父親が乳児期の子どもの育児に関わることで、思春期の子どものメンタルヘルス不調リスクを低減するという研究結果が発表されました(※1)。
調査を行ったのは、子どもや妊婦についての研究を専門に行っている国立成育医療研究センター。今回はその研究結果の詳しい内容をご紹介します。
パパの育児参加と思春期メンタルの関係は?
調査の対象は、2001年に生まれた18,510人の子どもがいる世帯。
乳児期に各世帯の父親が、「おむつを取り替える」「入浴させる」などの育児に関わった程度と、子どもの16歳時点でのメンタルヘルスの状況を比較しました。
その結果、育児への関わりを「いつもする」や「ときどきする」と答えていたグループは、「ほとんどしない」「まったくしない」と答えたグループに比べて、16歳時のメンタル不調のリスクが10%低下していることが分かりました。
同グループは、乳児期に父親が育児に積極的に関わることが、長期的に子どものメンタル不調を予防する可能性があるとしています。
出典: www.ncchd.go.jpパパがもっと育児に関われる社会へ
コロナ禍以降、子どものメンタル不調は度々話題になっています。国立成育医療研究センターが2021年12月に実施した調査によると、小学5〜6年生の9〜13%、中学生の13〜22%に中等度以上の抑うつ症状がみられました(※1)。
乳児期にパパが積極的に関わることで、これらのリスクが少しでも減らせるなら嬉しいですよね。
2022年に育児・介護休業法が改正され、男女ともに育休が取りやすい社会へと変わりつつあります。この機会にぜひ、パートナーとこれからの育児について話し合ってみてくださいね。