出産祝いの「のし紙・祝儀袋・封筒」の書き方やマナーは?

親しい人に赤ちゃんが産まれたら贈る出産祝い。おめでたいライフイベントだからこそ、マナーには気を遣いたいものですよね。出産祝いは、品物を贈っても、現金を包んでも気をつけたいマナーがあります。そこで今回は、出産祝いののし紙の選び方、祝儀袋や封筒の書き方、マナーについてご説明します。

出産祝いの品物、のし紙の選び方は?

出産祝い のし
デパートなどで贈答品を購入した際、「のし紙はつけますか?」と聞かれたことがある人もいるのではないでしょうか?

のし紙とは、飾り紐の「水引」と、色紙を細長い六角形に折った飾り物の「のし」を印刷したもの。贈り物につけることで、「改まった気持ちで、お祝いの品を贈ります」という気持ちを表します。

ただし、のし紙はあくまでも略式的な体裁で、大切な相手にお祝いを贈る際につけると失礼にあたることもあります。相手との関係によっては、紙で包んだあと、水引をかけ、のしを貼ったほうがよいでしょう。

出産祝いに使うのし紙や祝儀袋の水引は?

紙 のし

出産祝いには、紅白の水引を蝶結びにしたものを使います。蝶結びは何度でも結び直すことができるので、何度くり返してもうれしい出産や進学などのお祝いごとに使います。

紅白の水引は5本のものが一般的ですが、お祝いの品の内容やサイズによっては7本を選ぶこともあります。ご祝儀袋を選ぶときも、紅白の水引が蝶結びになったものを選びましょう。

出産祝いには内のし?外のし?

包む 包装 ラッピング

「内のし」「外のし」は、包装紙とのし紙の包む順番を表しています。内のしとは、品物にのしをかけ、その上から包装紙で包むことをいいます。外のしは、品物を包装紙で包み、その上からのしをかけることをいいます。

出産祝いを郵送するときは、内のし

配送中にのしが破れたり、シワになったりしないよう、内のしを選ぶことが一般的。また、控えめにお祝いしたいときに選ばれることもあります。

出産祝いを手渡しするときは、外のし

出産祝いの品であることがひと目でわかるため、手渡しするときは、外のしを選ぶことが多いようです。

出産祝いの、のしやご祝儀袋のお祝い名は?

筆で書く
水引の上に書くお祝い名にもルールがあります。

「御出産祝」「御誕生祝」は 4文字のため縁起が悪いとされています。「御出産御祝」や、お祝いごと全般に使える「御祝」がよく使われます。「御出産御祝」と書く場合は、水引の真上に大きく「御祝」、「御出産」を右斜め上に、少し小さく書くと収まりがよくなります。

のしやご祝儀袋には筆ペンを使うの?

のしやご祝儀袋の表書きには、筆もしくは筆ペンを使って書くのがマナーです。薄墨は、不祝儀のときに使うものです。試し書きをして、墨の濃さを確認してから書きましょう。また、ボールペンやサインペンなどを使うのはマナー違反です。

文字は楷書で正しく

改まった気持ちで贈るお祝いなので、丁寧に、心を込めて書きましょう。行書や崩した書き方などは、ふさわしくありません。

名前はお祝い名よりひと周り小さく

お祝いする相手より、贈り主が目立ってはいけません。自分の名前は、「御祝」の文字より小さく書きましょう。ひと回り程度、やや小さめに書きます。

のしやご祝儀袋の名前の書き方は?

お祝い のし袋
すっきりと見せるために、名字のみを書くのが一般的です。ただし、お祝い相手が親族で、同じ名字の人が多いときはフルネームで書きます。

連名で贈るときの名前の書き方は?

出産祝いは、友達や職場の仲間など連名で贈るケースも多いことでしょう。複数名で贈る際は、人数や夫婦の場合などで書き方が異なります。

2〜3名の場合

贈り主の中に年長者や肩書きが高い人がいる場合は、その人の名前を中央に書きます。そして、順に左に並べて書きます。右側にはスペースが余ることになります。肩書きや年齢に差がない場合は、50音順に書きます。

4名以上の場合

職場やグループなどの団体で贈る場合は、中央に「団体名一同」と書きます。団体ではない場合は、代表者一名の名前を中央に書き、その左に「外一同」と書きます。

このときお金を出した人の名前を別紙に書き、中包みに入れます。中包みとは、お金を入れる封筒のことです。

夫婦の場合

夫婦の場合は、夫の名前を中央にフルネームで書きます。左側に妻の名前を、名字を省略して書きます。

代表者の名前を中央に書くことが正しいマナーではありますが、最近では、バランスを考えて左右均等に配置することもあります。

出産祝いにお金を包むときのマナーは?封筒に入れる?

お金 通帳

お祝いごとにお金を贈る際は、新札を用意します。新札は、銀行の窓口に行けば交換してもらうことができます。

お札はそのまま包むのではなく、「中包み」という封筒に入れます。中包みがついていない場合は、半紙などで代用しても構いません。中包みの書き方、お札の入れ方についてご説明します。

ご祝儀袋の封筒(中包み)の表に包んだ金額を

中包みの表面の中央には、縦書きで、包んだ金額を書きます。頭に金と書き、一角空けてから金額を旧字体の漢数字で書きます。普段使っている漢字とは異なる文字もあるので注意しましょう。一万円を包んだ場合は、「金 壱萬圓」となります。

一 → 壱
二 → 弐
三 → 参
五 → 伍
十 → 拾
万 → 萬
円 → 圓

ご祝儀袋の封筒(中包み)の裏に氏名と住所を

中包みの裏面の左下には、氏名と住所を書きます。郵便番号、都道府県も書くと丁寧な印象になります。

のりで封はせず、そのまま上包みで包んで問題ありません。中包みが封筒タイプではなく、包むタイプのものの場合は封という文字が印刷されていることがあります。その際はのりで留めましょう。

ご祝儀袋の封筒(中包み)へのお金の入れ方

お札が複数枚になるときは、向きを揃えて入れます。中包みを開いたときに、お札の表(象徴画が描かれている面)が上にくるように入れます。ご祝儀袋の上包みに入れるときも、お札の表が上にくるようにします。

おめでたい出産祝いは、マナーを守って

出産祝い
生まれた赤ちゃんと家族にとっては、一度きりのお祝いです。ご家族の幸せな気持ちに水をささないように、マナーをしっかり守ってお祝いを贈りたいものですね。

最近では略式でも構わないとする人もいますが、きちんとしたマナーを守ったほうが、心象はよいでしょう。堅苦しく考える必要はありませんが、改まった気持ちでお祝いするということを忘れずにおくことが大切です。

赤ちゃんの誕生はとてもうれしいこと。心を込めてお祝いしましょう。

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