離乳食の食器は消毒が必要?洗剤で洗ってもいいの?調理器具は?

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

離乳食がスタートすると、毎日の食材や献立、赤ちゃんが食べる量のことで頭がいっぱいになりますよね。そんな中、ふと「離乳食用の食器や調理器具は消毒をしたほうがいいの?」と疑問を抱くママもいるのではないでしょうか。今回は、離乳食の食器や調理器具は消毒をすべきなのか、洗剤で洗うときの方法や注意点をご紹介します。

離乳食の食器や調理器具は消毒が必要なの?

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いざ離乳食がスタートすると、赤ちゃんの食器の洗い方や消毒について考えることもありますよね。特に、完全ミルクや混合育児のママは、毎日のように哺乳瓶を消毒してきたので、離乳食用の食器や調理器具も同じように消毒をするべきか疑問を抱くことも多いようです。

そもそも、哺乳瓶については、いつまで消毒をしたほうがいいという明確な基準はありません。ベビー用品メーカーの「ピジョン」は、生後3~4ヶ月頃までは哺乳瓶の消毒を徹底し、それ以降も、赤ちゃんの体調がすぐれないときや高温多湿の時期は消毒をしたほういいとしています(※1)。

離乳食用の食器や調理器具の消毒については、哺乳瓶ほど神経質になる必要はなく、基本的には毎回消毒する必要はありません(※2)。

離乳食がスタートする生後5~6ヶ月頃の赤ちゃんは、おすわりができるようになって周りのいろいろなものに興味を持ち始めます。床に落ちているものや自分の手足といったあらゆるものを口に近づけてなめるのも、この時期ならではの行動です。赤ちゃんは、なめることで、ものの感触を確かめようとしているのです。

同時に、雑菌への抵抗力もついてくるため、離乳食を始めるタイミングでは、すべての食器や調理器具を毎回消毒する必要はないと考えられています。

必要に応じて消毒を

ただし、生肉や生魚を切った包丁やまな板は、扱いに注意が必要です。食中毒を防ぐために、熱湯消毒やアルコール消毒をしておきましょう。

できれば、肉や魚を切る包丁と、野菜を切る包丁は使い分けるようにしてください。まな板は定期的に漂白剤や除菌剤を使って消毒をすると安心です。

離乳食用の食器は洗剤で洗っていいの?

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哺乳瓶を洗うときに哺乳瓶用洗剤を使っていたママは、離乳食用の食器や調理器具を洗う洗剤はどれを選んだらいいのか迷うこともあるかもしれません。

離乳食用の食器や調理器具の洗剤は、それほど気にする必要はなく、市販の食器用洗剤で洗ってかまいません。

食器用洗剤のすすぎ残しが心配なときは、哺乳瓶用洗剤を使いましょう。ただし、強い油汚れは落ちにくいので、用途に合わせて洗剤を使い分けるのがおすすめです。

離乳食用の食器の洗い方は?

離乳食 食器 

赤ちゃんの食事が終わった後、汚れた食器をそのまま放置しておくと雑菌が繁殖する原因となるので、食後なるべく早く洗うようにしてください。

離乳食用の食器や調理器具の洗い方は、基本的には、大人の食器を洗うときと同じ流れです。清潔なスポンジに洗剤をつけて食器の汚れをおとし、水またはお湯でしっかりとすすぎます。洗剤のすすぎ残しには気をつけましょう。

食器洗い機に対応している食器や調理器具は、食洗機を使ってもいいですね。

離乳食用の食器を洗うときの注意点は?

皿洗い 家事

離乳食用の食器や調理器具を洗うときは、下記のポイントに気をつけましょう。

赤ちゃん専用スポンジを用意する

生ものや油分に触れたスポンジで赤ちゃんの食器を洗うのは避けましょう。特に最初のうちは、赤ちゃんの食器専用のスポンジを用意しておくと安心です。

家族で感染症にかかった人がいるときは、感染を防ぐために、食器は別々に洗うようにしましょう。

洗剤のすすぎ残しがないように

洗剤で洗った後は、すすぎ残しがないようにしっかり洗い流してください。前述のように、すすぎ残しが心配な場合は、哺乳瓶用の洗剤を使うと安心です。

洗った後の食器はすぐに拭く

せっかく食器をきれいに洗ってすすいでも、水滴が残っていると雑菌がつきやすくなります。自然乾燥を待つよりも清潔な布巾で拭くように習慣づけましょう。

調理器具によってはタワシを使って

離乳食用の食材をすりつぶすために、おろし金を使うこともありますよね。おろし金は、細かい目のすき間に食材が詰まりやすいので、小さいタワシで細かく洗うようにしましょう。

他の調理器具も、素材や形状にあわせてタワシやブラシを使うと、しっかり汚れを落とすことができますよ。

食器だけでなく食中毒にも注意する

離乳食がスタートしたら、食器の洗浄だけでなく、食中毒にも気をつけましょう。

基本的には、大人の食事で注意していることと同じで、消費期限や保存方法を守る、調理前は手洗いを徹底する、肉や魚はしっかりと中まで火を通す、生ものを切った後の包丁やまな板はしっかりと消毒する、といったポイントをおさえておきましょう。

離乳食用の食器は洗剤でしっかり洗おう

離乳食が始まったばかりの時期は、赤ちゃん用の食器や調理器具の扱いに戸惑うこともありますが、哺乳瓶ほど神経質になる必要はありません。

消毒をしないと心配になることもあるかもしれませんが、この時期の赤ちゃんは抵抗力もついてきます。洗剤のすすぎ残しなどに気をつけながら、基本的には大人の食器と同じように洗剤で洗ってしっかりと乾かしましょう。

おおらかな気持ちで、離乳食作りを楽しめるといいですね。

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