不妊治療がつらいときに取り組みたいことや心がけたいことは?

不妊治療がつらいのはなぜでしょうか。一口に不妊といっても、原因や状況によって事情は大きく違います。つらいと感じる理由も一人一人で違い、不妊治療をしている人同士でも完全に分かり合えるわけではありません。そこで今回は、不妊治療のつらさを少しでも和らげるために、取り組んでみたいことや心がけたいことをご紹介します。

不妊治療がつらい理由は?

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不妊治療を「つらい」と感じる理由は人それぞれ。さまざまなつらさが絡み合い、本人にとっても自分がつらいと感じている点をはっきりと言い表すことのできないもどかしさを感じることもあるでしょう。

そこで、まずは自分が不妊治療の何を一番「つらい」と感じているのか、棚卸ししてみましょう。

治療自体のつらさ

仕事の合間に時間を気にしながら病院に通ったり、治療の時間を作るために友達の誘いを断ったり、好きな食べ物やお酒、旅行を我慢したり…。

短期間なら我慢できることでも、長期に渡ると大きなストレスになります。

周りからのプレッシャー

不妊治療中であることを知らずに「子供はまだ?」などと心ない質問をぶつけてくる人は残念ながら一定数います。

しかし、事情を伝えたところで、逆に腫れものに触るようにされるのもまた、つらいもの。不妊治療を告白できず、さらに苦しむこともあります。

経済的な負担

現実的な問題として、不妊治療にはお金がかかります。

人工授精の1回あたりの平均治療費は1万円、顕微授精では40万円もかかるとされていて、けっして安い治療費とはいえません(※1)。

2016年に「こそだてハック」が実施したアンケートでも、不妊治療に100万円以上かかったという人は全体の34.3%で、300万円以上かかったという人も6.1%いました(※)。

不妊治療が長引けば長引くほど金銭的な負担も大きくなり、その費用を用意するために、仕事のストレスが溜まってしまうこともあります。

不妊治療がつらいときに取り組みたいこと

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不妊治療を「つらい」と感じている自分なりの理由が整理できたら、下記のような取り組みを行ってみましょう。

パートナーと二人でご褒美を

不妊治療中に一番つらいのは、生理がきたときではないでしょうか。2人で頑張った苦労やお金が水の泡になったときのやるせなさは計り知れませんよね。

そんなときには、パートナーと二人でリフレッシュできる何かを探しましょう。頑張ったご褒美のプレゼントでも食事でも、何でも構いません。

大切なのは、パートナーと二人で頑張った事実をねぎらうことです。

趣味に没頭する

不妊治療中は、妊婦さんや赤ちゃんが何かと目につきやすいものです。これは、頭のなかが妊娠や出産、治療といったことでいっぱいになっている証ではないでしょうか。

そこで、気分転換するためにも、趣味や資格の勉強などに没頭してみるのもいいかもしれません。好きなことをしていると妊娠を待っている時間を短く感じ、自信もつきます。

不妊治療を休憩する

あまりにもつらいと感じるときには、思い切って不妊治療のお休み期間を取るのもひとつの手です。

パートナーと二人で旅行したり、やりたかったことを思いっきり試してみたりすると、視野が広がり不妊治療に対する思いも変わるかもしれません。

不妊治療がつらいときに心がけたいことは?

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不妊治療を続けるには、それなりの心構えが必要です。

不妊治療が長引くほどにつらいことも増えてきて、自分がどうしたいのか分からなくなってしまうことも多くあります。パートナーへの苛立ちや申し訳なさを感じることもあるかもしれません。

そんなときに一番大事なことは、「自分自身を追い詰めない」ことです。

そのためにも、パートナーや主治医とよく話し合い、考えや感情を打ち明けたり、治療方針を今のままでいいのかと検討したりする機会を多く持ちましょう。

一人で抱え込んでしまう人よりも、周りを巻き込める人のほうが、問題が深刻化する前に解決できることも多いものです。

不妊治療がつらい…やめるタイミングは?

つらいときには、不妊治療をやめることも頭をよぎりますよね。不妊治療にやめどきはあるのでしょうか。

もう一回だけ、あと一回だけと、チャレンジを続けてしまうことも多い不妊治療ですが、それでは結果として、身体的にも経済的にも負担が大きくなり過ぎてしまいます。

例えば、○歳の誕生日を区切りにする、あるいは、不妊治療に使う総額は○百万円までにするなど、気持ちに余裕があるときにパートナーと一緒に線引きを明確にしておくこともいいでしょう。

不妊治療がつらいときこそ周りに頼ろう

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不妊治療のつらさは経験した人にしかわかりません。結果に出ないことが続くと、何もかもが嫌になり、治療そのものを投げ出したくなることもあるでしょう。

しかし、不妊治療を受けている人は平成14年の時点で約47万人おり(※1)、自分自身の体験談をブログやSNSで発信している人たちもたくさんいます。

そのため、自分と似た境遇の人を見つけて、「この人も頑張っているんだから自分も頑張ろう」、「こっちの治療法のほうが合っているのかもしれない」など、参考にするのもいいでしょう。

とはいえ、やはり一番つらさを共有できるのは、支えてくれているパートナーです。日頃から二人で話し合う機会をたくさん作り、どんな小さい感情についても話をできるようにしておくと、不妊治療のつらさも少しは軽くなるかもしれませんよ。

※アンケート概要
実施期間:2016年9月9日~9月26日
調査対象:不妊治療経験のある女性
有効回答数:827件
収集方法:Webアンケート

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