離乳食中期の2回食が進むと、「大人と同じ3回の食事を摂るのはいつからだろう?」と気になる人もいるかもしれません。
そこで今回は、離乳食の3回食を始める目安、食材の固さや量、タイムスケジュール、3回食の進め方のポイントなどについてご紹介します。
離乳食の3回食とは?
離乳食中期が終わって後期に入る頃、離乳食は3回食へと進みます。
3回食になると、1日に必要とする栄養素の多くを食事から摂れるようになり、栄養バランスが整ってきますよ。
3回食に進むことには、以下のような目的があります。
卒乳へとつながる
食事から摂る栄養が多くなると、母乳やミルクを飲む回数や量が少しずつ減り、卒乳へとつながっていきます。
食事の楽しさを覚える
これまでの離乳食は「食べる練習」という意味合いが強いですが、3回食を通して「食べる楽しさ」を育んでいけるとよいでしょう。
大人と同じ生活リズムに
朝昼晩の3回離乳食を食べることで、生活リズムも確立していきます。
ママやパパと一緒に食事をする時間が増えるのも、3回食で得られる大きな変化ですよ。
離乳食の3回食はいつから?始める目安は?
3回食にチャレンジし始めるのは、離乳食後期に入るタイミングと同じく生後9ヶ月を過ぎた頃が目安です。
□ 1日2回の離乳食を安定して食べられる
□ 豆腐くらいの固さのものを舌でつぶして食べられる
□ 1回で子ども用茶碗に軽く1杯くらいの量を食べられる
上記のようなサインが見られたら、赤ちゃんの体調の良い日に、3回食を始めてみるとよいでしょう。
3回食のタイムスケジュールは?
※スケジュールは一例です
3回食では、できるだけ決まった時間帯に食べさせて、生活リズムを整えることが大切です。3食目はちょうど夜ご飯の時間帯なので、家族で食卓を囲めるといいですね。
決まった時間帯に食べさせられない日があっても心配しすぎず、できる範囲で慣れさせていければOKです。
授乳と離乳食とのバランス
3回食になると、栄養の割合は離乳食から約6割、母乳・ミルクから約4割になります。栄養源は離乳食がメインになるため、離乳食のあとの授乳量は徐々に減っていきます。
欲しがるだけ母乳・ミルクを与えていると食べる量がなかなか増えないこともあるので、離乳食をあまり食べない場合でも日中の母乳・ミルクの量は徐々に減らしてみましょう。
ただし、体重が増えない、食欲がない日が続くなど心配なことがあるときは小児科医に相談してくださいね。
3回食の食材の固さは?量はどのくらい?
3回食を始める離乳食後期に入った頃は、指でつぶせる熟したバナナくらいの食材の固さにしましょう。
やわらかくした食材を5〜8mm角ほどに刻み、赤ちゃんの様子をみながら少しずつ大きくしていきます。
3回食では歯ぐきで食材をつぶす練習をするために、ある程度の大きさが必要です。
3回食の量は?
一気にステップアップするのは大変なので、3回食になって初めてあげる時間帯の食事量は、1食目の1/3ほどの量から与えるとよいでしょう。
赤ちゃんの食べ具合にあわせて、徐々に増やしてあげてください。
3回食を進めるときのポイントは?
3回食を進めるときは、以下のポイントをおさえましょう。
初めて食べる食材は1食目に
3回食になった場合でも、初めて食べる食材は1回目の食事で与えます。
離乳食後期に入ると食べられる食材の種類がさらに増えますが、初めての食材は1日1種類、少量からにしてください。
手づかみ食べに挑戦
3回食に移行する頃は、赤ちゃんの食への興味が増してくる時期でもあります。
食べ物に手を伸ばすことが増えてきたら、やわらかいゆで野菜や食パンなどを用意して、手づかみ食べにチャレンジしてみるとよいでしょう。
まわりを汚しても、少しずつ自分で食べるようになるまで見守ってあげてくださいね。
味付けのレパートリーを増やして食を楽しむ
離乳食後期からは、塩や醤油、味噌、砂糖などの調味料もごく少量なら使えるようになります。また生後9ヶ月後半くらいからは、少量のバターや油も取り入れてみるとメニューの幅が広がりますよ。
ただ、味付けは必ずしないといけないものではないので、味付けなしでもよく食べるならそのままでOKです。
「取り分け」を活用する
3回食になると、だんだんと大人の食事に近づいてきます。
大人と同じ食材を使って調理をし、味付けのタイミングで赤ちゃん用に分ける「取り分け」を活用すると、離乳食のレパートリーが増えて時短にもなりますよ。
3回食は離乳食期の大切なステップ
離乳食が3回食になると、料理のバリエーションもより豊かになります。旬の食材を取り入れたり、オリジナルレシピを考えたりするのもおすすめですよ。
忙しいときや疲れているときは無理をせず、ストックしておいたおかずや市販のベビーフードを上手に使いながら、楽しく3回食を進めていけるといいですね。