プロゲステロン(黄体ホルモン)はサプリで補える?摂りすぎは注意?

女性の体調は、プロゲステロン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)という2つの女性ホルモンのバランスに大きく左右されます。これらのホルモンバランスは、ストレスや加齢などによってバランスが乱れがちです。人によっては、ホルモンバランスを整えるためにサプリを飲んでいたりするかもしれませんね。そこで今回は、女性ホルモンのうち、プロゲステロンをサプリで補うことができるのかご説明します。

プロゲステロン(黄体ホルモン)とは?

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女性ホルモンにはプロゲステロン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)の2つがあります。

どちらも卵巣から分泌されますが、エストロゲンが卵巣内の卵胞を成熟させたり、着床に備えて子宮内膜を厚くしたりするのに対して、プロゲステロンはエストロゲンの作用によって厚くなった子宮内膜を維持したり、粘り気のあるおりものを排出して腟内への細菌の侵入を防いだりします(※1)。

しかし、プロゲステロンには、女性にとっては喜ばしくない作用もあるとされています。例えば、吹き出物のような肌トラブルや、便秘といった不快症状を引き起こしたり、憂鬱な気持ちやイライラの原因になったりすることがあるようです。

プロゲステロン(黄体ホルモン)は加齢で減少するの?

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プロゲステロンは、女性としての体の機能が成熟しはじめる思春期に分泌が盛んになります。しかし、卵巣の機能は加齢とともに低下していくため、卵巣から分泌されるプロゲステロンも少なくなっていきます。

プロゲステロンが減少してその作用が弱まると、子宮内膜が厚くなりすぎて、場合によっては子宮内膜増殖症になることがあります。ただし、子宮内膜増殖症は、その多くが自然に治るか、悪化せずにそのままの状態を維持します(※1)。

プロゲステロン(黄体ホルモン)はサプリで補える?

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「チェストベリー」のサプリを飲めば、足りないプロゲステロンを補える可能性があります。

チェストベリーとは、地中海沿岸や中央アジアに自生する「チェストツリー」という木にできる実のことで、別名「セイヨウニンジンボク」とも言います。ヨーロッパでは、紀元前400年頃から女性の生殖器系疾患の治療用として利用されていました。

現在では、チェストベリーに含まれる複数の成分の作用により、プロゲステロンの分泌を促して、エストロゲンとのバランスを整える効果があることがわかっています。そのため、チェストベリーのサプリには月経前症候群や月経不順、ニキビなどの改善に役立つ効果が期待されています(※2)。

1日の摂取量は、一般的に乾燥果実相当で30〜40mgが目安とされています(※2)。重大な副作用はないとされていますが、利用する際は、用法用量を守って摂取しましょう。

プロゲステロン(黄体ホルモン)をサプリで補うときの注意点は?

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プロゲステロンは女性の体にとって不可欠なホルモンですが、サプリメントで過剰に摂取すると良くない影響が出ることも考えられます。例えば、もう1つの女性ホルモンであるエストロゲンとの分泌量のバランスが崩れ、月経異常などを引き起こすとされています。

また、チェストベリーの成分にはホルモンの分泌を調整する作用があると考えられるため、以下の病気や妊娠中・授乳中の女性は摂取を避けた方が良いとされています(※2)。

● 乳がん
● 子宮がん
● 卵巣がん
● 子宮筋腫
● 子宮内膜症

女性ホルモンを整えて妊娠しやすい体をつくるには、何よりも日頃から規則正しい生活を心がけることが大切です。そのうえで、使用上の注意を守って正しくサプリメントを服用するようにしましょう。

プロゲステロン(黄体ホルモン)はサプリを上手に活用して補おう

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女性の健康には、女性ホルモンのバランスが良い状態になっていることが重要です。この「女性ホルモンのバランスが良い状態」とは、エストロゲンとプロゲステロンの両方がバランス良く分泌されていている状態のことを指します。

プロゲステロンはサプリによって分泌量を増やせる可能性があるものの、サプリはあくまでも補助食品であることを理解しておきましょう。プロゲステロンの調子を整えるためには、サプリに頼りきるのではなく、まずはバランスの取れた食事と適度な運動、規則正しい生活を心がけてくださいね。

月経不順が続く、体の調子が悪いと感じるときには、自己判断でサプリを摂る前に、一度婦人科で医師に相談してみましょう。

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