妊婦は蜂蜜を食べられる?妊娠中の注意点は?胎児への影響は?

監修専門家 管理栄養士・フードコーディネーター 中村 美穂
中村 美穂 東京農業大学卒業。保育園栄養士として乳幼児の食事作り、食育活動、地域の子育て支援等に携わった経験を活かし、離乳食教室や子どもから大人まで楽しめる料理教室「おいしい楽しい食時間」を開催。書籍、雑誌等への... 監修記事一覧へ

パンに塗ったりヨーグルトに混ぜたりするのはもちろんのこと、煮物や照り焼きといった料理でも活躍する蜂蜜。1歳未満の赤ちゃんには与えてはいけないと注意喚起されているため、妊娠中に食べてもいいか悩む人もいるかもしれません。

そこで今回は、妊婦さんが蜂蜜を食べてもいいのか、蜂蜜の効果・効能、妊娠中におすすめのはちみつ大根の作り方をご紹介します。

妊婦は蜂蜜を食べてもいいの?

はちみつ 蜂蜜 蜜

結論からいうと、妊婦さんが蜂蜜を食べても問題はありません。

1歳未満の赤ちゃんに蜂蜜を食べさせてはいけませんが、その理由は乳児が蜂蜜を食べると「乳児ボツリヌス症」という病気に感染する恐れがあるためです(※1)。

妊婦さんが蜂蜜を食べたことによって胎児が乳児ボツリヌス症に感染したという例はなく、「妊娠中に蜂蜜を食べてはいけない」という注意喚起もされていません。

妊娠中は、蜂蜜をどれくらい食べてもいいの?

スケール 計量 量 どのくらい カップ コップ 皿

妊娠中に蜂蜜を食べても問題ありませんが、食べすぎに注意が必要です。

蜂蜜はその甘さからも想像できる通り、成分の約8割は糖分です(※2)。妊娠中に糖分を摂りすぎると、体重の急激な増加や妊娠糖尿病のリスクが高まるので注意しましょう。

目安は、1日にティースプーン2~3杯まで。ただし甘いお菓子や飲み物で糖分をたくさん摂取した日は、蜂蜜を控えるようにすると安心ですよ。

妊娠中の蜂蜜の便利な使い方

はちみつ大根 オリジナル画像 eversense

蜂蜜は咳止めや喉の痛みを和らげる効果があるとされているので、薬が飲めない妊娠中、咳や風邪の症状をおさえるために使うと便利です。

蜂蜜を舐めるだけでも効果はありますが、大根とあわせて「はちみつ大根」を作るのもおすすめですよ。

大根には白血球を活性化して細菌の力を弱める効果もあり、咳を止めたり痰を切ったりする作用が期待できます。

ただし、はちみつ大根は風邪薬と違って民間療法なので効果には個人差があります。何度か飲んでも症状が治まらない場合や熱が出た場合は、早めに産婦人科や内科を受診しましょう。

はちみつ大根の作り方

材料

● 大根:約250g
● はちみつ:約150cc

作り方

1.大根を1cm角のさいの目に切る
2.密閉容器に蜂蜜を注ぎ、切った大根を入れる
3.2~3時間ほど漬ける
4. 蜂蜜に大根の汁が溶け出し、さらさらになれば完成

大根は小さめに切ったほうが成分がたくさん溶け出すので効果が高まります。あまり細かく切りすぎると大根独特のにおいが強くなるので、好みに合わせて調節してくださいね。

妊娠中は適量の蜂蜜でおいしく!

蜂蜜には、微量ですが鉄分やカリウムなどが含まれています。また砂糖よりも少量で甘味を感じやすいといわれているので、普段使っている砂糖やジャムの代わりに蜂蜜を使うのがおすすめですよ。

ただし、糖分の過剰摂取にならないように食べ過ぎには注意しましょう。甘いものが食べたくなったときや風邪気味のときなど、適度に蜂蜜を活用してみてくださいね。

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