赤ちゃんが成長するにしたがって、練習することがどんどん増えていきますよね。コップを使って飲み物を飲むという行為もそのひとつ。哺乳瓶やスパウト付きのマグを使って飲み物を飲んでいた赤ちゃんが、コップでこぼさず飲んでくれるようになると、水分補給や食器の後片付けが少し楽になります。でも、いつからコップ飲みの練習を始めたらいいのか迷ってしまうママも多いのでは。今回は、赤ちゃんのコップ飲みについて、練習を始める時期、練習方法、注意点をご紹介します。
赤ちゃんのコップ飲みはいつから?

赤ちゃんがコップ飲みを始める時期は、成長の度合いによって様々ですが、離乳食の進め方とあわせていくとスムーズに練習しやすいでしょう。
一つの目安として、離乳食が2回食になる生後7~8ヶ月の頃に、コップ飲みの練習を始めてみてもいいでしょう。離乳食のスープや味噌汁が入った食器に口をつけてすすっていると、自然とコップ飲みができるようになることもあります。
空のコップを持たせてみて、手でしっかり持てるようならコップ飲みを始められるかもしれません。もし赤ちゃんがコップで飲みたそうにしていたら、コップ飲みを始めてみましょう。
ただし赤ちゃんの成長には個人差があるので、コップ飲みを始めるのが遅いからといって心配しなくても大丈夫ですよ。
コップ飲みの練習に向けたステップは?

赤ちゃんが飲み物をコップでこぼさず飲めるようになるためには、練習が必要です。一般的には、スパウトやストロー付きのマグを使って哺乳瓶以外の飲み方に慣れさせてから、コップ飲みの練習をする方法があります。
スパウトとは小さな穴が開いた吸い口のことで、おっぱいや哺乳瓶の乳首以外から水分を取るための最初の練習に適しています。スパウト付きのマグを持って傾けながら口につけると、スパウトの穴から水分が出てくるので、コップで飲む感覚に近い体験ができます。
ストローマグは、ストローがついた赤ちゃん用のマグのことです。マグを倒しても中身が出ない構造のものや、蓋つきのものがあり、ストロー飲みの練習におすすめです。赤ちゃんがストローを使えるようになるのは、生後6ヶ月頃からですが、こちらも個人差があります。
しかし、スパウトを使って飲むのが苦手な赤ちゃんや、ストロー飲みがなかなかできない赤ちゃんもいます。必ずしもスパウトやストローのステップを経て、コップ飲みができるようになるわけではないので、赤ちゃんのペースをみながら練習をさせていきましょう。
赤ちゃんのコップ飲みの練習方法は?

スパウトやストロー飲みに慣れてきたり、コップに興味を持ち始めたりしたら、下記の順番でコップ飲みの練習をしてみましょう。
コップ飲みの練習手順
1. 赤ちゃんに空のコップを持たせて、ママやパパがお手本を見せながら、一緒に飲むまねっこ遊びをする
2. おちょこなどの飲み口が広い小さな器で、飲む練習をする
3. コップに少量の水を入れて飲ませてみる(はじめは大人が手を添えて角度を調節してあげる)
4. コップに水を多めに入れて、ビニールシートの上やお風呂で練習をする
この順序を経てコップ飲みの練習をしていけば、少しずつ飲めるようになっていくはずです。こぼしたときにも焦らずに済む環境をつくっておけば、赤ちゃんが失敗しても落ち着いて対処できますね。
コップ飲みの練習はベビーマグを使うと、赤ちゃんが持ちやすくスムーズに飲むことができるのでおすすめです。スプラウトやストロー、飲み口サポートを取り外しできるものが多く、徐々にステップアップすることができますよ。
コップ飲みの練習の注意点は?

赤ちゃんがコップ飲みの練習をするときは、下記4つのポイントを参考に進めていってください。
1.急かさない
赤ちゃんがコップでなかなか上手に飲めるようにならなくても、急かすのはやめましょう。赤ちゃんは雰囲気に敏感なので、ママの頑張りが伝わってしまい、本人の意欲がそがれてコップ飲み自体が嫌になってしまうことも。気長に見守るつもりで、楽しませながら少しずつ練習をしていきましょう。
2.コップで遊んだら注意する
赤ちゃんがコップで遊び始めてしまったら、きちんと注意しましょう。怒鳴るのではなく、「コップは水を飲むもので遊ぶものではないよ」ときちんと理由を伝えてあげてくださいね。この頃の赤ちゃんは、ママの言葉を理解し始めているので、はぐらかさないことも大切なポイントです。
3.徐々に量を増やす
赤ちゃんが最初からたくさんの量をコップで飲むのは難しいので、最初はほんの少しの量から始めて、少しずつ増やしていきましょう。
4. お水を使う
コップを実際に持って練習するときは水を使いましょう。ミルクやジュースなどは、こぼしたときにベタついてしまって大変です。また、コップ飲みの練習のたびにミルクやジュースを飲ませていると虫歯の原因にもなりかねません。
掃除の手間を省くためにも虫歯を予防するためにも、水やお茶で練習していきましょう。
1歳を過ぎてコップ飲みができないと問題?

コップ飲みができる月齢・年齢の目安を「1歳」と考えるママは多いかもしれません。1歳を過ぎてもコップ飲みが上手にできないと、「なにか問題があるのかな」「ほかの子に比べて発達が遅いのかな」と心配になってしまうことも。
しかし、1歳を過ぎてもコップ飲みができない赤ちゃんもいます。
コップ飲みには練習が必要なので、すぐに飲めるようにはなりません。また、赤ちゃんがまだコップに興味を持っていなかったり、ストローで飲むほうを好んでいたりすると、1歳を過ぎてもコップで飲もうとしないことがあります。
2歳頃までは、コップ飲みをしてもすぐにこぼしてしまい、なかなか上手に飲めないものです。少しずつ上手になっていくので、こぼしてしまっても根気よく練習させてあげることが大切です。
赤ちゃんのコップ飲みの練習は焦らずに

赤ちゃんのコップ飲みは、焦って練習しなくても、1歳半を過ぎると自然と上手に飲めるようになっていることが多くあります。気長に見守りながら、赤ちゃんのペースにあわせて練習を進めていってくださいね。
ママやパパと同じようにコップで飲み物が飲めるようになると、赤ちゃんも食事の時間が楽しくなるはずです。コップ飲みが上手にできるようになってきたら、ベビーマグから子供用のコップへと変えていきましょう。