女の子の成長を祝う「ひな祭り」。3月3日が近づき、雛人形を飾ると、家の中が一気に華やかになりますよね。毎年飾る雛人形ですが、人形や飾りの意味を知ると、ひな祭りをより一層楽しむことができますよ。今回は雛人形の飾り方や配置、人形と飾りの意味、飾るときのポイントをご紹介します。
雛壇の飾り方は?雛人形の配置は?
雛人形は、男雛(おびな)と女雛(めびな)の結婚式の様子を表したもので、雛壇に飾るときの配置や向きに決まりがあります。ここでは七段飾りの飾り方と、それぞれの人形の名称や意味をご紹介します。
1段目
内裏雛(男雛・女雛)。関東では、雛壇に向かって、左が男雛、右が女雛、京都では反対になります。後方に屏風、左右にぼんぼり、中央に三方を飾ります。
なお、「お内裏様」という呼び方は、正しくは男雛と女雛の一対のことを指します。
2段目
三人官女。向かって右側と左側の官女たちは白酒をつぐ道具、中央の官女は杯を載せる三方を持っていて、お祝いの席で、食事の世話をしている様子を表しています。それぞれの間に高坏(たかつき)を飾ります。
3段目
五人囃子。向かって右から、謡(うたい)、笛、小鼓、大鼓、太鼓を持っています。お内裏様の前で演奏して、結婚式のお祝いをしています。
4段目
随臣(ずいしん)。向かって右側が左大臣(老人)、左側が右大臣(若者)で、ボディガードとしてお内裏様を守る役割を果たしています。間に御膳や菱餅を飾ります。
5段目
仕丁(しちょう)。向かって右から、立傘(たちがさ)、沓台(くつだい)、台笠(だいがさ)を持っていて、それぞれ笑った顔、泣いた顔、怒った顔をしています。右側に桜、左側に橘を飾ります。
6段目
お道具。たんす、挟箱(はさみばこ)、長持(ながもち)、鏡台、針箱、茶道具といったものを飾ります。お姫様の嫁入り道具です。
7段目
お道具。向かって右から、牛車、重箱、籠を飾ります。
七段飾りの配置を覚えるのは大変ですが、ゆっくり時間をかけて丁寧に飾っていけば、きれいに飾れるはずですよ。親王飾り(男女一対)や三段飾りの飾り方にも決まりがあるので、説明書や写真を確認しながら配置しましょう。
雛人形を飾るときのポイントは?
雛人形を飾るときは、パパをはじめ、家族にも協力してもらいながら、楽しく飾れるといいですね。下記に、雛壇の飾り方のポイントをまとめました。
飾る日を決める
まずは、飾る日を決めましょう。雛人形を飾るときには細かい作業もあるので、時間に余裕を持って取りかかれる日を選ぶことがポイントです。
雛人形は、2月4日の立春から2月の中旬頃までに飾るといいとされています。ひな祭りの前日に飾る「一夜飾り」は縁起が悪いといわれているので避けましょう。
飾る場所を決める
雛人形を飾る場所や方角に決まりはありませんが、神棚と同じ東向きや南向きに飾ると良いといわれています。高温多湿な場所や直射日光があたる場所は避けましょう。子供がよく見える場所に飾ってあげられるといいですね。
飾る場所が決まったら、周りをきれいに掃除しておきましょう。
飾り方のコツをつかむ
七段飾りは上の段から順番に、親王飾りは奥側から手前の順番に飾っていくと、上手に飾ることができます。説明書をしっかり読み、確認しながら飾ってくださいね。
初節句に初めて雛人形を飾るときは、時間がかかるかもしれませんが、子供が大きくなるにつれて慣れてきますよ。
雛人形は地域で飾り方や配置に違いがあるの?
地域によって雛人形の一部の飾り方に違いがあります。
男雛と女雛の並べ方の違い
男雛を左、女雛を右に配置するのが一般的ですが、前述の通り、京都を中心とした関西地域では、逆に配置する京式が主流です。
三人官女と仕丁の持ち物
三人官女の中央の官女が三方を持ち、それぞれの仕丁の前には、立傘、沓台、台笠を置くのが一般的ですが、京式の場合、中央の官女は島台を持ち、仕丁の前には箒、ちり取り、熊手をそれぞれ置きます。
雛人形の飾り方や意味を知ってひな祭りを楽しもう
雛人形には、それぞれの人形や飾りに様々な意味や由来があるので、子供に教えながら、一緒に飾りつけを楽しめるといいですね。
雛人形を飾ったら、ひな祭り当日に向けて、パーティーを計画したり、ごちそうやお菓子を準備したりするのもおすすめです。年に一度の女の子のお祝いの日を、家族で楽しく迎えられるといいですね。