赤ちゃんを抱っこするときのコツ!いい抱き方ってどんな仕方?

監修専門家 看護師・助産師 岡 美雪
岡 美雪 看護師・助産師を免許を取得後、未熟児病棟、脳神経外科病棟、産科病棟で医療業務に従事。その後、医療現場での経験を活かして、青年海外協力隊の看護職としてアフリカに2年間駐在し、現地の医療技術向上に貢献。日... 監修記事一覧へ

抱っこは、赤ちゃんとの大切なスキンシップです。初めて抱っこするときは緊張してしまうものですが、正しい抱き方をしないと、腕だけでなく、背中や腰までドッと疲れてしまいます。正しい抱き方がわからず、全身筋肉痛になってしまう…なんてことも珍しくありません。そこで今回は、赤ちゃんの抱っこの仕方について、月齢ごとの抱き方のコツや注意点をご紹介します。

赤ちゃんの抱っこの基本は?

オリジナル 赤ちゃん 抱っこ ママ

赤ちゃんを抱っこするときは、まず赤ちゃんがびっくりしないよう、抱っこする前に声をかけてあげましょう。ママ自身がリラックスすることも大切です。

抱っこするママやパパが緊張していると、体が強張って硬くなり、抱っこされている赤ちゃんも居心地の悪さを感じてしまいます。リラックスして抱っこすれば、赤ちゃんも安心して身を任せてくれますよ。

また、赤ちゃんを腕だけで抱えようとすると不安定になるので、脇を締めて腕で包み込みながら、胸でも支えるように密着させましょう。こうした基本の抱き方さえ覚えてしまえば、赤ちゃんを抱っこするのはすぐに慣れますよ。

赤ちゃんの月齢別の抱っこの仕方やコツは?

首がすわる前の低月齢期と、首がすわった後では、抱っこの仕方やコツが変わってきます。

ここでは、新生児期から首がすわる前の生後2~3ヶ月頃と、首がすわりだす生後4~5ヶ月頃の抱っこの仕方やコツをご紹介します。

新生児~首がすわる前(生後2~3ヶ月)の抱っこの仕方・コツ

首がすわるまでの間は、抱っこするときは赤ちゃんの頭と首に注意が必要です。横抱きと縦抱きそれぞれで、抱っこのコツが異なります。

横抱きのコツ

赤ちゃん 抱っこの仕方02

低月齢の赤ちゃんの体はとてもデリケートなので、抱き方は気をつけた方がいいでしょう。特に首がすわっていないうちは、頭をしっかりと支えられる横抱きが基本です。

1. 寝ている赤ちゃんの首の下に片手を入れて頭と首を支え、もう片方の手を股の間から差し入れて手の平でお尻を支える

2. その状態でそっと抱き上げ、赤ちゃんの体を胸のほうへ引き寄せる

3. お尻を支えていた手を背中のあたりまでずらし、腕でおしりを支える

4. 首を支えていた手の平を、ゆっくり赤ちゃんの背中へとずらし、自分の肘を曲げたところに赤ちゃんの頭と首を乗せる

赤ちゃんを胸で支えるように包み込み、赤ちゃんの首を腕でしっかりと支えてあげるのがポイントです。

縦抱きのコツ

赤ちゃん 抱っこの仕方01

首のすわっていない赤ちゃんでも、ゲップをさせてあげるときには縦抱きをすることがあります。横抱きよりも縦抱きが好きな赤ちゃんもいるので、様子を見ながら抱き方を選んであげましょう。

1. 横抱きと同じように赤ちゃんの頭とお尻を支えるように手を差し入れる

2. その状態でそっと抱き上げて、赤ちゃんの頭を上にして自分の胸と肩にもたせかけるように引き寄せて赤ちゃんの体を密着させる

3. お尻を支えていた手の平をスライドして、腕全体で赤ちゃんのお尻を支えつつ、もう片方の手で後頭部と首を支える

縦抱きのときは、ママのお腹と赤ちゃんのお腹をくっつけるように抱くと、赤ちゃんは安心して落ち着いてくれることがあります。ただ、横抱きに比べて不安定なため、首をしっかり安定させることが大切です。特に新生児の首はグラグラしているので、注意してくださいね。

首がすわった後(生後4・5ヶ月以降)の抱っこの仕方・コツ

生後4ヶ月を過ぎて首がすわると、赤ちゃんの体もしっかりしてくるので、抱っこも楽になります。早ければ生後3ヶ月頃から、うつぶせにすると首を持ち上げるようになります。

首がすわったら、頭を支えなくても安定して抱っこすることができます。横抱きでも縦抱きでも、赤ちゃんが落ちないように気をつけて、しっかりと支えてあげるのが抱き方のポイントです。

1. 赤ちゃんを寝かせたまま、両脇にママの両手を滑り込ませて持つ

2. 背中側の指で首や後頭部を少し支えるようなイメージで抱き上げる

3. 片方の手を赤ちゃんのお尻あたりまで下げて、腕全部で赤ちゃんの体重を支え、もう片方は脇の下か頭を支える

赤ちゃんを抱っこするときの注意点は?

赤ちゃん 抱っこ

赤ちゃんを抱っこするときは、後頭部・背中・お尻の3点を中心に、腕を使ってしっかり包み込んであげることが重要です。

抱っこのときに手首だけで支えようとすると、腱鞘炎になってしまうこともあるので注意してくださいね。体がフニャフニャで抱きにくいときは、おくるみで巻いてあげると抱きやすくなりますよ。

また、首がすわっていても、片手で抱っこをするのは危険です。首は安定していても、赤ちゃんが急に後ろに反ってしまうこともあるので、常に背中あたりを支え、両手で抱っこをしてあげましょう。

抱っこをしながら家事をしたいときは、抱っこ紐を使うなどして、無理な体勢にならないようにしてくださいね。

赤ちゃんの抱っこはスキンシップの一つ

「抱っこばかりをしていると、抱き癖がついて大変になるよ」と聞いたことがあるかもしれませんが、医学的な根拠はありません。むしろ、不安なとき、抱っこして欲しいときに抱っこしてあげることで、ママと赤ちゃんの絆を深めるとも考えられています。

初めは誰でも緊張するものですが、抱っこする人の緊張が赤ちゃんに伝わると、泣き出してしまうこともあります。赤ちゃんにとって、抱っこはとても心地よいもの。上記の抱き方を参考にしながら、スキンシップの一環と思ってリラックスして抱っこしてあげましょう。

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