「赤ちゃんが欲しい」と願う人に試してほしい5つのこと

赤ちゃんが欲しいーー。「子供は授かりもの」とはよく言ったもので、子供が複数人いる家庭もあれば、逆になかなかできない家庭もあります。なぜすぐに赤ちゃんができる人とそうでない人がいるのでしょうか。この記事では妊娠のメカニズムと、赤ちゃんが欲しいけどなかなかできなくて悩んでいる人に向けて、試して欲しいこと、知って欲しいことなどをご紹介します。

赤ちゃんが欲しいと思ってもできないこともある

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結婚してから年数が経っていて子供がいないと、親戚や友人などが集まる場で「赤ちゃんはまだ?」などと声をかけられることも少なくないでしょう。

特にお年寄りの世代は兄弟が多い時代に生まれ育ってきたため、「赤ちゃんは生まれて当たり前」のような感覚の人も多いようです。

しかし、妊娠は決して「当たり前」のことではありません。その理由を、妊娠のメカニズムと、時代背景の観点から見ていきましょう。

妊娠のメカニズム

そもそも妊娠とは、腟内に射精された精子が排卵された卵子と受精し、子宮内膜に着床することで成立します。

女性の体で排卵が起こるのは月約1回で、排卵された卵子が受精の機能を保てるのは24時間ほどです。射精された精子が女性の体内で生きていられるのも48~72時間ほどしかなく、卵子と精子はこの限られた時間で受精しなくてはいけません。

しかも、1回の射精で数億個の精子が放出されますが、そのうち99%は卵子のいる卵管までたどり着くことなく死滅すると言われています。

やっと受精できたと思っても子宮内膜に着床しないこともあり、妊娠は様々な条件が整うことで初めて成立します。

妊娠しにくい時代背景

現代の日本では晩婚化が進んでいるうえ、結婚しても働き続ける女性が多いため、第1子を出産する際の年齢が2011年には30歳を超えたというデータもあります(※1)。

女性の体は、年齢を重ねるごとに妊娠しにくくなる傾向があるため、現代日本は昔に比べて女性が妊娠しにくくなった時代とも言えるでしょう(※2)。

赤ちゃんが欲しい人が試したい5つのこと

チェックポイント

前述のとおり、赤ちゃんが欲しいと思っても、そう簡単にできるものではありません。最終的には不妊治療を検討する必要があるかもしれませんが、そこまで焦っていないのであれば、次に紹介する5つを試してみてください。

排卵日1~2日前の性行為

妊娠を目指すためには、卵子が排卵された直後の受精できるタイミングに合わせて、精子を届けなければいけません。生理周期が安定している人であれば、生理周期の日数から14を引くことで排卵日をおおまかに計算できます。

そうはいっても排卵日はずれる可能性がありますし、排卵日当日よりもあらかじめ精子が子宮のなかにいた方が妊娠しやすいと考えられていることもあるので、その前日か前々日に性行為を行うことをおすすめします(※1)。

食生活の改善

現代の日本人女性にはやせ型の人が多く、1日に必要な摂取カロリーを満たしていない人も少なくありません。

朝食を抜かず、1日3食食べ、バランスの良い食事を心がけましょう。

特に妊活中の女性は、葉酸を1日あたり400μg、そのほかの人よりも多く摂ることが厚生労働省から推奨されているため、サプリメントなどで積極的に摂取しましょう(※3)。

葉酸を摂取することで妊娠しやすくなるというわけではありませんが、赤ちゃんの「神経管閉鎖障害」という生まれつきの障害のリスクを減らすことができます。

一方で、体を冷やす食材や糖質などは冷えやホルモンバランスの乱れにつながるため、妊活中は摂りすぎないほうがいいでしょう。

適度な運動

毎日30~40分、もしくは週150分程度のウォーキングなどの運動をすることで、妊娠率がアップします(※1)。

また、子宮など女性機能の働きを活発にしたり、血の巡りやホルモンバランスを整えたりするポーズを中心とした、ヨガなどもおすすめです。基礎代謝が向上し、冷えも改善されるかもしれません。

妊娠しやすい体作りを目的としたヨガは、スポーツスタジオや産婦人科などでレッスンを受けることができます。DVDも販売されているので、自宅でも行うことができますよ。

漢方薬

女性の妊活には老化防止や冷えの改善、血の巡りの改善などの効果がある漢方薬が効くとされています。

また漢方薬のなかには、精子の量の増加や、勃起力の改善などの効果があるものもあり、男性の妊活にも効果が期待できます。

漢方薬は西洋薬に比べて副作用が少ないとされ、穏やかに効くため、妊活中のカップルに人気があります。

睡眠の改善

質のいい睡眠は妊娠にいい影響を与えてくれると考えられています。

睡眠中は「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」が繰り返されていますが、ノンレム睡眠のときに分泌される成長ホルモンが女性ホルモンの分泌を促します。

また、睡眠時に分泌されるメラトニンという睡眠ホルモンが、卵子を攻撃する活性酸素を抑えてくれるともいわれています。

赤ちゃんが欲しい人に知って欲しい不妊治療

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赤ちゃんが欲しいと思っていてもなかなか妊娠しなかったり、早く赤ちゃんが欲しかったりするカップルは、不妊症の検査を受けてみてください。

不妊症の原因は女性にあると思われがちですが、1996年のWHOの発表では、男性に原因がある場合も約半数にのぼるとされています(※1)。不妊検査は、女性だけでなく、男性も一緒に受けることが大切です。

不妊治療の内容は大きく分けると3種類で、不妊の原因によってどの治療を行うかが決められます。

タイミング法・排卵誘発法

タイミング法とは、妊娠しやすいタイミングに合わせて性行為を行うこと、排卵誘発法とは、排卵を薬によって促したあとに性行為を行うことです。

これらの治療は自然な形での妊娠を目指すもので、人工授精や体外受精をしなくても妊娠する可能性がある場合、不妊治療の最初のステップとして行われます。

費用は方法によってもばらつきがあり、1回あたり数百円~1万円ほどかかる場合もあります。

人工授精

人工授精とは、人工的に子宮内に精子を注入して妊娠を目指す治療法です。

タイミング法・排卵誘発法で妊娠できなかった場合に行われることが多いです。

費用は1回あたり、1〜3万円ほどです。

体外受精・顕微授精

体外受精とは、卵子と精子をそれぞれ取り出して、体外で受精させてから培養し、子宮に戻す方法です。費用は受精卵の培養期間にもよりますが、1回あたり、20〜100万円ほどです。

また、精子の状態が悪くて自力での受精が期待できなかったり、無精子症だったりする場合などは、顕微授精が選択されます。

顕微授精は、精子を注射器で卵子に直接入れて受精させ、受精卵を培養してから子宮へ戻す方法です。費用は1回あたり、30〜100万円ほどです。

赤ちゃんが欲しいときこそ、息抜きも大事

夫婦 旅行 海岸

赤ちゃんが欲しい、と強く思えば思うほど焦りが出るのは当然のこと。焦るあまり、ストレスも溜まりがちかもしれません。

しかし、ストレスを溜めることはホルモンバランスを崩すことにつながるため、妊活の妨げになります。また、夫婦仲に影響が出ることもあるかもしれません。

妊活がうまく進まなかったら、夫婦で旅行に行って息抜きをしたり、趣味に時間を使ったりして、ストレスを発散する機会を設けましょう。

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