大変なことや悩みとは?

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シングルマザーになることで、生活面や経済面でも変化があります。ここでは、母子家庭のお金や仕事についての悩みについてご紹介します。

お金・養育費について

厚生労働省によると、母子家庭の正規・非正規含めた就労率は80.6%で、一般世帯の女性の就業率64.4%に比べて高いものの、平均年間就労収入は181万円と、決して楽な生活とは言えないのが現実です(※1)。

離婚の場合、子供にかかる学習費用や生活費といった、いわゆる「養育費」が未払いになったとき、一度「いらない」といったものを離婚後に変更したいときの対応方法に悩むこともあります。

仕事について

母子家庭になる前の就労状況にもよりますが、子供が小さいうちや、専業主婦の期間が長かった場合、就職活動や就労時間が壁になります。

そもそも保育園に入れない、小学生の学童保育の時間が短く長時間働けないということもあります。仕事の経験が少ない場合は「すぐに正社員として働けない」と、不安に感じることも少なくありません。

住む場所・家賃について

今まで持ち家だった状態で離婚する場合、名義をどちらにするのか揉めることも珍しくありません。賃貸の場合だと、連帯保証人を求められることや、賃料が高くて住む場所に困ることも。

悩み相談・気分転換する場がない

母子家庭になったことで、お金、子育てのことはもちろん、些細なことでも相談できる相手がなかなかいないというのも悩みの一つです。

友達同士でも話せないこと、両親には相談しにくいことがあるほか、ママ自身が気分転換する場所やタイミングがなく、行き詰まりを感じることもあります。

シングルマザーの子育てや生活の悩みに対処するには?

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シングルマザーとして生活をするには、ママひとりだけでは限界があります。特に子育てに関しては、正解がなく悩んでも答えがすぐに出るものではありません。

前向きに子供との生活を送るためにも、以下のコツをはじめ、国や地域が行っている制度を活用しましょう。

子供・家族との向き合い方

母子家庭で大切なことは、たとえ子供の年齢が低いとはいえ、真摯に向き合ってあげることです。状況に合わせて、「まだ伝えない方が良い」とママが判断したら、正直にそう伝えましょう。その場でついた嘘によって、後々傷ついてしまうこともあります。

また、離婚が理由で実家との関係が変わってしまった場合、協力が必要なときは、今の状況や子供の状況を素直に伝えることが大切です。理解してもらえない場合は割り切らなければいけないこともありますが、まずは率直な気持ちで向き合ってみてください。

母子家庭の国・自治体の制度

昨今は、母子家庭を支援する制度も増えてきています。国や自治体が行っている制度のなかには、生活費や養育費に困ったときに無利息・低金利で貸付ができる「母子・寡婦福祉資金貸付金」や、公営住宅を優遇してくれる「母子家庭の住宅優遇制度」も。

子育て支援に関しては、自治体で「乳幼児の医療費助成」や、「児童手当」「児童扶養手当」などで、もらえる手当や助成制度もあります。

また、ママの仕事に関しては、就業を支援する「自立支援教育訓練給付金」「高等技能訓練促進費」、DVなどで居住地を知られたくない場合の対処法もあります。まずは住んでいる市区町村の役所に行って、利用できる制度について相談してください。

シングルマザーの子育てが不安になったら?

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シングルマザーになると、生活のために働く時間を増やし、子供と触れ合う時間が減ってしまうことが一番の悩みではないでしょうか。

子供が日常生活の悩みを打ち明けられず、ママも子供の日常生活がわからなくて不安になることもありますよね。

そんなときは、毎日短時間でも触れ合う時間を作るようにしましょう。たとえ1日5分でも、顔を合わせて近況を聞き、時間がないときは手紙を残したり、携帯の動画でメッセージを伝えたりするのも方法の一つです。

ママに悩みがあるときは、地域のサービスや母子家庭を対象としたNPO法人などの支援団体、コミュニティサイトも存在します。同じ悩みを共有するなかで、悩みの解決策も増えていきます。

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