新生児が抱っこしないと寝ない!原因と寝かしつけの対策まとめ

監修専門家 助産師 鶴町 はるな
鶴町 はるな 茨城県立中央看護専門学校助産学科卒業後、総合周産期センターの産婦人科・NICU勤務を経て、クリニックでのフリースタイル分娩や無痛分娩にも携わってきました。現在は産後ケアや母乳外来を中心に活動しています... 監修記事一覧へ

赤ちゃんのお世話がはじまると、思っていた以上に抱っこをしないと寝ないことが続き、疲労を感じるママは多いのではないでしょうか。なかには、抱っこしてもなかなか寝ついてくれず、イライラしてしまうことも。そこで今回は、赤ちゃんが抱っこしないと寝ないのはなぜなのか、抱っこの寝かしつけはいつまで続くのか、抱っこ以外の寝かしつけ方法を含めご紹介します。

新生児や赤ちゃんが抱っこしないと寝ないのはなぜ?

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新生児や赤ちゃんは、まだ上手に寝ることできません。外の世界は不安で落ち着かないことばかりで、放っておいても勝手に寝てくれるものではありません。ママに抱っこしてもらえて、やっと安心して寝ることができるのです。

ママに抱っこされるとその体温や心音を間近で感じることができ、安心感を覚えます。ママの腕の中が唯一心地よいと感じる場所ともいえます。

ママが傍にいることがわかるようになると、少しずつ赤ちゃんの不安も収まってきて、抱っこしなくても眠れるようになってきます。しばらくの間は大変かもしれませんが、寝ないときはその都度抱っこしてあげるようにしてくださいね。

毎日の抱っこは大変ですが、パパや家族の協力を得ながら、疲れない工夫をしつつ、しばらくは抱っこを優先してあげましょう。抱き癖がつくものではないので、安心してくださいね。

赤ちゃんを抱っこで寝かしつけるのはいつまで?

赤ちゃん パジャマ 4264696_m

赤ちゃんを抱っこで寝かしつける時期は、生後9~10ヶ月くらいまでが一般的といわれていますが、個人差が大きいのが事実です。一旦落ち着いても、日によっては抱っこしないと寝られないときもあります。

外の世界にもすっかり慣れ、朝夜の区別がつき始めると、生活リズムも整いはじめます。寝返りもできるので、不快な姿勢を自分で正すことができるようになることから、抱っこしなくても心地よく寝られることが増えてきます。

また、ハイハイやつかまり立ちができるようになって活動量が増えたり、離乳食が進むことでお腹が満たされるようになったりすると、抱っこしなくてもいつの間にか寝ているということもあります。

しかし、こういったケースも個人差が大きいもの。そのときの状況によっても異なるので、「うちの子は、なんでできないの」などと他の子などと比べるなど、気にしすぎず、柔軟に対応してあげてくださいね。

新生児や赤ちゃんを抱っこ以外で寝かしつける方法は?

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新生児や赤ちゃんを抱っこ以外で寝かしつける方法を知っておくと、ママは少し育児が楽になりますよね。抱っこが一番効果的といっても、一日中赤ちゃんを抱っこし続けるわけにもいきません。

赤ちゃんにも好みがあるので、いくつか方法を試してみましょう。以下を参考に、どの寝かしつけが効果的なのか、赤ちゃんに合う方法をみつけてあげてください。

おんぶする

生後6ヶ月を過ぎて首と腰が据わってきているなら、おんぶが効果的です。ママの両手を空けておきながら、寝かしつけができるので、家事も可能。家事をしている動きが心地よく、早く眠りについてくれることもあるようですよ。

抱っこ紐やスリング・ロッキングチェアを活用する

抱っこ紐やスリングを活用するのもおすすめです。赤ちゃんはママに密着できて、気持ちも安定して寝てくれることが多いですよ。腕だけに体重がかからないことから、ママも比較的楽に寝かせることができます。

ロッキングチェアがあるなら、その揺れを利用して寝かしつけるのも効果的です。

音楽を聞かせる

童謡など、一定のリズムを保つ音楽は赤ちゃんの眠りを誘います。初めのうちは「何の音?」と、慣れずに起きてしまいますが、寝かしつけのたびに聞かせると、そのリズムに慣れて寝てくれることも増えてきます。

ママが添い乳・添い寝する

抱っこでユラユラしながら寝かしつけるのが難しいときは、ママも赤ちゃんの横で一緒に寝るようにしましょう。添い乳をすると、さらに早く寝ついてくれることも。

添い寝をするときは、なるべく赤ちゃんの周囲に大人用の布団を置かず、家族で寝るときは赤ちゃんを一番壁側にして、隣にママが寝るといった配慮をしましょう。添い寝による事故も考えて、注意しながら行うことが大切です。

車でドライブをする

車でドライブをすると、車の振動や揺れを心地よく感じ、そのまま寝てくれることもあります。ママの気分転換にもなるのでおすすめですよ。

ドライブするときは、ママが疲れていないときにしましょう。赤ちゃんを車に乗せるときは、新生児や赤ちゃんを乗せられるチャイルドシートを利用してくださいね。

背中トントン

添い寝しながら、赤ちゃんの背中やお腹を優しくトントンしてあげるのも効果的。お腹の中で聞いていた、ママの心臓のリズムを思い出すことで安心するといわれています。

一緒に寝るときは、先述の添い乳や添い寝するときの注意点を意識してくださいね。

新生児や赤ちゃんを抱っこしても寝つかないときは?

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赤ちゃんを抱っこしても寝つかないときは、まず赤ちゃんが落ち着いて寝ることができる環境かどうかを見直してみましょう。

赤ちゃんは体温が高く、着ている服や室温によって、暑くて寝られないことがあります。さらにママの抱っこで体温が上がっていたり、寝つけずに泣くことで汗を大量にかいていたり、不快な状態が原因であることも。

赤ちゃんの服装は、季節に合わせた肌着+パジャマ(パジャマ代わりの替わりのロンパース)にして、夏場の室温は26~28度、冬場の室温は20~22度を目安にしましょう。

特に乾燥しやすい冬は湿度も50~60%を保つなど、冷暖房や加湿器を活用して調整してあげてくださいね。

おむつが濡れていないか、空腹ではないか、体を触って痛みがないか、基本的なチェックも忘れないように。夜泣きがはじまると、抱っこしてもなかなか寝ついてくれないので、外気浴などで気分転換するのもおすすめですよ。

赤ちゃんはできるだけ抱っこして安心させてあげよう

赤ちゃんを毎日抱っこで寝かしつけるのは、体力的にも精神的にも疲労を感じるものですよね。

しかし、この時期にしっかり抱っこで寝かせることで、早く抱っこから卒業できることもあります。パパにも、この時期の悩みを共有して家事をしてもらったり、上の子のお世話をしてもらったりして、ママは赤ちゃんの育児に専念できる体制を整えましょう。

役割分担をすることで、ママがストレスを溜めずにいれば、赤ちゃんを抱っこで寝かせてあげることができます。

先輩ママたちが口をそろえて言うアドバイスは、「いつかは終わりが来る」ということ。赤ちゃんやママ自身のためにも、この時期は割り切って、赤ちゃんに寄り添ってあげましょう。

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