ベビ待ちとは?妊娠するために心がけたいことって?

「赤ちゃんが欲しい」と思っても、すぐに授かることができるとは限りません。できるだけ早く妊娠したいと思ったら、普段から妊娠しやすい体づくりを心がけることが大切です。今回は、ベビ待ち中の女性に向けて、妊娠しやすい体を作るために心がけたいことをご紹介します。

ベビ待ちとは?どうしたら妊娠できる?

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「ベビ待ち」は医療用語ではなく、一般的な俗語で、赤ちゃんが欲しくて授かるのを待っている状態のこと。「妊活」と同じ意味で使われます。

「赤ちゃんが欲しい」と願っていても、なかなか妊娠しないカップルは年々増えています。2015年に国立社会保障・人口問題研究所が行った調査によると、対象の夫婦5,334組のうち、不妊の検査や治療を受けた・受けている夫婦は、全体の18.2%、子供がいない夫婦に限ると28.2%にのぼりました(※1)。

ベビ待ちをしているカップルのなかには、不妊治療をしている人たちもいれば、自然に妊娠するのを待っている人たちもいます。

妊娠をしない原因は様々ですが、なかでも、女性の社会進出に伴って初婚年齢が上昇し、その影響で初産年齢も上昇していることは、大きな原因の一つと考えられています。

女性は、加齢によって卵子が老化することがわかっていて、個人差はあるものの、基本的に35歳前後から妊娠率は低下します(※2)。卵子が老化すると、精子と受精しにくい、受精しても成長しない、成長しても着床し続ける力がない、といった問題が起こり、妊娠しにくくなります。

しかし、一度老化した卵子を若返らすことはできないものの、規則正しい生活や適度な運動をして生活習慣を正すことで、老化のスピードを緩めることはできると考えられています(※3)。

20代や30代前半でも、不規則な生活などでホルモンランスが乱れると、排卵や月経に問題が起こり、不妊の原因となり得ます。ベビ待ちをしていて生活習慣に問題があると考えられる場合は、日々の食事や睡眠などを改善していく意識と行動が、妊娠への近道といえるでしょう。

ベビ待ち中に心がけたいこととは?

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それでは、少しでも早く妊娠するためにはどうしたらいいのでしょうか。いますぐ実践できる心構えをご紹介するので、自身の生活と照らし合わせながら参考にしてくださいね。

基礎体温をつける

赤ちゃんが欲しいと思ったら、まずは基礎体温をつけましょう。基礎体温は排卵のタイミングや生理周期など、女性の体のリズムを客観的に判断できるデータとして重宝します。

毎朝体温を測るのは面倒に感じるかもしれませんが、簡単に測れる体温計や記録ができるアプリもあるので、まずは毎日続けてみてくださいね。

規則正しい生活をする

夜更かしや食事の時間がバラバラといった生活を続けていると、生理周期をコントロールしている女性ホルモンの分泌バランスが崩れて、排卵や生理周期に悪影響を与える可能性が高まります。

就寝時間を一定にするのが難しいのなら、まずは起床時間を一定にしてみましょう。規則正しい生活をすることは、妊活の基本です。

体を冷やさない

冷え性だからといって不妊に直結することはありませんが、冷えによって血流が悪くなると、卵巣や子宮といった臓器の働きが鈍くなり、妊娠をしにくくなる可能性が高まると考えられています。

もともと冷え性の人や、薄着で過ごすことが多い人は、体を冷やさないように意識してくださいね。

体重管理をしっかり行う

太りすぎ・やせすぎは、妊娠率を低下させやすいといわれています(※3)。食事内容や運動量を見直して、適正BMIに近づけるよう心がけましょう。

BMI(ボディマス指数)の正常範囲は18.5以上25未満です。BMIは、体重(kg)÷ {身長(m)×身長(m)}で計算できます。

適度に運動をする

毎日30~40分、ウォーキングのような穏やかな運動をすることで、妊娠率が高くなるといわれています(※3)。ヨガやストレッチもおすすめです。毎日続けるのが難しい場合は、1週間のトータルで150分程度を目指すといいでしょう。

ただし、過度の運動をしてエネルギーを消耗しすぎてしまうと、不妊のリスクが高まることも報告されています。激しい運動ではなく穏やかな運動を続けることを心がけましょう。

禁煙する

普段からタバコを吸う習慣のある人は、できるだけ禁煙をしましょう。タバコに含まれる成分には卵子の質の悪化を加速させる作用があるといわれていて、マウスを用いた研究では、受精する4週間前からタバコに触れさせると悪影響が出ました(※4)。

また、男性の喫煙は、精子の濃度や運動性、正常形態率に関わることも明らかになっています(※3)。妊活を機にパートナーと一緒に禁煙を心がけてくださいね。

早めに産婦人科に行く

ベビ待ちをしていて、まだ産婦人科に行っていない場合は、早めに受診しましょう。

最初は、ためらう気持ちもあるかもしれませんが、まずは自分の体がどういう状態なのかを知っておくことが大切です。受診をしないまま年齢を重ねてしまうと、さらに妊娠しにくくなるリスクもあります。

不妊につながる何らかの原因が見つかったときは、早めに治療を始めることで早く妊娠できる可能性が高まります。いざ妊娠したときのために、風疹の抗体があるかどうかも先に調べておきましょう。

パートナーと二人三脚を意識する

ベビ待ち中は、女性だけでなく男性にも心理的な負担がかかるものです。また不妊の原因は、男性にある場合と女性にある場合とがほぼ同じ割合なので、男性側に何かしらの問題がある可能性もあります。男性も産婦人科や不妊治療専門の病院に行き、精液検査を受けるようにしましょう。

「私だけががんばっている」と思うのではなく、お互いを思いやることもベビ待ちの大事な心得です。

長いスパンで考える

日本産科婦人科学会は、不妊症の定義を、「妊娠を望む健康なカップルが、一般的に1年間、避妊をしないで性交渉していても妊娠しないこと」としています(※5)。

しかし、体質や生活環境、不妊原因の有無や種類などによって、ベビ待ち期間は人それぞれです。すぐに妊娠をしないからといって焦りすぎず、心の余裕をもっておけるといいですね。

ベビ待ちで辛いときはどうしたらいい?

悩み

赤ちゃんがお腹に宿るためにあらゆる努力をしてベビ待ちをしていても、なかなか授かることができないと、辛い気持ちになってしまうもの。生理が来るたびに涙が出てしまう、周囲から「赤ちゃんまだ?」と言われて嫌になる、など悩みや不安は人それぞれです。

ストレスは生殖機能の働きに直結し、不妊の原因になることもあるので、できるだけストレスを溜めない生活を心がけることが大切ですが、そう簡単にストレスを発散できないこともありますよね。

ベビ待ちが辛いと感じたら、まずは自分にとって心が休まる方法を探してみましょう。パートナーや友人に辛い思いを吐き出したり、インターネットのコミュニティで同じベビ待ち中の人と交流したり、趣味に没頭する時間を作ったり、少しでも気持ちが楽になる方法を探してリラックスすることが大切です。

ベビ待ちは妊娠するための大切な時間

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ベビ待ち中は、なかなか先が見えず不安になってしまいがちです。しかし、ベビ待ちの期間は赤ちゃんを授かるために必要な時間と捉えると、健康的な生活を心がけたり、夫婦二人の時間を大事に過ごしたりと、前向きな気持ちになれるはずですよ。

「いつかきっと赤ちゃんが来てくれる」と信じて、ゆったりとした気持ちでベビ待ちの時間を過ごしていけるといいですね。

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