インフルエンザワクチンの効果や副反応は?赤ちゃんや妊婦は接種していい?

猛威を振るっているインフルエンザは、例年1月下旬〜2月中旬をピークに徐々に収束していきますが、3〜4月に入っても感染してしまう場合があります。

インフルエンザにかからないために有効な方法として、「ワクチン接種」があります。ただ、ワクチンに対する間違った理解のもと、「インフルエンザワクチンは効かない」と思って接種していない人もいるかもしれません。

結論から言うと、インフルエンザワクチンは効果があります。

ただし期待できる効果や副反応(副作用)について正しい理解をしていないと、「効かない」という周りの話に惑わされたり、発症した時に適切に対処できなかったりします。

そうならないために、ワクチンに期待できる効果や副反応、赤ちゃんや妊婦、妊活中の人が接種するときのポイントをご紹介します。

インフルエンザワクチンの効果

子供 注射

最も大きな効果は「重症化」を予防すること

そもそも「インフルエンザにかかる」というのは、

①体の中に入ったウイルスが細胞に侵入して増殖する「感染」
②ウイルスが増えて発熱やのどの痛みなどの症状が出現する「発病」
③肺炎や脳症などの合併症が現れ、入院治療を必要としたり最悪の場合は死に至る「重症化」

の3つの段階にわけられます。

インフルエンザワクチンに期待できる最も大きな効果は、③の重症化を予防することで、国内の研究によれば、82%の死亡を阻止する効果があったとされています(※1)。

もちろんワクチンを接種することにより、発病リスクもある程度抑えられることはわかっていますが、絶対に感染、発病しないというものではありません。

そのためワクチンを接種していたとしても、インフルエンザに感染して高熱や全身の倦怠感、のどの痛みなどのつらい症状が出てしまうことは起こりえます。

それでも、後遺症が残ったり命の危険に晒されうる「重症化」を防いでくれるという点で、ワクチンはとても効果的なのです。

「効かない」と言われるのは?

インフルエンザにはA、B、C型があって、毎年流行する型が違ったり、稀に新型が出現してニュースで報じられることもあります。

そのため違う型で感染してしまったり、発病して39〜40度の高熱が症状と出てしまった人の中には、「ワクチン接種したのにインフルエンザにかかった」と言う人もいるでしょう。

その結果、「インフルエンザワクチンが効かない」といった話がひとり歩きしてしまっていると考えられます。

ワクチンの最も重要な予防効果が「重症化を防ぐ」ことだと正しく理解していれば、これらの話に惑わされず、予防接種することの大事さを理解してもらえるかと思います。

副作用(副反応)について

インフルエンザワクチンについて、副作用(副反応)があるという話を聞いたことがある人もいるかもしれません。

副作用に関しては全くないとは言えません。ワクチン接種を受けた人のうち、接種した箇所の赤み、はれ、痛みを訴える人は10〜20%、発熱、頭痛、寒気、だるさなどを訴える人は5〜10%ほどいると言われています。ただいずれも通常2〜3日でなくなるほどの軽微なものです(※1)。

まれに、発疹やじんましん、呼吸困難などになる「アナフィラキシー様症状」がみられることもありますので、アレルギーがある場合は事前に医師に相談しましょう。

仮に症状が出てしまったとしても、接種後すぐに起こることが多いので、接種後30分間は接種した医療機関内で安静にしていることで、早急に対処することができます。

ワクチンによる死亡事例について

またワクチン接種後の死亡例は年間3件ほど報告されていますが、これは2,000万分の1ほどの確率で、ワクチン接種との因果関係は明らかにされていません。

さらに死亡例のほとんどが、高血圧症や高脂血症、糖尿病などの基礎疾患などがある高齢者だったということです(※1)。

インフルエンザワクチンの接種によって、なんらかの副作用は起こるものとして考えておいた方がよいでしょう。ただ、副作用のリスクを考えて接種しないより、接種したことで得られる発病・重症化の予防効果のほうが大きいのは間違いありません。

赤ちゃんや妊婦はワクチンを接種していい?

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インフルエンザワクチンの予防接種は、毎年秋ごろから受けることができますが、赤ちゃんや妊婦さん、妊活中の人でも接種が推奨されています。

感染症のワクチンには、病気の原因となる細菌やウイルスを生きたまま体内に注入する「生ワクチン」と、細菌やウイルスの毒性を完全になくし、免疫を作るのに必要な成分だけで作られた「不活化ワクチン」の2種類があります。

インフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」なので病原性がなく、妊婦さんでも接種が可能。母体・胎児とも悪影響を及ぼさないと考えられています(※2)。

赤ちゃんの接種は生後6ヶ月以上から

赤ちゃんのインフルエンザワクチンの接種は、生後6ヶ月以上から効果が見込めます。しかし小さな子供の場合、一度の予防接種で得られる抗体が、大人と比べて少なくなります。

そのため、6ヶ月以上13歳未満の子供の場合、およそ2〜4週間の間隔を空けて2回接種することではじめて、予防可能なレベルの抗体を獲得できます(※3)。

接種から効果が出るまでは約2週間かかるので、本格的な流行に備えるためには、遅くても10月下旬には1回めの接種を行うのが望ましいでしょう。

妊婦さんの場合、アレルギーに気をつけて

国立成育医療研究センターによると、日本で使用されるインフルエンザワクチンは、妊娠中のすべての時期において安全であるとされています(※4)。

そのため、妊娠週数を問わず、インフルエンザが流行する少し前の10~11月に予防接種を受けることが推奨されています。

また、妊娠中に予防接種を受けておくことで、生まれてくる赤ちゃんが生後6ヶ月までにインフルエンザにかかる確率が下がることがわかっています(※2)。

生後半年未満の乳児はインフルエンザワクチンを打つことができないので、ママが予防接種を受けておくと、赤ちゃんの健康を守ることにつながります。

ただ、卵アレルギーや鶏肉アレルギーがある人は、ワクチンを受けることによって血圧が急激に下がるなどのアレルギー症状を起こす恐れがあるため、予防接種を受ける前に医師に相談してください(※5)。

ワクチンについて、正しく理解しよう

家族 親子 夫婦 赤ちゃん

キッズドクターに所属する医師に聞いたところ、以下のように答えてくれました。

積極的に接種をお勧めしています。

最近はワクチンについて反対する声がメディアで目立っていますが、ワクチンは医学的に有効性が確認されていて、パンデミック(大流行)を防ぐために勧められるべきものだと考えます。アメリカでは、所定の予防接種をしていないと入学・入社ができないところもあるくらいです。

インフルエンザワクチンは、感染や発病を100%防げるものではありませんが、万が一の重症化を予防できるもの。

自分だけでなく家族、周りの人の命を守るために、できるだけ接種するようにしましょう。

もしそれでも、子供に高熱や体の痛みなど、インフルエンザが疑われる症状が見られたら、すぐに小児科を受診しましょう。医師に伝えれば、小児科でも親子で診てもらうこともできますよ。

診てもらうべきかどうかわからなかったり、病院が空いていない夜間・休日であれば、キッズドクターの相談・往診を気軽にご利用ください。

「今すぐ往診をお願いしたい!」という方は、050-5284-6425までお電話ください。
(受付時間:(平日)19:00〜24:00(土日)14:00〜24:00)

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